2021年5月15日土曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その89]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。



[サインはVクラス?(続き10)]



「ああ、またまた失礼しました」


生徒エヴァンジェリスト氏は、ビエール・トンミー先生に、慇懃に詫びた。ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『Vクラス』に関する講義の最中であったが、何故か、『恥を知る男』談義から、『ワイシャツ』談義へと、どんどん脱線してきていたが、ビエール・トンミー先生が、『ワイシャツ』のことを『ワイシャツ』と呼ぶことを非難してしまったことに詫びたのだ。


「先生は、ここでも態と知らないふりをされているんですね」

「ん?んん?」

「『恥を知る男』である先生は、『ワイシャツ』が、『ホワイト・シャツ』に由来するものであることをご存じの上で、『ワイシャツ』のことを『ワイシャツ』とお呼びだったのでしょう?」

「え?...ああ、せや、せや、せやで。『ワイシャツ』は、『ホワイト・シャツ』が訛ったんや。あんさんも知ってはったか」

「やはりご存じだったんですね。もうちょっとで間違った追求をしてしまうところでした。そんなことしたら、『恥を知る男』である先生は、『ワイシャツ』は『ワテシャツ』と呼ぶ奴もおったでえ、と、今度は態と間違ったことまで仰りかねませんからねえ」

「『恥を知る男』は、態と恥をかくもんやからなあ」

「先生は、きっと、『ワイシャツ』は、本来、『ホワイト・シャツ』なので、色付きの『ワイシャツ』のことを『ワイシャツ』と呼ぶことは、恥ずかしくて仕方がないのではありませんか?」

「あんさん、そこまで知ったはったか」

「ええ、ええ、存じ上げていますよ。先生は、間違っても『スパゲッティ』のことを『パスタ』とはお呼びではないでしょう?」

「ああ、『スパゲッティ』は『スパゲッティ』や。『スパゲッティ』は、『パスタ』の一種やけど、それを『パスタ』を小洒落たような云い方をすんは、こそばゆいでえ」

「そうですとも。だから、『アベック』も『アベック』ですよね?最近、『カップル』なんて云い方をするようですが」

「へ?『アベック』は、ちと古いんとちゃうか?死語やろ」

「しかし、野球では、同じチームの強打者が同じ試合で揃ってホームランを打つと、多分、今でも『アベック・ホームラン』云うと思います。これを『カップル・ホームラン』と云うと、なんか、すごーく嫌らしい感じがします」

「そやな。『打ちましたーっ!カップルホームランですーっ』は、恥ずかしいで」




「ひえー~!卑猥ですねえ!」

「ああ、『カップル』ちゅう今時の言葉の方が、この場合、逆に、『シミーズ』とか『ズロース』のような響きがあんなあ。...あ!」




(続く)




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