「(ボクは、商学部だったけど、簿記はとっていないし、決算書のことなんか、まるっきり知らないんだ!)」
と、ビエール・トンミー氏が、開き直りのように、自らの頭の中でそう叫んだ時、友人のエヴァンジェリスト氏は、追い討ちをかけるように、更に、問う内容自体理解不能な質問をiMessageで送ってきた。
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「じゃあ、自己資本比率が、そこそこにあっても倒産する可能性があるんは、どうしてか知っとる?」
「んん?...ああ、アンサンも、その可能性があること、知ってたんか?」
「ああ、そりゃ、知っとるよね」
「おお、よう勉強しとるやないか。たいしたもんや。ほな、折角やさかい、そこんとこの事情、アンサンに説明させたるで」
「え?ええん、ワシが説明して」
「たまには、アンサンに花持たせなな」
「おお、すまんの。じゃあ、先ずは、前提の確認じゃ。『自己資本』てなんねえ?」
「そりゃ、自分の資本やろ」
「おお、さすがじゃ。天下の『ハンカチ大学』商学部出身だけのことはあるのお。そうなんよ、『自己資本』なんよ。じゃけえ、『純資産』は、厳密には、『自己資本』じゃないんよ」
「ん?んん?」
「あ、アンタ、『純資産』知らんのんじゃね?」
「『純資産』?」
「あ、間違えんさんなよ。『純資産』は、『じゅん散歩』の『高田純次』の資産『じゅん資産』じゃないけえね」
「誰が間違えるかいな」
「確かに、『高田純次』は、CMを色々と出とったし、レギュラー番組として、今も、『じゅん散歩』の他に、『上沼・高田のクギズケ!』にも出とるけえ、そりゃ、ようけえ資産を持っとると思うんよ。『上沼』云うでも、ワシじゃないけえね」
「へ?」
「アンタ,もう忘れたん?ワシ、『関東の上沼恵美男』じゃあ、云われとるんよ」
「あ、ああ…」
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「(そういえば、聞いたことが…)」
と、ビエール・トンミー氏は、頭の中のどこかに引っ掛かっているものを探すように、両眼を上向けた。
(続く)
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