「(でも、よく考えたら、ボクが見ていた『私の秘密』は、『高橋圭三』が司会だったのか、いや、『八木治郎』だったかもしれない。…あ、いかん、いかん。『宮澤賢治』なんか関係ないが、『高橋圭三』だって、『八木治郎』だって、どうでもいいんだ)」
と、ビエール・トンミー氏が、懐かしさに浸ろうとする自身の脳に抵抗を見せた時、友人のエヴァンジェリスト氏から、また新たな混乱を呼ぶiMessageが入ってきた。
====================================
「『高橋圭三』自身の『私の秘密』は、花巻出身で『宮澤賢治』の遠縁らしい、いうことなんよ。での、『ショーケン』にも、『私の秘密』みたいなんがあるんよ。でも、『ショーケン』は『平成おじさん』じゃ、いうことじゃないけえね」
「はあ?」
「間違えんさんなよ。アンタの友だちの『令和おじさん』じゃあ、もっとないけえね」
「アナイナ男、友だちやあらへん!あの男のせいで、ワテは、iPhone買うのに高い金払わなアカンようになったんや。カジノかてせや。アイツが、裏で仕切ってカジノを誘致しょうとしてんのやと思うとるで。ワテの住む街に、『鉄火場』のイメージをつけさせる訳にはいかへんのや!」
「大人しく『ガースー』の検針だけしとるか、地元で銅像にでもなって、じっとしとりんさい、ということなんじゃね?」
「アナイナ奴、銅像になる価値ないわい。どーせ、地元のコーエンシャが嬉しそうに作ったんやろ」
「秋田で勝手にドーゾー、ってことなんじゃね?でも、『令和おじさん』は、関係ないんよ。でも、『平成おじさん』も、群馬で銅像になっとるみたいじゃけど、やっぱり関係ないんよ。『ケーゾー』じゃけど、『恵三』で、『敬三』じゃないけえ」
「アンサン、エエ加減にせえや。『ドーゾー』とか『ケーゾー』とか、どうでもエエんや。アンサン、『ショーケン』いう『敬三』がおるんや、とでも云い出すつもりなんやろ」
「ギョっ!ギョっ!漁業協同組合!」
====================================
「(クダラナイ!ボクは、駄洒落っていうのが大嫌いなんだ。ただ言葉の音が同じか似ているだけのことで、何のひねりもなく、知性を感じさせるものも何もないんだ)」
と、ビエール・トンミー氏は、自らが思う『面白さ』と友人のエヴァンジェリスト氏が捉える『面白さ』とに大きな相違があることにあらためて思い至った。
(続く)