「(アイツ、『重ねる』と云う言葉だけで、親亀の背中に子亀を乗せたアイコラを作りでもしたんだろう)」
と、ビエール・トンミー氏が、見事に、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の所業を見抜いた時、エヴァンジェリスト氏から、素知らぬふりしたiMessageが届いた。
====================================
「アンタ、『吉野クン』知らんのん?」
「知ってる訳ないやろ」
「『吉野弘志』クンいうたら、有名なアコースティックベース奏者じゃないねえ。『山下洋輔』とか『坂田明』とかとも一緒にジャズを演奏しとるじゃないねえ」
「ワテ、ジャズは聞かへんのや。せやさかい、その『吉野弘志』はんのことも知らんで。それに、なんで、『吉野弘志』はんのこと、アンサンから聞かされなあかんのや?」
「『吉野クン』は、『ミドリチュー』(広島市立翠町中学校)の出身じゃないねえ。しかも、ブラスで(ブラスバンドで)、トランペット吹いとったんよ。『吉野クン』が、ジャス・ベーシストを志したんは、『フゾク』(広島大学教育学部附属高等学校)に入ってかららしいけえ」
(トランペット)
「ああ、アンサンは、そのブラスバンドでサックス吹いとったんやったな。いや、ちゃう!アンサンは、真面目にブラスバンドの活動せんと、部室やったか音楽室やったか知らんが、そこの前で、サックスの練習もせんと、友だちに無理矢理、プロレス技をかけとったんやった」
(参照:ハブテン少年[その125])
「おお、アンタあ、見とったように、よう知っとりんさるのお。じゃけど、もちょっと正確に云うと、『ジャスティス君』や『スキヤキ君』にコブラツイストかけながら、窓の向こうにある校舎の教室におるはずの『肉感的』な少女やら『パルファン子』さんを探しとったんよ」
「『吉野弘志』はんのことは知らへんけど、同じブラスバンドから、真っ当なミュージシャンも出てんのやなあ。『吉野弘志』はんは、きっと、オチャラケ部員のアンサンのこと、苦々しゅう見とったんやろなあ」
「うん、そうじゃろうと思うで。『吉野弘志』クンは、『フゾク』を卒業した後、『広島交響楽団』の『田頭徳治』さんに師事して、クラシックコントラバスを習うて、更に、『NHK交響楽団』の『野口武士』さんに師事し、『東京芸術大学』の音楽学部器楽科助教授の『江口朝彦』さんにも師事して、『東京芸術大学』の音楽学部器楽科(コントラバス専攻)に入学したんじゃそうじゃけえ(中退したみたいじゃけど)」
「やっぱり、アンサンとはえらい違いや」
====================================
「(ボクが、その『吉野弘志』という男で、同じ部活の部員に、アイツのような巫山戯た輩がいたら、トランペットでアイツのドタマをぶん殴ってやっていただろう)」
と、ビエール・トンミー氏は、自らがトランペットでアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の頭を殴打する様を想像し、溜飲が下がる思いがした。
(続く)
0 件のコメント:
コメントを投稿