2023年2月28日火曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その47)

 


「(いや?ボクは何故、高知とか地方都市のことで怒っているんだ?)」


と、我に返ったビエール・トンミー氏にiPhone 14 Proには、友人エヴァンジェリスト氏から、求めもしない高知に関する続報iMessageが届いた。



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「ワシ、高知には、何回も行ったことあるんじゃが、正直なところ、高知の最初の印象は、『な~んにもないところ』じゃった。ろくなホテルもなく、困ったもんじゃった。矢鱈、『龍馬』、『龍馬』となっとる町、いう感じじゃったし、それは今でもそうかもしれんのお。でものお、今は、ええホテルが幾つもあるし、よう知ったら、味わいのあるええ街じゃがのお」




「ワテは、ただ皿鉢料理でカツオのタタキを食べたことと、高知から松山までバスで行った時、途中の四国山地を越えるとき雪景色で、『四国にも雪が降るんや』と思ったことは覚えとるで。後から聞いたら、四国山地はよく雪が降るんやてな」

「そう、四国山地は、結構、雪降るんよ。ところで、アンタ、噂の『はりまや橋』は、見んかったん?行かんかったん?」

「何が、『噂』やねん?誰が、どないな『噂』してんのや?なんか勿体つけた云い方しよんねんなあ。けどまあ、エエわ。『はりまや橋』は、多分、見たと思うで。『はりまや橋』の記憶はあらへんが、『何でこんなに小さな橋が』という記憶はあるから、多分、見たんやろな」

「ふん!『多分、見たんやろな』かいね」

「記憶がはっきりせんさかい、多分、云うただけやがな」

「簪を買うたんじゃろがねえ」

「なんや、難しい漢字使うやないか。『簪』は、『かんざし』かいな。こっちこそ、『ふん!』やで。『♩とさ~のお、こーちーのお、はりま~やあば~しで、ぼおさ~ん、かんんざ~し、かうをおみいたあ』、と云いたいんやろ」

「おお、アンタ、唄うん上手いのお」

「ふん!音声メッセージで送ってへんのに、アンタ、ワテの唄、聞こえんのか?!なんで、『南国土佐を後にして』いうか、『よさこい節』を唄わなあかんねん」

「そりゃ、アンタ、『ジュンシン』じゃけえ」

「え?!」


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「(そりゃ、驚くだろう。アイツ、ボクのことを『純真』だなんて。ボクの正体を知ってるくせに)」


と、ビエール・トンミー氏は、眼の前にない鏡に自らの姿を映し、その醜さに両眼を閉じた。



(続く)





2023年2月27日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その46)

 


「(アイツの修士論文『François MAURIA論』の草稿を読んだことがあるが、立派なものだった。悔しいが、感動さえ覚えた…なのに)」


と、ビエール・トンミー氏は、年齢を重ねれば重ねる程に文学者としての矜持を失って行く友人エヴァンジェリスト氏のことを思っていると、『マーガレット』の愛称として、『マッジ』もあることを教えたら、『ええー!マジ?!』と知性も品性も感じられぬダジャレを飛ばしてきたその友人が、更に呆れさせるiMessageを送ってくる。



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「『ペンギン葉山』さんは、『マーガレット』じゃったんじゃね!」

「『ペギー葉山』やのうて『ペンギン葉山やて』? 知らんわ。そんなん」

「あれ、知らんかったん?『ペギー葉山』は、よう(多分、子どもが)『ペンギン葉山』と云うとったんよ」

「ふん、クダランで。『ペンギン』云うたら、アンタやろ」

「え!そのこと、知っとんたん?」

「知っとるもなんも、アンタ、要りもせん画像を勝手に送ったきたやないか。それに、『プロの旅人』にも、その画像、載せてたやろ」



[参照]


ファット・ペンギン【ハンサムのなれの果て】


【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その15]



