2024年4月30日火曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その474)

 


「(『豊登』に関係したものなんだろうから、『羅山』もプロレスラーのことだろうか?いや、『力道山』も元は相撲取りだったはずだし、ナントカ『山』って、相撲取りの名前のような気もするが…)」


と、ビエール・トンミー氏が、本来、どうでもいいはずの『羅山』について、知らず識らずの内に囚われていると、友人のエヴァンジェリスト氏から、もっともっと遠い記憶にあるようなないような言葉を告げるiMessageが入ってきた。



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「あ?アンタ、まさか『羅山』のこと、『オソラカンザン』みたいな山じゃと思うとらんよねえ?」

「『オソラカンザン』?また態とカタカナで書いてきたな。アンサン、なんか誤魔化すか、誤解させよ、という時に、漢字やのうて、カタカナやひらがなで書いてくんのや」

「いやの、漢字じゃと、アンタが怖がるんじゃあないかあ思うたんよ。アンタあ、怖うてオシッコをちびるかもしれんけえね」

「アホか、子どもやあるまいし、オシッコちびるかいな」

「ワシ、子どもの時(そう、小学生の時)、時々、授業中に、オシッコちびるんじゃのうて、席に着いたまま、ザーっとお漏らしして、教室の床に地図を描いたんよ。気が小そうて、『先生、オシッコ!』と云えんかったんじゃった、と思う」



「アンサンがオシッコお漏らししたことなんか、いらん情報や」

「アンタあ。そうやって、自分がオシッコちびること、誤魔化そうとしとるんじゃろ」

「やからあ、ワテ、オシッコちびらへんて。どっちゃかというと、『尿活』が必要なくらいなんや」

「『尿活』?なんねえ、それえ?」


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「(ふん!アイツ、『尿活』を知らないのか。ふん)」


と、ビエール・トンミー氏は、このところ、自分以上に知識をひけらかしてくるアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏に対する優越感に、鼻息を吐くと同時に、左頬を斜め上に引き上げた、


(続く)






2024年4月29日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その473)

 


「(アイツ、きっと、『アンタあ、ワシが大きな声出したん、iMessageの文面で聞こえるん?すごいのお!』とでも、突っ込んでくるんだろう)」


と、ビエール・トンミー氏が、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏に対して、『なんや、いきなり大きな声出しおって』とiMessageを返信したことに関して、エヴァンジェリスト氏が揶揄してくることを覚悟していると、エヴァンジェリスト氏から、揶揄返しをする気も起きぬくだらないiMessageが入ってきた。



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「以心伝心、シャープの替え芯」

「アンサン、自分の脳味噌、変えなはれ」




「アンタとワシとは、やっぱり心と心とが繋がっっとるけえ、文字を読んだだけで、アンタ、ワシの声が聞こえてくるんじゃね」

「気持ち悪いこと云わんといて」

「アンタ、『豊登』のこと『どうしゅん』じゃと思う取ったんじゃろ?」

「え?『どうしゅん』?なんや、それ?」

「『豊登』は『道春』じゃろ?

「知らんけど、そうなんやろ?」

「でも、アンタ、『道春』を『みちはる』じゃと思わず、『どうしゅん』じゃと思うたんじゃろう」

「そもそも、『豊登』はんが『道春』なんも知らへんかったし、『豊登』はんのことも、多分、知らへんかったんや」

「まあ、照れんさんなや。博学なアンタのことじゃ、『羅山』のことは知っとったんじゃろう」

「『羅山』?また、なんか新しいモン、出してきよったで」


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「(『羅山』?どこかで聞いたことがあるような気もしないではないが…)」


と、ビエール・トンミー氏は、脳内に何か引っかかるものを感じ、自らの脳の中に手を突っ込み、それを取る像をイメージした。


(続く)






2024年4月28日日曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その472)

 


