「(ああ、アイツのことだ、絶対に突っ込んでくるだろう。ええい!兎に角、すっとぼけて否定だ!)」
と、ビエール・トンミー氏が、開き直りを決めた時、優しいな揶揄うようなiMessageが友人のエヴァンジェリスト氏から入った。
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「心配しんさんな。問題は、ソコじゃないけえ、ワシ、とやかく云わんけえ。それに、そのエロ本、ワシんじゃのうて、アンタのもんじゃけえ、好きにすりゃあ、エエんよ」
「な、な、なんやねん!ソコて何や?好きにすりゃエエいうて、そないなことしてへん云うたやろ」
「え?どしたん?アンタが買うた本じゃけえ、ちゃんと読んだらエエじゃないねえ」
「え?読む?ああ、そりゃ、もう読んだがな」
「でものお、嘘はいけんよ」
「やからあ!ワテ、嘘はついてへんて。頬ずりしたり、匂いかいだり、舐めたりしてへんのや」
「違うんよ。そのことじゃないんよ。すまんのお、嘘つく、いうんは、云い過ぎじゃったかもしれん。アンタ、知らんだけなんじゃろうねえ」
「ワシ、何を知らんのんやねん?」
「アンタが『消費税』を払うとらんことよね」
「まだ、そないなこと云うんか。ワテ、あのオナゴ店員に、ちゃんと『消費税』を払うたんや」
「ああ、書店のレジの店員が可愛い女の子じゃったけえ、その娘に、『消費税』を払うたあ、とエエ気分になったんじゃね」
「ええか、『アーミッシュの老いと終焉』だけやないんや。ワテが、どの店で買いもんした時にも、ちゃんと『消費税』を払うとってやな、レシートにも、ちゃんと『消費税』がなんぼやと書いてあんのやで」
「アンタあ、レシートに『消費税』がなんぼと書いてあったら、自分が消費税を払うとると思うとるん?」
「当り前やないか」
「アンタあ、素直過ぎるいうか、お人好し過ぎるで」
「何や!ワテをアホみたいに云うんかあ!?」
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「(確かに、アイツは頭がいい。それは認める。『広島皆実高校』の1年7ホームで同級生になった時から、ボク程ではないとは思いながらも、いや、正直に云おう、ボクも負けてしまうかもしれない程の頭脳の持ち主だとは思ってきたし、最近は、iPhoneのことやらで分らないことがあれば、アイツに訊けば、何でも解決してくれる。高校の時から今になっても、超オゲレツだが、頭脳の明晰さは認めざるを得ない。だが、アイツからバカ呼ばわりされる覚えはない!)」
と、ビエール・トンミー氏は、眼前に浮かんできた、『猪木顔』をして悪巫山戯する友人のエヴァンジェリスト氏の顔に対する敵意を自らの顔に表した。
(続く)
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