「おお、さすが『プロの旅人』の主人公をはる男は違うのお」

「あないなクダランblogのことなんかどうでもエエ。『ペギー葉山』が、『ペギー』やさかい『マーガレット』や云いたいんかいな。それもどうでもエエことや」

「でものお、ワシと『ペンギン』との関係はそれだけじゃないんよ」




「なんや?動物園で見たことある、なんちゅう、ホンマ、どうでもエエことやないやろな」

「孫娘の幼稚園のクラスが、『ペンギン組』なんよ」

「アホンダラ!もう、『ペンギン葉山』も『ペギー葉山』もいらへん!」

「アンタ、高知嫌いなん?高知、行ったことあるん?印象はどうじゃったん?」

「ああ、『ペギー葉山』やさかい、『南国土佐を後にして』で、高知いうことやな。それも、どうでもエエことやが、せやな、高知には一度だけ行ったことあるで。せやけど、仕事で行っただけで、『コレが高知でっせ』ちゅうトコには行ってないさかい、なーんの印象もなーんの記憶にも残ってないで。多分、『何処にでもある日本の地方都市や』という印象(中心地に電電公社のビルがあって県庁と地銀の本店があるような)を持ったんやろな。『プロの旅人』で47都道府県を出張しまくったアンタかて、そーや思うやろ。何で日本の地方都市と新幹線の駅は日本中ドコも一緒やねん」


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「(そうだ。何故、日本は、元々は各地、独自色を持っていた地方を画一化してしまうんだろう?)」


と、歳老いて、歴史と美術(美なるもの)への興味が増したビエール・トンミー氏は、今度は、義憤から鼻腔を膨らませた。



(続く)





2023年2月26日日曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その45)

 


「(まあ、アイツは、ボケをかましてきたつもりだろうが、そのボケに『名前』の隙があることに気づいてないようだ。ふふ)」


と、ビエール・トンミー氏は、一旦、膨らませた鼻腔を窄め、北叟笑んだ。



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「アンタなあ、『鉄の女』、つまり、『サッチャー』で、それも『さっちゃん』やと云いたいんやろが、そうはいかへんで」

「いや、ワシ、『鉄の女』にゃあ、興味ないけえ。『鉄の爪』こと『フリッツフォン・エリック』なら、懐かしい思うがのお」

「なんや、その『エリック』ちゅうんは。耳を動かす『E.H.エリック』の兄弟かなんか知らへんが、困るとまた話を逸らそうとすんねんな。そうはいかへんで」

「『E.H.エリック』の兄弟は、『岡田真澄』じゃろうがあ。『ファンファン』よおね。アンタ、牛田中学で、『ファンファン』と呼ぼれとったんじゃあないん?」

「更に訳の分からんこと云いよるなあ」

「少女『トシエ』じゃないねえ」



(参照:【牛田デラシネ中学生】変態の作られ方[その286]



「どこで、その情報仕入れたんか知らへんが、話、戻すで」

「『フリッツフォン・エリック』の『アイアン・クロー』のこと、話したいんじゃが…」




「ええか、『鉄の女』の『サッチャー』の『サッチャー』は姓で、彼女の名前は、『マーガレット』やさかい、『さっちゃん』にはならへんのや。『マーガレット』の愛称は、『マギー』とか『マッジ』とか『ペギー』とかになんねん」

「ええー!マジ?!」

「くだらんダジャレはやめれ」


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「(アイツ、本当に文学修士なのか?!仮にも文学を志したことがあり、しかも、修士号まで得た男とは思えん言語感覚だ!)」


と、ビエール・トンミー氏は、エヴァンジェリスト氏が友人であることを恥じた。



(続く)




2023年2月25日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その44)

 


「(だが、名前のことになると、話が少し横道に逸れたとしても、黙っている訳にはいかん!)」


と、ビエール・トンミー氏は、決意を抱く必要もない事柄に対して、決意じみた感情を抱きながら、友人エヴァンジェリスト氏宛のiMessageを続ける。


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「ワテ、名前の研究をしてんのや。オモロイこと教えたるで」