「(けど、なんで、『みちはる』から『豊登』になるんだ?)」


と、ビエール・トンミー氏が、どうでもいいことと思いながらも、ふと疑問を抱いた時、その疑問に答えるかのように、友人のエヴァンジェリスト氏からiMessageが入った。



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「『豊登』が、『みちはる』なんじゃけえ、どうでもエエことないじゃろ」

「はあ?『豊登』はんが、『みちはる』?」

「ほうじゃないねえ。『豊登』は、『豊登道春』(とよのぼり・みちはる)じゃろうがあ」

「あんなあ、そないなこと知ってるはずないやろ。それに、『豊登』はんが『みちはる』で、それがなんや?ちゅうねん。ワテ、『豊登』はんも『みちはる』も関心あらへんし、そないなこと話してへんで」

「いや、わし、『豊さん』のこと話したじゃろ?」

「ああ、そういうたら、せやったような気もするなあ」

「アンタあ、『豊さん』を『三波豊和』と勘違いしたかもしれんけど」

「え?!なんで、知ってんねん?!」



[参照:チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その468)



「アンタ、『三波豊和』のファンじゃったん?」

「『三波豊和』はんにファンなんかおるんか?」

「アンタ、そりゃ、『三波豊和』に失礼でえ」

「『三波豊和』は、ワテよりアンサンの方が関係深いんとちゃうんか?」

「個別の事項についてのコメントは差し控えさせて頂きます」

「ワテは、『三波豊和』はんにも、そのお父さんの『三波春夫』はんにも興味あらへんのや」



「じゃけど、『豊さん』を『三波豊和』のことと思うたんじゃろ?」

「やからあ、なんで、知ってんねん?!」

「まあ、そのことは、ええじゃないねえ。今は、ネットには情報が溢れとるけえ」

「いや、おかしいで。ワテが心の中で思うただけのことが、なんでネットに出てんねん?」

「でも、ワシは、アンタが、『豊さん』のことを『豊登』じゃと勘違いしたら困る、思うたんよ」

「なんで、ワテが、そないな勘違いすんねん」

「『猪木』なんかは、『豊登』のことを『豊さん』いうて呼んどったみたいじゃけえ」

「そりゃ、『猪木』はんのことやろ。ワテは、『豊登』はんのことを『豊さん』なんて呼ばへん」

「ああ、そうかあ!」

「なんや、いきなり大きな声出しおって」


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「(しまったあ!)」


と、ビエール・トンミー氏は、自身の発言を後悔し、思わず、舌を出していた。


(続く)






2024年4月27日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その471)

 


「(8:45になって、父や母、妹がテレビの前から離れてくれて、良かった)」


と、ビエール・トンミー氏が、『コント55号の裏番組をぶっとばせ!』の『野球拳』のコーナーが始る前に、家族がテレビから離れると、出来るだけ音を立てぬようチャンネルを変え、テレビの音量も下げ、画面を隠すように、テレビに密着していった自分を思い出していると、その様を見ていたかのようなiMessageを友人のエヴァンジェリスト氏が送ってきた。



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「で、『天と地と』を見終ったお父様やお母様、妹さんが、テレビの前から離れて、アンタあ、こっそりチャンネルを切替えて、『野球拳』に齧りついとったんじゃろ」

