「開き直りですね」
と、ビエール・トンミー氏を取材対象とする特派員は、エヴァンジェリスト氏へのiMessageで軽蔑を隠さない。
「まあ、イスラム圏では、トイレに水を入れたオケがあったり、水道につながったホースなんかがあって、『大』の後に、それでケツを水で洗うと聞いたことがあります」
「おおー!いいぞ、イスラム!」
「アナタは、カトリック作家であった『遠藤周作』の作品が好きで、その『遠藤周作』に影響を与えたノーベル賞作家にしてカトリック作家であった『François MAURIAC』の研究までなさったので、宗教にはお詳しい」
「ああ、ウチに新興宗教の勧誘に来た者に対して、インタホーン越しに、『自分は宗教を主宰する教祖である。ワシの信者にならんか』と、宗教用語をまくし立て、逆勧誘をして、追い払ったこともある」
「アナタが敬愛するアントニオ猪木だって、イスラム信者だそうですし、宗教にお詳しいそんなアナタは、だから、イスラムの教えに従って、『エンバシー スイーツ バイ ヒルトン ワイキキ ビーチウォーク』で、『大』の後、便器のすぐ横のバスタブに入って、シャワーでケツを流した」
「そのことを繰り返し云わずともいい」
「だが、あくまで信憑性も怪しい噂ですが、イスラム圏では、用を足した時、紙がなかったら、仮に『コーラン』を持っていたとしても、『コーラン』(カミ)で拭いたりはせず、そのままパンツ、スボンを履く、と聞いたことがあります。ですから、アナタ、『エンバシー スイーツ バイ ヒルトン ワイキキ ビーチウォーク』で、ケツを拭かず、そのままパンツ、ズボンを履いてもよかったのではありませんか?」
「おお!おお!おお、そうかああ!イスラムではそうなのか?」
「いえ、あくまでネットでそんなことが書かれているのを見たことがあるだけで、真偽の程はかなり怪しいですし、詰まるところ、イスラムにせよ、キリスト教徒にせよ、窮しても、コーランであるとか聖書であるとかでケツを拭いたりはしない、ということだったのだろうと思うのですが…」
「あ!そうかあ、アイツは、イスラムだったのか!」
「え?」
(続く)
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