「おお、ようよう『さっちゃん』のことなんじゃね?」

「は?何、云うてんねん?」

「アンタ、『さっちゃん』は、本当は、どういう名前か知っとるんじゃろ?」

「あ!?...ああ、『♩さっちゃんはね、サチコっていうんだ、ホントはね』ちゅうことか」

「おお、やっぱり、そうかあ」

「何が、『やっぱり』や。アンタが、『さっちゃん』のこと持ち出してきたんやないけ」

「『さっちゃん』は、本当は、どういう名前なん?」

「オゲレツなアンタのことや、どうせ、ワテがかつて哭かしたオナゴに『さっちゃん』いう娘でもおったあ、云いたいんじゃろ」

「ほおお、『哭かした』かんかあ!?『泣く』じゃのうて、『哭く』なんじゃね」

「ただの入力変換結果や。『さっちゃん』いう娘は、おらんかったあ、思うで」

「おお、断言できんのんじゃね」

「言葉尻を捉えるんやないで。まあ、数ある中におらんかったとは云いきれへんさかいな」

「でも、『サッチー』のことじゃないじゃろ?」

「は?『サッチー』?誰や?」

「『野村沙知代』さんよおねえ。『野村克也』の奥さんよお」

「アホか?誰が、あないなオバハンと!ワテよりずっと歳上やったやんか」

「じゃけえ、『サッチー』のことじゃないじゃろ、云うたじゃないね」

「当り前や」

「で、『鉄の女』でもないんじゃろ?」

「は~あ…」




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「(ホント、疲れる奴だ。折角、名前について、面白いことを教えてやろうとしているのに!)」


と、ビエール・トンミー氏は、鼻腔を膨らませた。



(続く)




2023年2月24日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その43)

 


「(そう云えば、アイツ、何かと『んぐっ!』を使うが、ChatGPTは、『んぐっ!』を理解できるんだろうか?)」


と、思ったビエール・トンミー氏は、ふと、ChatGPTに「『んぐっ!』とは何か?」と訊いてみた。


しかし…


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According to ChatGPT (OpenAI, 2021), [


「んぐっ!」は、言葉では表現しにくい感情や状態を表す擬音語の一つです。具体的な意味合いは文脈によって異なりますが、主に以下のような状況で使われます。

・苦しいときに息苦しくなって発する声 ・窒息感や喉につかえた感じを表現する声 ・口に何か詰まったときに発する声 ・言いたいことがあっても言葉に詰まってしまったときに発する声

など、さまざまな場面で用いられます。ただし、「んぐっ!」自体が言葉ではなく、あくまで擬音語であるため、正式な意味合いは存在しません。]

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という回答に、


「(つまらん回答だ。まあ、『んぐっ!』自体がつまらんものだが)」


と、ChatGPTにつまらない質問をしたこと後悔していたところに、『んぐっ!』の主、友人エヴァンジェリスト氏から、催促のようなiMessageが届いた。



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「どしたん?アンタ、『んぐっ!』が嫌いじゃけえ。何も云うてこんの?」

「ああ、嫌いや、大嫌いやで。だが、それとは別の意味で、ChatGPTも嫌いや。ChatGPTは一見正しそうにかつ詳細な情報が、何の保証もなく提示されて、他に選択肢を与えてられんところが一番の問題や。現在のCharGPTをもし使うんなら、工夫した質問を幾つも投げかけてみて複数の結果を吟味して、且つ、他で調べた情報との整合性を確かめて使わんと間違えた(或いは、偏った)情報を受け取ることになって危険やで。そんな手続きが必要なら、CharGPTを使う意味ないわな。一番怖いんは、ChatGPTの答を無批判で受け入れる一定の層が必ずおることや」

「ほうよね、ほうよねえ。アンタ、さすがじゃ。ChatGPTに限らず、ネットの情報・ニュース・動画を無批判で受け入れる輩がようけえおるけえね。AIが、本当に『知能』になるんには、『死』を知らんといけん(死ねんといけん)。肉体的、精神的な『痛み』も知らんといけん(感じられるようにならんといけん)。『オゲレツ』の奥底に潜むモンを知ることができるようにならんとホンモンじゃあないのお」