「アンサンこそ、齧りついとったんとちゃうんか?」

「いや、ワシは、齧りつかんと、食い入るように見とった」

「懲りんやっちゃ。まあ、『野球拳』のことなんかどうでもエエで。アンサン、そないして話を逸らすんやあらへん。もう何の話してたんか忘れるくらいやけど、確かあ…」

「パンツ姿になった『二郎』さんでも、その『二郎』さんの相方の『萩本欽一』が生み出した『見栄晴』のことでものうて、『みちはる」のことじゃったかいねえ」

「おお、誰か知らへんけど、せや、『みちはる』はんや」

「まあ、『みちはる』も、パンツ一丁じゃったし、靴下も靴も履かんで裸足じゃったけど、『二郎』さんと違うて、『野球拳』で負けたんじゃないけえね」

「はあ?はあ?はあ、はあ、はああ?その『みちはる』はん、パンツ一丁やて、どこぞの変態か?」

「アンタあ、『みちはる』に失礼でえ。そりゃ、『みちはる』は、ギャンブル・マニアで金銭トラブル起こしたり、両腕を体の前で強く交差させて、脇の下から『パッコン、パッコン』いう音を出す妙なパフォーマンスをしたりしたけど、変態じゃあなかったけえ。それに、引退しとったのに、『猪木』が、『新日本プロレス』立上げた時には、参戦して、後輩の『猪木』を助けたりもしたんじゃけえ」

「はあん?『猪木』?なんや、その『みちはる』はんは、プロレスラーやったんか?」

「今頃、何云うとるん。『豊登』は、アンタもオナゴ相手によう使うサバ折り(英語じゃと、『ベアハッグ』)を得意にしとった怪力レスラーじゃあないねえ」



「『豊登』?知るかいな。そないなプロレスラー、どうでもエエやんか」


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「(『豊登』かあ?なんか、どこかで、聞いたことがなくはないような気がするが…)」


と、ビエール・トンミー氏は、プロレスには全く興味はなかったものの、『力道山』による日本のプロレス黎明期を少年として過ごし、大人も含めて多くの日本人がプロレスに熱狂した時代の人間として、『力道山』亡き後、一時的ながら『日本プロレス』のエースにして社長となった『豊登』の名を、自覚はないながらも、脳裡に留めていたのであった。


(続く)






2024年4月26日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その470)

 


「(だが、平和な時代だった…父は、優しくも威厳があり、母は、聡明にして慎みがあり、妹は、ボク以上に優秀だった)」


と、ビエール・トンミー氏が、友人のエヴァンジェリスト氏の言葉に不気味さを覚えながらも、両親共に健在で、まだ中学生で当然、まだ家にいた妹を含めた4人家族の幸せだった時代を思い出していると、エヴァンジェリスト氏から、その平和な脳内画像を引き千切るようなiMessageが入ってきた。



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「アンタあ、独りで、ブラウン管に齧りついとったんじゃろ?」

「え?ブラウン管?」

「何を惚けとるん?その頃のテレビはまだ、液晶じゃのうて、当然、ブラウン管じゃったじゃないねえ」

「当り前や」

「『♩アウト、セーフ、ヨヨイノヨイ!』」

「オゲレツな歌は、やめれ!」

「アンタもブラウン管に齧りついて、一緒に『♩アウト、セーフ』云うとったんじゃないん?」



「云わん、云わへんかったあて」

「『二郎』さん応援しとったんじゃろ?」

「はああ?なんで、ワテが、『坂上二郎』はんを応援すんねん?」

「そりゃ、女優とか女性タレントが脱ぐんがエエんで、『二郎』さんのパンツ姿なんか見とうなかったじゃろ?」

「ああ、当り前や。誰が、『坂上二郎』はんのパンツ姿なんか…いや、ワテは、『天と地と』を見とった、云うたやろ」

「ああ、8:45まではの。ふふ」

「?…」

「『コント55号の裏番組をぶっとばせ!』の『野球拳』のコーナーは、『天と地と』の放送が終る8:45を過ぎてからじゃったけえのお」

「アンサン、ほんまどうでもエエことはよう覚えてんのやなあ」


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「(そうかあ。そうだったんだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、『コント55号の裏番組をぶっとばせ!』がぶっ飛ばそうとしていた裏番組が、NHKの大河ドラマ『天と地と』をだったことを知り、その『天と地と』を観ていた自分がどうやって、『コント55号の裏番組をぶっとばせ!』でしていた『野球拳』を観ることができたのか覚えていなかったが、その謎を友人のエヴァンジェリスト氏が解いたことに、『どうでもエエことはよう覚えてんのやなあ』と云いながらも、素直に感心していた。


