2024年9月30日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その627)

 


「(だけど、どうして、カバなんだ?『カバヤ食品』が、岡山の企業だったことは知らなかったが、岡山は、別にカバで有名ではないはずだし…)」


と、ビエール・トンミー氏が、ふと、桃太郎がお付きの動物として、犬、猿、キジの他に、カバも従えていた図を思い描いていると、その想像を盗み見たかのようなiMessageが、友人のエヴァンジェリスト氏から入ってきた。



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「でも、岡山出身の桃太郎がカバを従えとったけえ、いうことはないけえね。勘違いしんさんなよ」

「だ、だ、誰が、桃太郎がカバを従えとったあ、なんてアホなこと思うんや?!」

「そう思うんが、アホかのお?ワシは、『桃太郎がカバを従えとった』けえ、岡山の企業である『カバヤ食品』は、『カバヤ食品』にした、いう方がええ思うけどのお」

「どうでもエエがな」

「アンタあ、『カバヤ食品』のHPには、社名の由来について、『「おとなしく、平和を愛する」というイメージがあり、平和な社会を建設するという国民の気持ちにピッタリ一致し、また、カバの大きなお口においしいものがたくさん食べられる時代を願っていたことから、カバを社名にしました』とあるけど、アンタ、それでええ思うん?」

「それでエエやないか。それに、ワテやアンサンが、どう思おうと、そういうことで名前を『カバヤ食品』にしたんやから、それでエエもくそもあらへん」

「でものお、カバは、『となしく、平和を愛する』ような動物なんじゃろうか?確かに、体つきはポッチャリしとるし、水の中での~んびりしとる感じから、平和そうな動物に見えるんじゃろうけど、実は、走るんはかなり速いし、ライオンなんかにも噛み付くくらい凶暴らしいんよ」

「ああ、そういうたら、そないなこと聞いたことあるよな気もするで」

「まるで、アンタみたいじゃ」

「は?ワテが、カバや云うんか?!」

「一見、平和を愛するジェントルマンで、その実、獲物(綺麗なオナゴじゃ)を見つけたら、『ウゴーッ!』と襲いかかって行くんじゃろ?」



「な、な、なんで知ってんねん!?」


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「(しまった。アイツの手に...確かに、ボクは、『獲物』は逃したことない。でも….)」


と、ビエール・トンミー氏は、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏に、自身の裏の顔を知られていることに動揺しながらも、その動揺の中に無念さを滲ませた。


(続く)






2024年9月29日日曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その626)

 


「(それに、そうだ、どうして、岡山のことをアイツ、持ち出してきたんだ?)」


と、ビエール・トンミー氏が、勤務先であった岡山の工場や独身寮、市街地の居酒屋等を思い出しながら、そこに話のネタ元となるものを何も見出せないでいると、友人のエヴァンジェリスト氏から、回答となるiMessageが入ってきた。



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「ほおよね。岡山なんよ。『池田基煕』さんは、岡山の人なんよ。『カバヤ食品』は、岡山の会社で、『池田基煕』さんは、『カバヤ食品』の代表取締役会長で、『オハヨー乳業』では、代表取締役社長、『カバヤ食品』と『オハヨー乳業』を傘下に持つ『日本カバヤ・オハヨーホールディングス』の代表取締役CEOなんよ」

「要するに、『池田基煕』はんは、岡山の人で、その『池田基煕』はんの会社の『カバヤ食品』なんかも、岡山の会社やさかい、若い頃、岡山で過ごしたワテをも関係がなくはない、と云いたんいやな。けど、そもそも、なんで、『池田基煕』はん、『カバヤ食品』なんや?...あ!アンサン,『カバヤン王国』とか云うてたな、『アラーの使者』とかで。まさか、『アラーの使者』の番組スポンサーが、『カバヤ食品』やった、ちゅうのやないやろな?」