「う~む、まあ、せやな、一面は正解やで」

「ChatGPTにゃあ、『んぐっ!』は、理解できんじゃろう」

「ChatGPTやのうても、普通の人間かて理解できひんが」

「あ、そうじゃ。エエこと思いついたで。アンタ、ChatGPTに、『んぐっ!』とは何か?、と訊いてみんさいや」

「へ?...あ、そないなクダランこと訊けるかいな」

「クダランいうか、まともな回答できんじゃろうねえ」

「アホ。『んぐっ!』とは何か?、ちゅう質問にまともな回答なんか、ハナからあらへんやろに」

「ワシが何故、『お腹がへる』のかと訊いたのか、も、その質問の背後に、『阪田寛夫』いう存在があることに想像が及ばんのじゃねえ」

「あ!せやった。『阪田寛夫』の話しとったんや。でも、なんで、『阪田寛夫』の話なんかせなあかんかったんや?」

「そりゃ、アンタが、『ソーダラップ』飲んだことない云うけえ、『♪そうだ村の村長さんがソーダ飲んで死んだあソーダ』いう歌を作ったんは、『阪田寛夫』じゃあ、と教えたげたんじゃないねえ。しっかりしんさいよ」

「じゃ、なんで、『ソーダラップ』のことなんか話さなんねんな?」

「アンタが、昔懐かしい『あたり前田のクラッカ~』は食べたことある云うたけえ、じゃあ、同じように昔懐かしい『ソーダラップ』も飲んだことあるじゃろう、とワシが訊いたんよ」

「あ、せやった。やけど、『あたり前田のクラッカ~』のことなんかも話す必要ないやんけ」

「『ミスター・メモリー』の異名をとるアンタらしゅうもないのお。『北条政子』の娘の『乙姫』みたいに、若うて可愛い奥様のことをアンタがどう呼ぶか、訊きながら、ワシが、『マイ・ハニー』と呼ぶことを勧めて、奥様に不思議がられたら、ワシに勧められた、と云うたらええ、と教えたら、ワシ、奥様に、変な人と思われとるけえ、ダメじゃ、云うことになったんよおね」

「おお、せや、せや。『北条政子』や。ワテ、『北条』も要するに『平氏』やったさかい、『源平合戦』も実は、『平平合戦』やったいうことを云うとったんや。思い出したでえ」

「なんで、『源平合戦』の話なんかしたん?」

「え?なんでやったか……」

「『源平合戦』では、源氏と平氏とが、オナラをかましあって戦うたけえ、『ヘー・ヘー合戦』じゃった、と云いたかったんじゃないじゃろうねえ?」




「アホンダラあ!エエ加減にせえよ!」

「アンタ、『牛田デラシネ中学生』の頃と同じで、話をどんどん派生させるけえ、元の話がなんじゃったか、訳分らんようになるんよ。まさに、『デラシネ』じゃ」

「アンタが、話を茶化してくるからやないけ。あ、せや、思い出したで。『藤原』や!」

「ほうよね、『藤原のカタマリ』の話しとったんよ」

「『藤原鎌足』や。いや、ちゃう、ちゃう、元は、『藤原鎌足』やあらへんかった」

「おお、そうじゃった。『藤原喜明』のことよおね」

「いや、プロレスラーの『藤原ナントカ』のことなんか、どうでもエエんや」

「ああ、そうなんじゃね。『藤原喜明』が『フジワラ・ヨシアキ』で、『フジワラ・の・ヨシアキ』じゃないけえ、『藤原鎌足』とか『藤原道長』とは違う、一緒にすんな、云いたんじゃろ?」

「はああ?また、何、云い出すねん。そないなことで、『藤原ナントカ』のことなんか、どうでもエエ、云うてんのやないんやが、アンタ、珍しくエエとこに気付いたやんか」


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「(んむ。なんだか、解れてきていた糸が、また絡み始めてきた気がするが…)」


と、ビエール・トンミー氏は、少々戸惑いを覚えないではなかったが….