(続く)






2024年4月25日木曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その469)

 


「(『萩本欽一』だって、特に好きじゃないんだ。でも、『野球拳』は…)」


と、ビエール・トンミー氏は、『萩本欽一』が、『坂上二郎』とのコンビ『コント55号』での番組(『コント55号の裏番組をぶっとばせ!』)の中で、女性ゲストがジャンケンに負けて脱いでいく『野球拳』のコーナーのことをふと思い出し、思わず、iPhone14 Proを持たぬ左手を股間に持っていった時、友人のエヴァンジェリスト氏から、そん光景を盗み見していたかのようなiMessageが入ってきた。



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「ワシ、『見栄晴』にも、『見栄晴』を生んだ『萩本欽一』にも興味はないんよ。『野球拳』は、良かったけどのお。アンタも、そう思うじゃろ?ふふ」

「アンサン、あの頃からオゲレツやったんやなあ」

「『あの頃』?アンタも、『野球拳』『んぐっ!』しとったんじゃね!」



「ちゃう、ちゃう。ワテは、あの時間は、NHKで大河ドラマの『天と地と』を観てたんや」

「『あの時間』?ふふ」

「なんや、やめれ、その気色悪い含み笑いは」

「『あの時間』いうんは、どの時間なんねえ?『萩本欽一』いうか『コント55号』が『野球拳』をしとったんは、『コント55号の裏番組をぶっとばせ!』で、日曜日の夜8時から始まる番組じゃったけえ、まさに『ぶっとばそう』とした『裏番組』は、視聴率の高いNHKで大河ドラマ『天と地と』じゃったのお」

「おお、せや、せや。せやさかい、ワテ、『野球拳』なんか観てへんのや」

「アンタのお父様やお母様も、『天と地と』を一緒にご覧になられたとったんじゃろうのお。妹さんも一緒じゃったかもの」

「ああ、せやった」

「で、お父様やお母様は、『天と地と』が終ったら、オシッコしにトイレ行ったり、家事をしに台所に戻っていかれたんじゃないん?妹さんは、勉強熱心じゃけえ、自分の部屋に勉強しに行ったんじゃろうかのお?」

「おお、アンサン、まるでワテのウチにおったみたいによう知っとるやないか」

「ということは、テレビの前に残っとったんは、アンタだけや」

「え?」


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「(な、なんだ?アイツ、何を云いたいんだ?)」


と、ビエール・トンミー氏は、どこかモッタイをつけたアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の言葉に、不安というよりも不気味さを覚えた。


(続く)






2024年4月24日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その468)

 


「(まさか、『豊さん』て、『三波豊和』のことじゃあないだろうなあ?)」


と、ビエール・トンミー氏が、友人のエヴァンジェリスト氏でさえ想定していなかったであろう人物のことを想起していると、エヴァンジェリスト氏から、また妙な方向へと導いていきそうなiMessageが入った。



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「いやの、『豊さん』と聞いて、まさかとは思うが、アンタ、『みちはる』さんのことと思うんじゃないかあ、と思うたんよ」

「『みちはる』はん?」

「あ、アンタ、『見栄晴』と勘違いしとらん?」

「しとらんて。それに、あんまし知らへんけど、その『見栄晴』はんかて、俳優やないんか?いや、タレントか?ま、どっちゃでもエエけど」

「なんねえ、『あんまし知らへんけど』云うて、よう知っとるじゃないねえ。最近、『見栄晴』はガンになって大変らしいけど」

「そりゃ、『見栄晴』はん大変やろな。でも、『見栄晴』はんにゃ悪いけど、『見栄晴』はんには関心あらへん」

「確かにのお、『見栄晴』は、『欽ちゃんのどこまでやるの!?』の『見栄晴』役でブレークして、芸名も『見栄晴』にしたタレントでも俳優でもあるけど、実家が東京府中市の東京競馬場近くで、競馬好きになって、今は、CS・フジテレビONEの競馬番組『競馬予想TV!』なんかもしとるんじゃと。この(2024年)4月20には、ガン治療を終えて、番組に復帰したんじゃと。良かったのお」



