「(大学の入学式の時に、各サークルが集まって入部勧誘のデモンストレーションをやっていて、その中に民族衣装を着てフォークダンスをしている男女の一団がいたが、それを見て、『この人達とは友だちになれないなあ』と思った。大学生にもなってそんな格好をして人前で踊る人達がいることが信じられなかった)」
と、ビエール・トンミー氏の思いが、宇部市の『琴芝小学校』の校庭から『ハンカチ大学』のキャンパスへと飛んだ時、友人のエヴァンジェリスト氏から『マイムマイム』に話を戻すiMessageが届いた。
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「ほうなんよ。『マイムマイム』が、まさか、そういう意味の踊りじゃあ、思わんじゃろ?じゃけえ、ワシは、『♪マイマイマイムで、でっかんしょ』じゃあ、思うとったんよ」
「『でっかんしょ』はないやろ。バンカラな学生やあるまいし、『デカンショ』はないで」
「ほうじゃねえ。バンカラなんは、アンタの母校『ハンカチ大学』で、ワシの母校の『OK牧場大学』はハイカラな学校じゃけえね」
「でも、アンサン、そのハイカラな『OK牧場大学』に、下宿から下駄履いて通うてたんやろ?バンカラやで」
「ああ、ホンマもんのハイカラは、如何にもハイカラいう格好はせんもんじゃけえね」
「まあ、アンサン、『デカルト』にも『カント』、『ショーペンハウア』にも興味あらへんやろしな」
「ほうよねえ。でものお、『デカンショ』いうたら、デカンショデカンショで半年暮らして、後の半年寝て暮らす、いうことなんじゃろ?半年寝て暮らせるんなら、『デカルト』とか『カント』、『ショーペンハウア』のことを半年考えてもエエかもしれん」
「あんな、『デカンショデカンショで半年暮らしあとの半年寝て暮らす』いう『デカンショ節』は、学生歌で、そこからか『デカンショ』は、『デカルト』、『カント』、『ショーペンハウア』の略みたいにも云われとるけど、ホンマは、『デカルト』も『カント』、『ショーペンハウア』も関係あらへんのや。『デカンショ』はどうやら、『出稼ぎしょう』のことなんや。『デカンショ節』は、元々は、兵庫県の丹波篠山地区の盆踊りの民謡なんやと」
「ほうじゃったん!?アンタ、やっぱり博識じゃねえ。ほいじゃったら、『デカンショ』は、イスラエルの『マイムマイム』とは関係ないのお」
「当り前や。元々、『♪マイマイマイム、ベッサンソ』、いや、『♪マイマイマイム、ベッサンソン』かいな、で、『♪マイマイマイムで、でっかんしょ』やあらへんのや」
「でものお…ひょっとしたらひょっとするでえ」
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「(ふん!往生際の悪い奴だ。『丹波篠山』と『イスラエル』に繋がりがある訳ないのに)」
と、ビエール・トンミー氏は、鼻を吹いて、その風圧で、ミニ・エヴァンジェリスト氏を飛ばすようにしてみせた。
(続く)