(続く)




2023年2月23日木曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その42)

 


「(ボクは、NHKの朝ドラの『あまちゃん』を朝、昼、夜と一日3回見て、更に、土曜日の一週間まとめ放送まで見たんだ。『あまちゃん』知識では誰にも負けることはないんだ!)」


と、ビエール・トンミー氏は、ChatGPT以上の自信に、自分しかいないでやではあったが、その両の眼差しで見得を切って見せた。



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「ええか、アンタ。『あまちゃん』は、時代劇で、それも『湯浅直実』の娘の話ではないんは云うまでもあらへんが、『湯浅』なんちゅう名前の人物は、一人も出てきてへんのや」

「ああ、『あまちゃん』には、『湯浅』という人物は出てこんかったと思うで」

「は?なら、ワテのどこが『あまちゃん』何や?」

「『あまちゃんハウス』知らんのん?」

「何や、それ?」

「久慈駅前にあるんよ」

「ああ、『あまちゃん』は、架空の『北三陸市』を舞台にしとったが、モデルは、『久慈市』やな。そこの駅前ちゅうことか。で、何やその『あまちゃんハウス』いうんは?ワテが、それを知らんかったさかいに、ワテのことを『あまちゃん』や、云うんやないやろな?」

「『あまちゃんハウス』は、『あまちゃん』関係のグッズや写真が展示してあったところなんよ。もう、2020年に閉館したらしいんじゃけど」

「ああ、その『あまちゃんハウス』には行ったことはないけど、ワテ、NHK放送センターに『あまちゃん』展示も見に行ったし、天野春子の『潮騒のメモリー』かて買うたんやで。『♩波打ち際の マ~メイド』や

「ああ、な~んにも分っとらんのお。問題は、『♩マ~メイド』じゃのうて、『湯浅』じゃけえ」




「おお、せやったなあ。どこからどう考えても、『あまちゃん』には『湯浅』いう人物は出てきーへんかったで」

「設計・デザインじゃ。『あまちゃんハウス』の設計・デザインをしたんが、『湯浅絵理奈』さんなんよ」

「はあ?知るか、そないなこと。どうでもエエことやないか」

「ChatGPTは、『あまちゃんハウス』の設計・デザインをしたんが、『湯浅絵理奈』さんじゃあ、いうことを知っとって、『あまちゃん』を『湯浅直実』の娘いうことにしたんじゃないんかのお。なかなかのもんじゃ」

「なんで、『あまちゃんハウス』の設計・デザインをしたんが、『湯浅絵理奈』いう人やったら、『あまちゃん』が、『湯浅』いう人間の娘を主人公にした時代劇になんねん!?事実と全然、ちゃうやないか!ただの嘘やないけ」

「ということは、ChatGPTは、なんか、本当に人間並みなんかねえ?」

「何、云うてんねん。今のChatGPTを要約したら、『どーでもいい事を理路整然と語る』、『明らかな間違いを自信を持って語る』、『中には正しい情報もある』ちゅうとこやな」

「世の中には、そうようないい加減な輩がようけえおるじゃろ。政治家なんか、特にそうじゃないかのお。じゃけえ、人間並みじゃあ、云うんよ」

「ああ、皮肉やな」

「ChatGPTに限らんが、世の中、AIについて勘違いしとる。AIは、所詮、コンピューター処理に過ぎんのんよ。昔に比べ、コンピューターの処理が格段に速うなったけえ、複雑な処理があっという間にできるようになっただけじゃ。じゃけえ、人間並みの反応ができるようなったり、場合によっては、人間を遥かに凌駕する複雑高度な処理、シミュレーションができるようになっただけのことじゃ。で、自己学習的なこともできるようになっただけのことじゃ。人間に変わって、本当に思考することはできんよおね。所詮、論理の世界の生き物じゃけえ、『んぐっ!』なんちゅう論理を超えたモノを理解することはできん」


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「(ふん!アイツ、また…)」


とは思ったが、ビエール・トンミー氏は、友人エヴァンジェリスト氏の云うところには一理あることは認めざるを得なかった。



(続く)




2023年2月22日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その41)

 


「(ボクはもう『プロの旅人』なんか読んでいないんだ。内容がスッカスカなのはまだしも、直ぐに下ネタを持ち出してくるアイツの異常さに辟易としてきたからだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、何かと話を『プロの旅人』に結びつけようとする友人エヴァンジェリスト氏への怒りを持ちながら、その怒りを今度はChatGPTにぶつけるiMessageをエヴァンジェリスト氏へと送る。