「アンサンかて、『見栄晴』はんには興味あらへんくせに、またデジタル・ハンターして、話をあっちゃの方に逸らそうとしてんのやな」

「そうなんよ。ワシ、『見栄晴』には興味ないんじゃけえ、余計なこと、調べさせんさんなやあ」

「盗人猛々しいとは、アンサンのことやで」


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「(でも、そうかあ、『見栄晴』って、『欽ちゃん』の番組から出てきたんだったんだあ)」


と、ビエール・トンミー氏は、微かに記憶にあった『見栄晴』という名前が、『萩本欽一』によって生み出されたらしいことを初めて知ったかのようであった。尤も、『見栄晴』というタレント・俳優のことは殆ど知らず、そして、興味もなかったのであったが。


(続く)






2024年4月23日火曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その467)

 


「(なんだかんだ云っているが、要するに、『ドリー・キムラ』と『タニー・オータニ』も『架空』のものなんだろうに)」


と、ビエール・トンミー氏が、友人のエヴァンジェリスト氏への批判をあらためて心に抱いていると、エヴァンジェリスト氏から、先を越したiMessageが入ってきた。



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「アンタあ、『ドリー・キムラ』と『タニー・オータニ』も、どうせ『架空』のもん、つまり、ただの絵空事じゃろうに、と思うとるんじゃろ?」

「ああ、思うとるで」

「アンタ、『キムラ緑子』いう女優知っとるか?」

「『キムラ緑子』?....んんむ。なんやら、見たことあるよな気がせんでもない名前やなあ」

「結構、有名な女優なんじゃけど、『キムラ緑子』が、ラスベガス生れの日系三世の歌姫の『ドリー・キムラ』なんよ。『キムラ緑子』が『ドリー・キムラ』になるんは、『大谷亮介』が扮するハワイ・オアフ島生れの日系三世『タニー・オータニ』と『ドリー&タニー』いうユニットで、年に1回くらいらしいけど、イブハウスで芝居仕立ての音楽ライブする時なんよ」



「誰やまた今度は、『大谷亮介』て?」

「『三浦刑事』じゃないねえ」

「はあん?『三浦刑事』?あ、その『大谷亮介』はんも俳優なんやな。で、刑事の役すんのやな」

「ああ、もう刑事役は、辞めたけどのお。『豊さん』と確執があったんじゃないかあ、いう噂もあったけど、そうようなことはなかったみたいじゃけえ。『豊さん』は、ええ人じゃけえ」

「あんなあ、アンサン、誰か知らんけど、また、『豊さん』やなんて、知り合いでもない有名俳優のことを親しげに呼ぶんやないで」

「おお!アンタ、『豊さん』のこと、知っとったんじゃね!」

「知るかいな。何遍も云うけど、ワテ、ゲーノー界のこと、興味ないし、疎いねん」

「でも、『豊さん』を俳優じゃあ思うたんじゃろ?」

「そりゃ、そう思うやろが」


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「(勿論、『豊さん』て、誰のことか知らないし、知りたいとも思わないが)」


と思いながらも、ビエール・トンミー氏は、こうして友人のエヴァンジェリスト氏の術中に嵌っていくことを無自覚ながら、どこかで感じていた。


(続く)






2024年4月22日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その466)

 


「「(いや、だめだ。『架空』とか『悟空』とかの言葉やアイコラ云々に拘っていてはいけない。問題は、そう、『ドリー・キムラ』、『タニー・オータニ』なんだ)」


と、ビエール・トンミー氏が、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏についつい翻弄されることを自省していると、エヴァンジェリスト氏から、その自省の言葉と同じ言葉のiMessageが送られてきた。



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「あんのお、問題は、『ドリー・キムラ』と『タニー・オータニ』なんよ」

