2023年8月4日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その204)

 


(『ディスコースマーカー』なんて、余計なことを云ってしまった。アイツ、普段は超が付く程のオゲレツだが、極偶に、真面目なことを話出して、そうなると、異常な程に理屈っぽいことを云い出して、面倒臭くなる。どうすれば…..)」


と、ビエール・トンミー氏が、『ディスコースマーカー』の話を終わらせる術について考え始めた時、既に『火』のついた友人のエヴァンジェリスト氏は、『ディスコースマーカー』について、話を新たな方向に展開させるiMessageを送ってきた。



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「『ディスコースマーカー』はのお、受験を離れて一般社会での言語の話となると、事情は違うで。『ディスコースマーカー』を信じたら、痛い目に合うで」

「なんや、また、いや、もっと難しいこと云うんかいな」

「なんじゃあいうたら、非論理的な奴が世の中にはようけえおるけえよ。『ディスコースマーカー』を有難がるモンは、『ディスコースマーカー』を考えて読む文章が論理的じゃあ、いう前提に立っとるじゃろ?」

「そりゃ、そやろうなあ」

「ところがじゃ、世の文章がどれも論理的とは限らんのんよ。非論理的な文章、非論理的な輩ちゅうもんが、世の中には存在するんよ」

「そうかもしれへんけど、入試問題の文章では、そないなことはないやろ」

「ほうじゃろうか?まあ、多分、そうじゃろうとは思うけえ、受験を離れて一般社会での言語の話となると、と云うたんじゃけど、でものお、入試問題じゃけえ、という一言で、そこになんの問題もないと信じてエエんじゃろうかあ」

「信じてエエ思うで」

「でものお、『遠藤周作』は云うとったで」

「『狐狸庵先生』やな」



「自分の小説が入試の問題に使われ、作者は、コレコレの部分でどう思うったか、いう解答選択式の設問があり、正解もこれじゃ、とあったけど(正解は一つじゃ)、選択項目の総てが自分の思うたことじゃった、とのお」

「そういった類の問題を出したらアカンで。少なくとも取り上げた作品の作家が存命じゃったら、リスクあるやろに」

「要は、入試問題じゃけえ、とその正確さを鵜呑みにしてエエとは限らんのよおね」

「ああ…」


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「(さっきまで、『ディスコ』で『フィーバー』とか、『テクニック』とか、オゲレツなことを云ってたのに…)」


と、ビエール・トンミー氏は、またもや、友人のエヴァンジェリスト氏の変幻振りに翻弄され、口を半開きのままとした。



(続く)






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