「ああ、主と同じで『身』の奴も『大物』だったらしい」
というiMessageをビエール・トンミー氏を取材対象とする特派員に送りながら、エヴァンジェリスト氏は、不思議に、満足げな表情を浮かべた。
「まさかやあ!」
「ビエールの奴、排水口の掃除も大変だったらしいぞ」
「あの方は、そんな『大物』をジーンズに漏らされたのですか!」
「そうだ。だから、『身』がパンツからジーンズに漏れ出たという表現は正確さに欠け、実のところは、パンツからジーンズにはみ出た、というべきらしいぞ」
「ああ、止めてください。想像してしまいます、ウゲーッ」
「要するにだ。アイツは、外出時にモヨオシたものの、我慢できず、しかし、近くにトイレもなく、致し方なく、『緊急避難』的にそこにあった駐車場でスルことにしたが、駐車場まで我慢しきれず、『身』が出てしまい、それはパンツから溢れ、ジーンズにまで達した、ということだ」
「な、な、南都雄二、ミヤコ蝶々、まさかやあ」
「南都雄二なんて、君も古いなあ」
「トイレでせず、出先の駐車場でシタということだけで、甲冑を着たまま戦場でシタ戦国時代の武将並みだと思いますが、更に、ズボンを履いたまま、その中にスルなんて、武将の中の武将、豪傑といってもいいではありませんか!」
「ああ、その通りだ。アイツは、『ゴーケツ』中の『ゴーケツ』だ。だから、ワシは既に、アイツの『雅号』まで考えてあるんだ」
「『ガゴウ』?」
(続く)
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