「ああ、せやで、そん通りや!『架空』とか『悟空』とかの言葉で誤魔化したらあかんで」

「誤魔化す?そりゃ、聞き捨てならんでえ。アンタあ、『架空』とか『悟空』とかを馬鹿にしとるけど、『空』(くう)を侮ったらいけんよ」

「なんや、また、ややこしそうなこと云出だしよるで」

「ワシ、カトリック作家(François MAURIAC)の研究をした者で、仏教関係に詳しゅうはないんじゃけど、『空』(くう)は、今はなんか否定的な意味に捉えられることが多いんかもしれんけど、『空』(くう)は、梵語の『シューニャ』のことで、『シューニャ』は、『無』いう意味もあるんかもしれんけど、『膨れる、成長する』いう意味もあるらしいんよ。あ!アンタあ、『膨れる』でオゲレツな発想はせんといてや」

「なんでも『ソコ』に持ってくアンサンがオゲレツや」

「数字の『ゼロ』も『シューニャ』から来とるらしゅうて、それで、聡明なアンタなら分るう思うけど、『空』(くう)は、『+』(プラス)でも『-』(マイナス)でもないし、どっちにも転がっていく可能性のあるもんなんよ」



「アンサン、なんかもっともらしいこと云うとるけど、それがなんや、ちゅう話や」

「『悟空』は、その高遠なる『空』(くう)を悟るいうことで、深い言葉じゃろ。実際、『悟空』は、アンタの『凶器』のように伸び縮みする『如意棒』を持った暴れん坊の猿が元じゃのうて、インドに遣わされた唐の官吏が、仏典を収集して帰国して、それで、当時の皇帝から『空を悟る』という意味でもろうた名前なんじゃと聞いたこともあるんよ」

「また、デジタル・ハンターしたんやな」

「『架空』も今は、実際には存在せんええ加減なもん、いうようななんか否定的意味で使われるかもしれんけど、高遠なる『空』(くう)に架けるいう意味で、これも深い言葉じゃないかあ、思うんよ」

「なんか、こじつけやあらへんか?」


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「(アイツ、『架空』とか『悟空』とか適当に口にしたはずなのに、後付けで理屈をつけてきやがってえ)」


と、ビエール・トンミー氏は、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の、まさにもっともらしい理屈に感じる苦々しさに唇を噛んだ。


(続く)






2024年4月21日日曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その465)

 


「(だが、待てよ。『ドリー・キムラ』がなんだって云うんだ?そうだ!そうそう!)」


と、ビエール・トンミー氏は、自身の記憶のs湖から浮かび上がってきたものをiMessageにして、友人のエヴァンジェリスト氏に送った。



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「問題は、『ドリー・キムラ』やあらへん。アンサン、『ドリー・キムラ』の前に、『タニー・オータニ』のこと、話してたんや」

「おお、さすが『ミスター・メモリー』じゃ。というか、最近じゃと、USBメモリーを駆逐しそうな『ミスター・外付けスティック型SSD』と云うた方がええかも知れんのお」

「何をまたごちゃごちゃと。『タニー・オータニ』は、『ハワイ・オアフ島生れの日系三世』やったな」

「ということになっとるみたいじゃね」

「『ということになっとる』ちゅうんは、要するに架空の人物いうことなんやな?『ドリー・キムラ』も『タニー・オータニ』も」

「おお、アンタ、さすがなかなかええとこ突いてくるのお。アンタ、『突く』んは上手なんじゃろうけえ、見たことはないけどのお」

「また、オゲレツや。ほんま懲りんやっちゃ」

「心配しんさんな。見んけえ」

「アホか!誰が見せるかいな。…いや、もうしばらく『突く』いうことしとらんし…」

「やめてえや、オゲレツ話は。ワシ、真面目に話すで。『ドリー・キムラ』も『タニー・オータニ』も、『架空』いうたら『架空』の存在じゃ。あ、間違えんさんなよ、『悟空』じゃないけえ」

