「(アイツ、『モシリ』のことで『お尻』に話を持っていくんじゃないか、とボクが疑ったことを非難してきたけど、結局、『お尻』じゃないか!)」
と、ビエール・トンミー氏が、持ち前の記憶力で、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏から責められたことを思い出す、今更ながらに、憤懣から鼻腔を膨らませていると、エヴァンジェリスト氏から珍しく反省iMessageが入ってきた。
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「ワシ、アンタに謝らんといけんかもと思うんよ」
「なんや今更、アンタ、普段からワテに謝らんといけんことばっかし、云うたりしたりしてるで」
「アンタ、『モシリ』で、ワシが『お尻』のことの話を持ってこ、としようと思うたじゃろう?ワシ、そりゃ、『モシリ』に失礼じゃ、と云うたけど、ある意味では、ええとこ突いとったんかもしれんのんよ」
「お尻は突いとらんで」
「やめてえや、オゲレツは。あんの、『恐羅漢山』の名前の由来は、『尻の穴』かもしれんらしいんよ。アイヌ語の『オソル・ラカン』(尻の穴)が語源かもしれんとも云われとるんよ」
「アンサン、アイヌは、北海道のお人たちやで。それが、なんで広島の山と関係あんのや?」
「縄文よおね。アイヌは、縄文人の子孫かもしれんいう説があるんよ。での、『恐羅漢山』には縄文人が出入りしとったかもしれんのんじゃと。縄文遺跡があるんよ。じゃけえ、縄文語は、アイヌ語に近いんかもしれんのんよ」
「また、デジタル・ハンターしたんやな。けど、アンサンの調査努力は認めたるけど、なんで、縄文人は、『尻の穴』ちゅうオゲレツな名前を『恐羅漢山』に付けたいうんや?」
「おお、アンタ、さすがエエとこ突いてくるのお。あんのお、ワシ、6歳の孫娘から紙切れに書いた手紙貰うたんよ。そこにはのお、『じいちゃん、きらいだよ』と書いてあったんよ」
「ほお、そりゃ、アンサン,ショックやったろ」
「そうようなことないよねえ。ワシは喜んだんじゃけえ」
「はあ?アンサン、頭、大丈夫か?」
「ワシ、孫娘にも云うたんよ。『知ってるよ。女の子って、好きな男の子のこと、態と嫌い、って云うんだよねえ』とのお」
「アンサン、6歳の孫となんちゅう会話してんのや」
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「(この爺さんにして、この孫あり、というところだとは思うが、アイツの孫の行く末が心配だ)」
と、ビエール・トンミー氏は思ったものの、その実、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の孫のことなんか、全然、心配していない自分を知っていた。
(続く)
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