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「ワテ、『プロの旅人』のことなんかで先見の明なんか持ってへんけど、ワテとChatGPTなんかを一緒にせんといてや。嘘に先見の明もクソもあらへん。せや、ChatGPTは、妄想を超えた嘘を平気で云いよるんやで。ワテ、『NHKの朝ドラの 『あまちゃん」とはどんなドラマですか』とも訊いてみたんや。そしたら、ChatGPTの奴、とんでもないこと、云うてきたんや。


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According to ChatGPT (OpenAI, 2021), [


NHKの朝ドラ「あまちゃん」は、毎日放送されている時代劇ドラマです。


主人公は、湯浅あまちゃんという少女です。 あまちゃんは、湯浅家の真実の娘として生まれた少女であり、湯浅家で育ちます。


あまちゃんは、 湯浅家の真実の娘として、 湯浅家の苦境を乗り越えながら、成長していきます。 湯浅家の仲間たちとともに、苦難を乗り越え、最後には幸せな結末を迎えるまでを 描いています。]


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どや?『湯浅家』って何や?正しい情報は全然ないやんか。しかも、シレッとして、いかにも正しいかの誤情報を堂々と提示しよるで」

「いやああ、参ったのお」

「やろ。『真実の娘』ちゅうんも、説明不足や。『真実(しんじつ)の娘』て、何やろか?『実子』いうことのような気もするが、やったら、あんまりない表現やさかい、『真実(マミ)の娘』かとも思うたんや。やけど、時代劇いうとるさかい、『真実(マミ』みたいな名前は時代劇らしゅうないやろ。そこでや、『真実(ナオザネ)の娘』なんやなかろうか、と思うたんや」

「おお、『湯浅直実(ユアサ・ナオザネ)』いうたら、なんかそんな武将がおるような、おったような感じはするのお」

「けど、どっちにしたとこで、NHKの朝ドラ『あまちゃん』は、『湯浅』とは全然、関係あらへんのや。ChatGPTは、とんでもない嘘つきやで」

「そうとも云えんよ」

「ああ、アンタのことや、そないに、ケチつけてくると思うて、ちゃんと調べといたんや。『湯浅直実(ユアサ・ナオザネ)』という武将が実在したか、検索したが、どこからもそんな武将の名前は出てきいへん。けど、ChatGPTは、こう答えてきたで。


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According to ChatGPT (OpenAI, 2021), [


「湯浅直実」という人物は、実在する武将の一人です。

湯浅直実は、戦国時代の武将で、主に織田信長に仕えました。湯浅氏は、現在の京都府与謝郡伊根町に本拠を構えた豪族で、織田信長の家臣として活躍しました。

湯浅直実は、織田信長の家臣として、信長の下で数々の戦いに参戦し、功績を挙げました。特に、1568年の賤ヶ岳の戦いでは、織田軍の先鋒を務め、上杉謙信率いる敵軍を破りました。

湯浅直実は、その後も織田信長に仕え、天正10年(1582年)の本能寺の変の際には、信長の命を受けて西軍に加担しました。しかし、織田信長の死後は豊臣秀吉に仕え、天正12年(1584年)の賤ヶ岳の戦いにも参戦しました。

現在、湯浅氏の末裔が存続しており、湯浅直実の墓所や居城跡なども残されています。]

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ときたんや。武将なんてようさんおったやろから、『湯浅直実(ユアサ・ナオザネ)』という武将が実在してなかったことを証明するんは難しいさかい(ないことの証明って、難しいやろ?)、ChatGPTに『実在する武将の一人』じゃと見得を切って、こないな尤もらしい説明されたら、一般の人間は、『おお、ほうでっか』となるかもしれへん。そやけど、ChatGPTは、ボロを出しおってんのや。何が、『本能寺の変の際には、信長の命を受けて西軍に加担しました』や。『本能寺の変』に西軍も東軍もあらへんやろ。関ヶ原の戦いやあるまいし」