「ほんまエエ加減にしいや。『架空』いう言葉に引っ掛けて、関係ない『悟空』なんかまた持ち出して、どうせまた『悟空』のアイコラでも作ろ、ちゅうところやろ」



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「(アイツのことだ。もう『孫悟空』のアイコラは、作ったことがあるんじゃないのか?でも、形を変えて、また『孫悟空』のアイコラを作ることに、アイツは躊躇しないはずだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の所業を見事に看破するのであった。



[参考:チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その110)




(続く)






2024年4月20日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その464)

 


「(ああ、ボクは、そうだ、『ヘンタイ』だ。NHKの『ヒューマニエンス』の『”体毛”を捨てたサル』の回で、眼を凝らすようにして『インモー』の研究をしていたことも、若き日の『風吹ジュン』が白い肌を見せた映画『蘇る金狼』を『DIGA』に保存していることも、家内は知らない…)」


と、ビエール・トンミー氏が、自らの恥ずかしい性癖を意識したことで、俯きながらも、俯いた視線のその先の股間に、微かな『異変』を生じさせていると、友人のエヴァンジェリスト氏から、それを見透かしたかのようなiMessageが入ってきた。



[参照]


【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その114]


チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その315)




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「でも、心配しんさんな。ワシ、アンタの奥様に、『”体毛”を捨てたサル』のことも『蘇る金狼』のことも云わんけえ」

「ああ、頼むで」

「での、問題は、『カクレヘンタイ』じゃないんよ。『イースタンクラウンアネモネフィッシュ』と『カクレクマノミ』は確かに似とるんよ。じゃけど、『イースタンクラウンアネモネフィッシュ』の方が、オレンジ色の部分の黒い縁取りいうか『隈取り』みたいなんが、太うてハッキリしとるんよ。『カクレクマノミ』の『クマ』は、歌舞伎の『隈取り』の『隈(クマ)』から来とるらしいんじゃけど」



「『カクレヘンタイ』のこと秘密にしといてくれるんなら、ワテは、『ニモ』が『カクレクマノミ』でも『イースタンクラウンアネモネフィッシュ』でもかめへん。けど、なんで、ワテ、アンサンから、『ニモ』についての講義を聞かなあかんのや?」

「しっかりしてえや。ワシ、『ニモ』のことじゃのうて、『ドリー』のこと、話しとったんよ。『ドリー』の関係で、『ニモ』のことも話しただけじゃけえ」

「ああ、そや、そや、『ドリー』やった。いや、ちゃうやろ。ほんまに話しとったんは、『ドリー』やのうて『ドリー・キムラ』やったで」

「ギョギョッ!」

「おっと、もう『漁業協同組合』はいらんで。『ドリー・キムラ』て、誰や?オナゴなんはもう分っとるで。『ラスベガス生れの日系三世の女性』やな?」

「ということになっとるみたいじゃね」

「『ということになっとるみたい』?なんや、他人事やないか」


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「(いや、そうかあ。『ドリー・キムラ』て、『ラスベガス生れの日系三世の女性』という架空の存在なのか?)」


と、ビエール・トンミー氏は、友人のエヴァンジェリスト氏の言葉尻から、これまで騙されてきたかもしれないことへの屈辱を感じたが、同時に、その言葉尻から真実を推定する自身の能力への矜持も感じた。


(続く)






2024年4月19日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その463)

 


「(ボクは確かに、スケベな『変態』で、『インモー』への関心も強いが、アイツのように、年がら年中、『アッチ』方面のことばかり考え、どんな話も『アッチ』方面に持っていく『オゲレツ漢』とは違うんだ!)」


と、ビエール・トンミー氏が、一般には通じないであろう『変態』と『オゲレツ』との違いを自らに対して力説していると、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏から、想定外の言葉を含むiMessageが送られてきた。



