2022年7月27日水曜日

【緊急衝撃特報】ナンパ老人、危機一髪![その41]

 


「ああ、主と同じで『身』の奴も『大物』だったらしい」


というiMessageをビエール・トンミー氏を取材対象とする特派員に送りながら、エヴァンジェリスト氏は、不思議に、満足げな表情を浮かべた。


「まさかやあ!」

「ビエールの奴、排水口の掃除も大変だったらしいぞ」

「あの方は、そんな『大物』をジーンズに漏らされたのですか!」

「そうだ。だから、『身』がパンツからジーンズに漏れ出たという表現は正確さに欠け、実のところは、パンツからジーンズにはみ出た、というべきらしいぞ」

「ああ、止めてください。想像してしまいます、ウゲーッ」

「要するにだ。アイツは、外出時にモヨオシたものの、我慢できず、しかし、近くにトイレもなく、致し方なく、『緊急避難』的にそこにあった駐車場でスルことにしたが、駐車場まで我慢しきれず、『身』が出てしまい、それはパンツから溢れ、ジーンズにまで達した、ということだ」

「な、な、南都雄二、ミヤコ蝶々、まさかやあ」

「南都雄二なんて、君も古いなあ」

「トイレでせず、出先の駐車場でシタということだけで、甲冑を着たまま戦場でシタ戦国時代の武将並みだと思いますが、更に、ズボンを履いたまま、その中にスルなんて、武将の中の武将、豪傑といってもいいではありませんか!」




「ああ、その通りだ。アイツは、『ゴーケツ』中の『ゴーケツ』だ。だから、ワシは既に、アイツの『雅号』まで考えてあるんだ」

「『ガゴウ』?」



(続く)




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