「アンタも、あまちゃん、じゃねえ」

「なんやてえ!」


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「(アイツうー!『あまちゃん』の話題で、ワシのことを『甘ちゃん』呼ばわりして、上手いこと云ったと悦に入ってるんだろうが)」


と、思ったビエール・トンミー氏は、続く言葉を実際に口に出してしまった。


「ざけんな!」



(続く)




2023年2月21日火曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その40)

 


「(だが、ボクは、怒ってるんだ!)」


と、ビエール・トンミー氏は、ChatGPTと友人エヴァンジェリスト氏との共通項を見出したことに満悦した自分を叱った。


そして、エヴァンジェリスト氏に向けて、更なるChatGPTとのやり取りをiMessageで知らせるのであった。



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「『NHKの朝ドラを制作年代の新しい順に教えてください』とも訊いてみたんや。そしたらな、ChatGPTの奴、こないな惚けた回答してきおった。


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According to ChatGPT (OpenAI, 2021), [


1. 『おんな城主 直虎』 (2020年)

2. 『おんなのこの村』 (2019年) 

3. 『おくさまが生徒会長! 』 (2018年)

4. 『おかえり、 桜坂』 (2017年) 

5. 『あさが来た』 (2016年)

6. 『おしん』(2015年)

7. 『三毛猫ホームズ』 (2014年)

8. 『おばけごっこ』 (2013年) 

9. 『おおきく振りかぶって』(2012年)

10. 『あなたの番です』 (2011年) 

11. 『あまちゃん』(2010年)

12. 『おくさまは女子高生』 (2009年)

13. 『三極探偵小沢一郎』 (2008年)

14. 『お嬢さんはいらっしゃいませ』(2007年)

15. 『おばけ屋敷』 (2006年)

16. 『おかあさんといっしょ』(2005年)

17. 『家なき子』(2004年) 

18. 『あさっての方角』(2003年)

19. 『おばけのプー太』 (2002年)]


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ワテ、朝ドラは、あんまし興味ないさかい、よう分らへんが、『おんな城主 直虎』は、朝ドラやのうて大河ドラマやし、『三毛猫ホームズ』 とか『家なき子』は、小説やったり、それを原作にしたドラマで、朝ドラやないことくらい分るで」

「『おくさまが生徒会長! 』や『おおきく振りかぶって』は、人気の漫画、アニメのようじゃし、「おばけごっこ』いうんは、サンリオのキャラクターらしいけえ、世間的に人気あるもんのことは、ChatGPTは、よう知っとるんじゃね」

「やけどな、小沢一郎は人気あらへんやろ」

「ほいでも、小沢一郎が、新党『国民の生活が第一』で政治の『第三極』を作ろうとしとったんは、2012年頃じゃけえ、『三極探偵小沢一郎』が2008年の放送じゃったとするところは、ChatGPTにゃあ、先見の明があるんかねえ?アンタと同じじゃね?」




「は?」

「アンタ、Blog『プロの旅人』がまだ世にあまり知られとらん頃から、その価値を評価しとったじゃろ」

「あんなオゲレツBlogのことなんか評価しとらん!そもそも、未だに世に知られてなんかいーへんやな」


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とは云ったものの、以前は、確かに『プロの旅人』のことを、というか、恥ずかし気もなくクダラナイことを日々書く『プロの旅人』のことを、そして、それを書く男のことに感心したことを思い出したビエール・トンミー氏は、


「チッ!」


と舌打ちした。



(続く)




2023年2月20日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その39)

 