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「アンタも、『ファインディング・ビエール』いうアニメにされるかもしれん程、可愛い顔しとるんじゃけえ、その可愛いアンタが、『ドリー』を食べるような残酷な真似したら、そりゃ、子どもたちはショックじゃろうがいねえ」

「アンサンに『可愛い』云われても気持ち悪いだけやけど、なんや、その『ファインディング』ちゅうんは?」

「勿論、ディズニーのアニメ映画の『ファンディング・ニモ』とか『ファインディング・ドリー』の『ファインディング』じゃないねえ。ディズニーはもう、『ファインディング・ビエール』を企画しとるかもしれんよ」

「ああ、『ファンディング・ニモ』か、それやったら、聞いたことはあんなあ。なんかでちょこっと見たこともあるよな気もするで。オレンジ色の熱帯魚やろ?」

「そうよね。でも、アンタも、『ニモ』のこと、『カクレクマノミ』じゃと思うとるんじゃないじゃろうねえ?」

「『ニモ』も『カクレクマノミ』もなんもディスニーの映画、特に興味ないさかい、知るかいな」

「『ニモ』は、『イースタンクラウンアネモネフィッシュ』で、アンタと違うて、『カクレクマノミ』じゃないけえ、間違えんさんな」

「それ、どないな意味やねん?ワテが、『カクレクマノミ』いう熱帯魚や、とでも云うんか?一応、云うとくけど、ワテ、魚やあらへんで」

「いや、アンタあ、『カクレヘンタイ』じゃろ。奥様は、アンタが、『ヘンタイ』じゃあいうことご存じないんじゃろ?」



「うっ…」


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「(知らない、知らない、家内は、知らない、ボクが『ヘンタイ』だとは)」


と、ビエール・トンミー氏は、未だに尊敬の眼差しで自分を見てくる十歳下の妻の涼やかな笑顔の背後に、友人のエヴァンジェリスト氏が『総てを見通した』かのような顔をのぞかせてきている思いがし、真に寒気を覚えた。


(続く)






2024年4月18日木曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その462)

 


「(ああ~!どうでもいい。どうでもいいんだ。『ナンヨウハギ』がどうしたと云うんだ?)」


と苛立つビエール・トンミー氏は、その苛立ちをそのまま、曲折を重ねる友人のエヴァンジェリスト氏へのiMessageに表した。



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「あんなあ、アンサン、ワテになんで魚のこと、話してんのや?『ナンヨウハギ』は、美味いんかどうか知らへんけど、ワテ、興味あらへんねん」

「アンタあ、『ドリー』を食べるん?」

「え?『ドリー』?なんで、ここで『ドリー』やねん?アンサン、確か、『ドリー』は、『ナンヨウハギ』やあらへん、と云うてたやんか。『ナンヨウハギ』やのうて、『スズキ』や、と云うてたんやなかったか?」

「あののの、ワシ、『ドリー』は『ナンヨウハギ』じゃない、とは云うとらんで。『ドリー・キムラ』は、『ナンヨウハギ』じゃない、と云うたんよ」

「え?『ドリー』と『ドリー・キムラ』とはちゃうもんなんか?」

「そりゃ、『ドリー・キムラ』は、人間で、魚じゃないけえ」

「なら、『ドリー』は、魚なんか?」

「ほうよね。『ドリー』は、『ナンヨウハギ』いう魚なんよ。ほいで、魚の『スズキ』の一種なんよ。でも、尾ビレに毒があるとも聞くけえ、食べん方がええで。それに、子どもたちは、アンタが『ドリー』を食べるところを見たら、ショック受けるじゃろうけえ」



「なんでや?ワテが、その『ナンヨウハギ』の毒に当って、アンサンみたいなオゲレツになってもうて、その姿が子どもたちには見せられるもんやあらへん、とでも云うんか?」


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「(ボクは、変態だが、アイツみたいなオゲレツではないんだ!)」


と、ビエール・トンミー氏は、誰に対してというものではなかったが、そう強く主張した。


(続く)