「(アイツ、今度は、『源平藤橘』(げんぺいとうきつ)で、どうボケをかましてこようとしているんだ?)」
と、ビエール・トンミー氏が、友人のエヴァンジェリスト氏の所業を読んだその通りに、エヴァンジェリスト氏はiMessageを送ってきた。
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「『橘高』(きったか)君のことも気にはなるんじゃが…」
「はああ?『橘高』君?誰やそれ?」
「アンタ、知らんのん?『皆実小学校』6年10組の同級生よおね」
「そんなん、知る訳ないやろ。ワテは、宇部の『琴芝小学校』やったんやさかいな。それにしても、『源平藤橘』の『橘』で、小学校の同級生を持ってくるんは、ちょっと強引過ぎるで」
「じゃけえ、『橘高』君のことはまあ、どうでもええんよ。でものお、『藤平』さんのこと持ち出されたらのお」
「なんや『藤平』?今度は、『源平藤橘』の真ん中の『平藤』をひっくり返してきたんやな」
「違うけえ、『ふじだいら』じゃないけえ」
「アンタ、それにしても、音声メッセージじゃのうて文字メッセージで読みまで分るて、凄い技持ってんなあ」
「アンタ、今度は、『ふじひら』じゃあ思うたじゃろう?でも、それも違うけえね」
「アンタ、適当に云うとるだけやろが、まあ、確かに、『ふじひら』かとは思うたなあ。そやけど、ワテの人生で『藤平』いう名前の人と会うたことはあらへんさかい、どう読むかは知らんねん。で、アンタの云う、その『藤平』はんも、『皆実小学校』6年10組の同級生やったんか?『さん』と付けたことからするとオナゴで、アンタ、惚れたんやな」
「違うで。6年生の時は、『東京』の『川崎』から来た『福原』さんじゃったあ…ああ、何、云わすんねえ!」
「どうでもエエんやが、何を独りで勝手に照れてんのや?でも、『東京』の『川崎』から来た、いうたら、あれか?」
「ああ、止めてえや!」
「止めるも何も、『プロの旅人』に書いてあったで。『福原』はんは、『トウキョウ』子さん、やな?」
(参照:【ゲス児童】『くしゃれ緑』な『ウンギリギッキ』(その24)[M-Files No.5 ])
「個人のプライバシーに関わることですので、回答を控えさせて頂きます」
「なんで、そこだけ標準語になんねん。小学校5年の時の『帰国子女』子さんか?」
「あ、それは、『矢..』、おっと、やはり、個人のプライバシーに関わることですので、回答を控えさせて頂きます」
「小学校の頃やないとしたら、高校以降のアンタの『女遍歴』は大体は知っとるさかい、ああ、中学の時やな、その『藤平』はんは」
「うっ…」
「『クッキー』子はんか?『パルファン』子はんか?『肉感的』な少女か?」
「個別の質問にはお答えしかねます」
「『藤平』ちゅう個別の名前出してきたんは、アンタの方やないけ」
「アンタあ、いい加減、『藤平』さんのことをちゃんと『とうへい』と読みんさいや。「『ふじだいら』とか『ふじひら』、『ふじへい』、『とうひら』と読む名前の場合もあるみたいじゃが、『藤平』さんは、『とうへい』さんよおね」」
「なんや、『とうへい』はん、なんか」
「アンタ、名前の研究しとる割に、『藤平』もちゃんと読めんのんじゃね。『藤平』は、『藤原』の『藤』と『平氏』の『平』からきとるんかもしれんよ」
「なにい!」
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「(ああ、またアイツのペースにはまってしまっていた)」
と、ビエール・トンミー氏は、自らが名前の研究の成果を披露しようとしていたことを思い出した。
(続く)
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