<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
[サインはVクラス?(続き14)]
「『SNCF』の大家の先生でも、理解できないのですね」
ビエール・トンミー先生は、生徒エヴァンジェリスト氏から意味不明な言葉を投げかけられた。『恥を知る男』談義、『ワイシャツ』談義、『アベック』談義、『シミーズ』談義、『ズロース』談義と脱線していっていたビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『Vクラス』に関する講義は、ようやく『Vクラス』の元になっている商用車『Vito』が、スペインの『バスク地方』の州都の『Vitoria-Gasteiz』(ビトリア=ガステイス)で作られたものという、本来の講義に戻っていたが、先生が『Vクラス』を好きでない理由に関して、エヴァンジェリスト氏が勝手なことを云い出して来ていた。
「も、訳の分らんこと云うなや」
「先生は、バスクの女性とも『ふか~い』お付合いをされたことがあったんですね」
「あんな、ワテ、バスクには行ったことあらへんで」
「バスクに行かずともバスクの女性とお付合いをすることはありますからね」
「何にしてもバスクの女性と付合うたことはないんや」
「証拠は上がってるんですよ」
「へ?証拠?そないなもんある訳ないやろ」
「これです」
「何や、ワテやないけ」
「そうです。2015年の年末、12月30日に新宿でお会いした時の先生です」
「ああ、年末も年末、歳の押し迫った時に、あんさんと会うたことあったなあ。それがどねしてんや?」
「頭をご覧下さい」
「帽子を被ってるだけやないか」
「あの時、違和感は感じたんです。先生が帽子をお被りになったところを見たの初めてでしたので、どうしたんだろう、とは思ったんです。でも、今、判ったんです」
「何も分からへんで」
「バスクの女性との『ふか~い』お付合いの思い出なのですね」
「帽子被っとったら、何でそうなんねんなあ」
「バスク・ベレーですよ」
「は?あれ、ベレー帽やないで」
「ええ、ハンチング帽ですね。でも、ハンチング帽とベレー帽は近いものです。バスク人は、バスク・ベレーと呼ばれる帽子を好んで被るようです。バスクにルーツを持つゲバラもバスク・ベレーを被っていたようです。有名なゲバラの写真を見れば分ります」
「せやけど、ワテの被っとたんは、バスク・ベレーとやないで」
「ええ、手に入らなかったんでしょう。それで、バスク・ベレーに近いハンティング帽を被り、『ふか~い』お付合いのあったバスクの女性との思い出に浸っていらしたのでしょう」
「あんさんの妄想力には敵わんで。でも、それと、ワテが『Gクラス』気に食わんのとどう関係あんねんなあ」
「ええ、ええ、問題はまさにそこなんですよ。『SNCF』の大家の先生でも、理解できなかったんですね」
(続く)
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