「ああ、ワシ、『カバヤ食品』やった、ちゅうで」

「ふん!くだらん!スポンサーが『カバヤ食品』やさかい、ドラマの中の国が、『カバヤン王国』かいな。ほんま、くだらんで」

「でも、アンタ、『カバヤン王国』は、どこにあったと思う?」

「知るかいな。どうせ、架空の王国やし、どうでもエエがな」

「カバじゃけえ、アンタあ、アフリカじゃあ、思うとらん?」

「『カバヤ食品』→『カバヤン王国』で、カバて、アホくさい洒落やで」

「えっ!アンタ、まさか、『カバヤ食品』は、『蒲谷』(かばや)さんが創業したけえ、そういう名前になっとるとでも思うとるん?」

「別に、そうも思うとらへんが、動物の『カバ』から来た名前ちゅうんより、まともやで、そっちの方が」

「ほほおー。動物の『カバ』から来た名前で、悪かったのお」



「え?『カバヤ食品』て、動物の『カバ』から来た社名なんか?」


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「(え!?本当にそうなのか?本当に、『カバヤ食品』という社名は、動物の『カバ』から来ているのか!?)」


と、ビエール・トンミー氏は、いつの間にか、カバのように大きく口を開けたままにしていた。


(続く)






2024年9月28日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その625)

 


「(『皇族なんかが、どうして高貴なんか知らんけど』なんて、迂闊に云うと、アイツ、どこかの組織に、『ターゲット』にされてしまうぞ。その時、ボクは、『アイツとはボク、友だちではありません!』と云うぞ)」


と、ビエール・トンミー氏が、両肩を窄め、誰に向けた仕草かは不明であったが、首を左右に振っていると、ビエール・トンミー氏の懸念をよそに、またぞろ敢えて意味不明なものとしたiMessageをアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏が送ってきた。



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「『ワテとは関係あらへん』って、アンタあ、色々『悪さ』をした場所じゃけえ、あそこのことを忘れようとしとるん?」

「『あそこ』て、どこや?」

「そうかあ、アンタ、『あそこ』以外でも、あっちゃこっちゃで『悪さ』をしてきたんじゃね」

「そのことは今はエエ。『あそこ』て、どこなんや?」

「アンタあ、もう『あそこ』のこと、忘れとるん?おえりゃあせんのお…と云うても、思い出さん?」

「意味不明や、また」

「アンタあ、『スチャラカ社員』見とらんかったん?」

「なんでまた、急に『スチャラカ社員』なんや?そりゃ、『スチャラカ社員』は見てた記憶があるで。『ふじく~ん!』やな。そう云うて、『藤田まこと』が追っかけとったんやなかったか_」



「ああ、あの『ふじく~ん!』が後に、『ツボ振り』になるとは思わんかったのお」

「せやなあ….とはいかへんで。なんでまた、『藤純子』の話になんねん?」

「アンタじゃないねえ、『ふじく~ん!』云うたんは」

「その前にアンサンが、『スチャラカ社員』のこと云うてきたからや」

「そりゃ、『おえりゃあせんのお』をアンタが理解せんけえよ。『スチャラカ社員』で『長門勇』が、岡山弁で『おえりゃあせんのお』云うて、流行語になったじゃないねえ」

「あ!岡山か!」


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「(そういえば、『長門勇』は岡山出身で、『おえりゃあせんのお』と岡山弁で云っていたなあ。でも、岡山で、『おえりゃあせんのお』と云っているのは聞いたことがないように思うが….)」



と、疑問を抱きながらも、ビエール・トンミー氏は、サラリーマン生活を始めた勤務地である岡山での生活を懐かしさと苦々しさの入り混じった感情で思い出していた。


(続く)






2024年9月27日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その624)

 


「(しかもだ。どうして、ボクが『出川哲朗』の肩を持つようなことを云わないといけないんだ?)」


と、ビエール・トンミー氏が、関心のないタレントから、腕組みされてきてたじろぐ自身の像を脳裡に浮かべていると、友人のエヴァンジェリスト氏から、妙な言い訳のiMessageが入ってきた。



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「あののお、ワシが、『七色仮面』の正体は『出川哲朗』じゃない、云うんは、『出川哲朗』の実家の商売は、果物屋じゃのうて、『のり問屋』じゃけえなんよ」

「ああ、もうエエ。意味不明や。要するに、アンサンの云うとる『アラーの使者』ちゅう奴が、『七色仮面』の次、ちゅうことは、な~んや、『アラーの使者』は、テレビ・ドラマのことかいな?」

