「はあああ???」
と、ビエール・トンミー氏を取材対象とする特派員は、iMessageながら、送信相手であるエヴァンジェリスト氏に自らの銀歯を見せる程に大きく口を開けてみせた。
「どうして、70歳近い爺さんの『立ちション』に若い娘が魅了されるんですか?」
「おいおい、それをワシに云わせるのか?」
「云いたんいでしょう?そう仕向けてきているじゃあないですか」
「そこまで云うなら仕方がない。云ってやろう」
「そこまでも、どこまでも申していませんが、焦らさず、早く仰って下さい」
「いいか、これは、君がしつこくせがむから仕方なく云うんだぞ。ワシは、こんなオゲレツなこと云いたくはないんだからな、本当は」
「くどい!」
「要するに、だ。若い娘は、『立ちション』をするアイツの手許を見たのだろう」
「『立ちション』をする手許?....あ!アナタっていう人は!」
「アイツは、山口県宇部市の琴芝小学校時代から、『琴芝のジェームズ・ボンド』の異名をとる程の男だったんだ。勿論、それは、アイツの容貌のなせるところのものであったんだろうが、それだけでなかったはずだ。女性を虜にして止まない『ブツ』も持ち合せていたのであろう。その『ブツ』を、その若い娘も眼にし、釘付けになったのであろう」
「『ブツ』ですって?!」
(続く)
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