「(『天窓』から、セールスマンでも泥棒でも、入って来れるもんなら入って来い、だ)」
と思うビエール・トンミー氏の表情は、『天窓』から侵入してくるセールスマンか泥棒か、はたまた友人のエヴァンジェリスト氏にむけたものは、極めて厳しいものになり、その厳しさそのままなiMessageをエヴァンジェリスト氏に送った。
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「ウチには、『天窓』が2つあんのや。一つが、リビングの『天窓』、もう一つが、階段廊下の『天窓』や。両方の『天窓』とも2階から3階の吹抜部分にあるさかい(普通の家の2階の天井の高さやな)ムチャ高い場所やで。訪問セールスの営業が飛び込んで来れるかいな」
「ああ、サンタさんじゃったら、入って来れるかもしれんね」
「サンタさんやったら、『天窓』から入ってきても歓迎するで。アンサン,サンタさんになって、『天窓』からクリスマス・プレゼント持ってきいな。けどな、ウチの『天窓』は、脚立を使ってもとても届かん高さや。地面に落っこちて怪我しても、知らへんで。自己責任ちゅうやっちゃな」
「アンタあ、冷たいのお」
「ああ、ワテは冷徹な人間や」
「その冷たさが、オナゴたちにゃあ、堪らんのじゃろうのお」
「オナゴたちは、ワテの冷たさに、逆に熱うなってまうようなや」
「冷徹なアンタも、アソコだけは凄い熱いらしいけえ、ソレに触れたんじゃないん?」
「コラッ!エエ加減にしいや。話を戻すで」
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「(アイツ、ちょっと隙を見せたら、図に乗ってきやがって!)」
と、ビエール・トンミー氏は、鼻腔を大きく、大きく膨らませた。
(続く)