「(アイツ、自分こそ、ChatGPTに、『Rumspringa』のことなんか訊いては、反応を楽しんでいただろうに)」


と思いながら、ビーエル・トンミー氏は、


「(ChatGPTなるもののことを、アイツに教えられたのは癪だ)」


と、顔を少々歪めていると、友人エヴァンジェリスト氏から、やはり、何やら思惑ありげなiMessageが届いた。



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「アンタは、やっぱり凄いのお!」

「はああん?何がや?」

「アンタ、『ChatGPT遊び』に嵌っとるんじゃろ?」

「ああ、せやで。それが、どねして云うねんな?」

「『ChatGPT』を『遊び』道具にしてんのやろ?」

「やから、それが、どねして云うねん!?」

「『ChatGPT』まで、『おもちゃ』にするとはのお」

「なんや、微妙に表現変えてきて、怪しいでえ」

「『ChatGPT』は、女性なん?まあ、男性でも、アリ、じゃとは思うがのお、今の時代」

「アンタなあ」

「生身のオナゴだけじゃのうて、AIまでも『原宿の凶器』の犠牲者にするとは、アンタ、ホンマ凄いでえ!」

「あんな、どうやってAI相手に『凶器攻撃』すんのや?アンタ、してみい」

「妄想するんじゃろ」

「まあ、アンタなら出来るやろな。妄想系Blog書いてんのやさかいな。でもな、妄想してんのは、こっちやのうて、アッチの方や」

「アッチ?」

「『ChatGPT』やがな。アンタ顔負けの妄想のプロや。例えばやな、ワテ、『NHKの大河ドラマを制作年代の古い順に全部 教えてください』と訊いてみたんや」

「そんな事実関係の情報なんか、『ChatGPT』には『お茶の子さいさい』じゃろう」

「ところがや、回答が凄いねんで。こや、


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According to ChatGPT (OpenAI, 2021), [


1. 『徳川家康』 (1966年)

2. 『鬼平犯科帳』 (1967年)

3. 『源平討魔伝』(1969年)

4. 『元禄落語心中』 (1971年)

5. 『花の下校』(1973年)

6. 『篤姫』(1975年)

7. 『大河』(1981年)

8. 『おんな城主 直虎』 (1984年)

9. 『おんな城主直虎2』 (1985年)

10. 『西郷隆盛』 (1988年)

11. 『龍馬伝』(1989年)

12. 『宮本武蔵』(1991年)

13. 『真田丸』(1992年)

14. 『陸奥守吉行』(1993年)

15. 『銀河万丈』(1994年) 

16. 『義経』(1995年)

17. 『真田丸 2』 (1996年) 

18. 『百々翁』(1997年)

19. 『青い海のナディア』 (1998年)

20. 『花子とアン』(1999年)

21. 『豊臣秀吉』 (2000年)]


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どや?大河ドラマの『元禄落語心中』って見てみたいで。『源平討魔伝』ってどんな話なんや」

「『昭和元禄落語心中』なら、漫画にあるみたいじゃ。『源平討魔伝』いうんは、アーケードゲームにあるみたいじゃ。あ、アーケードゲームは、ゲームセンターで遊ぶゲームらしいで。『ChatGPT』、よう知っとるのお」




「『鬼平犯科帳」なんて他局のドラマも出てきとる。大河ドラマで、『青い海のナディア』なんちゅうのがあると楽しそうやな」

「『ふしぎの海のナディア』いうアニメはあるようなんじゃが、どうやら、そりゃ、『ジュール・ベルヌ』の『海底二万里』と『神秘の島』を原案としとるらしいけえ、ChatGPTは、『SNCF』の大家のアンタに負けんフランス通なんかねえ」

「始末が悪いんは、『篤姫』とか『真田丸』とか『龍馬伝』ちゅう、正しい情報も入っとることや。更には、『陸奥守吉行』とか『銀河万丈』とかいかにもソレらしい一見正しい様な情報が紛れ込んどることや。コレ問題やで」

「『陸奥守吉行』は、有名な刀工、もしくは、その刀工が作ったかたなのことらしいのお。坂本龍馬も持っとったそうじゃけえ、大河ドラマとは関係あるんじゃね。『銀河万丈』は、有名な声優でナレーターじゃけえ、『銀河万丈』の半生を『銀河万丈』自身のナレーションで話を進める大河ドラマなんかねえ?」



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「(アイツ、一々、ネットで即、検索して、なんだかもっともらしい理屈をこねてくるところは、『ChatGPT』並みだな)」


と、ビエール・トンミー氏は、自分が思ったその皮肉に満足し、ニッ、と左の口の端を歪めた。



(続く)