2023年8月28日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その228)

 


「(……ああ、もうちょっとなんだがなあ…)」


と、ビエール・トンミー氏が、恨めしそうに自らの股間に眼を落とした時、友人のエヴァンジェリスト氏から、ビエール・トンミー氏のリクエストに応じたiMessageが入ってきた。



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「しょうがないのお。ほいじゃたっら、先ず、『仕入税額控除制度』じゃ。事業者は、納税せんといけん消費税を計算する時にの、売上にかかる消費税から仕入でかかった消費税を差引いて計算するんよ。つまり、1000円の売上があったとしても、その10%の消費税(100円)を納税するんじゃのうて、仕入れで、30円消費税を『払うた』ら(まあ、一応、『払うた』いう表現するけど)、差額の70円[100円 – 30円]を納税したらええいう制度なんよ」

「え?そうなんか?あ、いや、せやで。ん?ワテらが払うとる消費税がぜ~んぶ国に納められとらんのか?いや、納められとらんのや。ケシカランで、ソレ」

「まあ、『青木茂」さんもそう思うたんじゃろうのお。で、次は、『簡易課税制度』じゃ。小規模事業者に為にできた消費税の計算方法に関する特例なんよ。課税取引においての、受け取った消費税額から支払った消費税額を差引く計算をせんで、『売上税額-売上税額×業種毎の一定の割合(みなし仕入率)』を納付する消費税額と認める、いうもんなんよ」

「んん?もうちと、一般読者はんたちにも分るように説明したらんかい」

「例えばじゃのお、その辺の小さい店で(小売業じゃね)、1500円の商品を売ったとするじゃろ。で、その時、一応じゃけど10%の消費税(150円)を『もらう』たとするんよ。でも、その商品の仕入れ価格が、1000円で、で、その時、一応じゃけど10%の消費税(100円)を『払う』たとするとの」

「アンサン、いちいち、『一応』云うん五月蝿いで」

「まあ、聞きんさい。で、この場合、この店が納める消費税額は、『売上税額(150円)-売上税額(150円)×80%(小売業のみなし仕入率)=150円-120円=30円』になるいうことなんよ。この説明で、一般読者にも分るかいねえ?」

「まあ、計算式は分るやろけど、この場合も、ワテらが払うとる消費税がぜ~んぶ国に納められとらんやないけ。ケシカランで、ソレ」

 「アンタも、いちいち、『ケシカランで、ソレ』云うけど、タクシーに乗る時もその調子なん?」



「は?タクシー?」


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「(アイツ、また、訳の分らないことを云う。あ!?バブルの頃、タクシーをなかなか捕まえられなかったことなのか?)」


と、ビエール・トンミー氏は、深夜残業が続いた時代、会社も儲かりに儲かり、自宅までゆうに1万円以上はかかるタクシーでの帰宅もなんとも感じなかった頃のことを、眼を虚空に遣り、懐かしく思い出していた。


(続く)






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