「(そうだ。『消費税法』が施行された頃、ボクは、もう社会人だったんだ。『ハンカチ大学』商学部の学生だった頃、まだ『消費税』はなかったんだ。『消費税法』も勿論、まだ存在していなかったんだ!)」
と、ビエール・トンミー氏が、自分が知ったかぶりをしてしまったことに気付いて、どう取り繕おうかと逡巡し、両眼を泳がせていると、友人のエヴァンジェリスト氏から助け舟なiMessageが届いた。
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「でも、そこは、アンタのことじゃ。『プレリュード』で、『スケベノブ』で助手席の『背凭れ』を倒して『ホイホイ』ながらも、『ホイホイ』の後の疲れを癒すべく、『プレリュード』の、今度は自分の運転席の『背凭れ』を倒して、『消費税法』の本を読んで勉強でもしとったんじゃろう」
「お、おお、そん通りやで」
「肉体的な疲労を脳の活性化で癒すいうようなことができる男は、そうそうおらんじゃろう」
「ああ、ワテなあ、勉強すると『ドーパミン』がぎょうさん出てくるんや」
「アンタにとっては、勉強が『ヤク』みたいなもんなんじゃね」
「その表現はどうかあ、思うけど、ワテにとって勉強は欠かせんもんやな」
「アンタが70歳近うなっても、西洋美術史なんかの研究を続けとるんは、『ドーパミン』を出して、アレを『回復』させようとしとるん?」
「ああ、そこんとこはのお…ワテ、まだ勉強が足らんようなんや。….あ、アンサン、またオゲレツの方向に話、持って行ことしてんで」
「いやの、アンタが、商学部の学生時代まだなかった『消費税法』のことをどうして知っとるんじゃろう、思うたら、『プレリュード』での『スケベノブ』とか『ホイホイ』のことに、触れん訳にはいかんかったんよ。アンタが、『ホイホイ』の後も、『消費税法』の勉強をしたんは、『ドーパミン』出して肉体的な疲労を癒すだけじゃのうて、仕事上でも必要じゃったんじゃろう?アンタが作ったシステムも『消費税』対応をせんといけんかったんじゃないん?」
「ん?...どやったやろ?...あ、いや、せや、せやで。アンサン、よう分っとるやないか。そうなんや。システム対応上、『消費税』のこと、よう知らなあかんかったんや」
「ほいじゃたっら、アンタあ、『ホイホイ』しとった頃から、知っとったんじゃないん?」
「え?」
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「(『消費税法』のことなんか知らないのに、ついつい知ったかぶりしてしまったのをなんとか凌いだのに、アイツ、何を云いたいんだ?)」
と、ビエール・トンミー氏は、友人のエヴァンジェリスト氏から、追及を受けているのか庇ってもらっているのか定まらぬ状況に、座っている椅子に接した臀部の部分が落ち着かぬ感じを抱いた。
(続く)
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