「『カバヤン王国』の『ココナツ殿下』なんかが、悪もんに襲われた時に助けに来るんよ」

「また、妙ちくりんな名前やでえ。何が、『カバヤン王国』や、何が『ココナツ殿下』やねん。巫山戯た名前つけやがって!」

「アンタあ、やめんさい!迂闊なこと云いんさんなよ。『池田基煕』さんに怒られるし、戯けたこと云うとったら、昔じゃったら、『不敬罪』で、アンタ、逮捕されるところでえ」

「また、知らん名前を出してきたり、意味不明の御託云うてくるやないか」

「アンタ、まさか、『フケイ罪』を『婦警罪』じゃと、勘違いしとらんじゃろうねえ?『婦警』さんに『なんか』して、『婦警』さんに逮捕される罪のことじゃないんよ」

「アホか。いや、ワテのこと、アホと思うてんのとちゃうやろな。どこの誰が、『不敬罪』を『婦警罪』やと思うねん。それに、なんや、『婦警」さんに『なんか』して、云うて、『なんか』て何なんや?云うてみいな、ほれ、云わんかい、ワレええ!」



「アンタ、フランス語ばっかし堪能になって、日本語が分らんようになっとるん?なんか分からんけえ、『なんか』いうとるんじゃないねえ」

「アホらしいさかい、もうエエわ。あんなあ、アンサン、分ってて云うてんのやろけど、『不敬罪』ちゅうんは、皇族なんかの高貴な人の名誉を傷つけたりする罪のことやで。ワテの周りのどこに、そないな高貴な方がいらはるんや?」

「皇族なんかが、どうして高貴なんか知らんけど、まあ、皇族なんかが高貴じゃという前提で云うとじゃのお、ワシ、じゃけえ、『池田基煕』さんに怒られる、云うとるじゃないねえ。『池田基煕』さんは、元々は、『野津基煕』さんじゃったけど、昭和天皇第四皇女の『池田厚子』さんと養子縁組して、『池田厚子』さんの息子になったけえ、今の天皇の従兄なんじゃけえ」

「そないな事情、知るかいな。それに、その『池田基煕』はんが、どんだけ高貴なお人になっても、ワテとは関係あらへんお人や」


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「(アイツ、いや、アイツの方が、よほど『不敬罪』だ)」


と、ビエール・トンミー氏は、眉を顰めたが、同時に口も『への字』となり、その表情は、もうあと何日かで70歳になる老人そのものと云えるものであった。


(続く)






2024年9月26日木曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その623)

 


「(だけど、アイツ、『ムハンマド』がどうしたと云うんだ?)」


と、ビエール・トンミー氏が、得意中の得意であった教科『世界史』的思考から、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏とのやり取りからの疑問に立ち戻った時、エヴァンジェリスト氏から、疑問喚起的でありながら挑戦的でもあるiMessageが入ってきた。



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「ああ、アンタ、やっぱり、『アラーの使者』のこと知らんのんじゃねえ。『アラーの使者』のことを、『モハメド』じゃろう、と思うたんじゃないん?」

「ああ、『モハメド』ちゅうか、『ムハンマド』やな」

「『ムハンマド』じゃと、『アリ?』いう感じじゃねえ。『アリ』は、やっぱり『モハメッド』がええ」

「なんや、また、『モハメド・アリ』を出してきよって、『猪木』はんんことでも話そうちゅう魂胆やな」

「やめてえや。話を逸らしんさんなや。『モハメド』でも『ムハンマド』でもええし、その人は、『アラーの使者』いうか『アラーの預言者』かもしれんけど」

「『かもしれんけど』やのうて、ああ、『預言者』やで」

「ワシが云うとる『アラーの使者』は、『七色仮面』(正確には、『新 七色仮面』じゃけど)の次に来た人なんよ」

「はああん?『七色仮面』?あのパイナップル頭のヒーローやな」



「アンタ、『七色仮面』をバカにしとるん?『七色仮面』の正体は、『出川哲朗』じゃないけえ」

「なんで、『出川哲朗』なんや?『出川哲朗』は知らんでもないタレントで、パイナップルみたいな頭した男なんやろやけど、アンサン、気いつけなあかんで。アンサンの云い方、『七色仮面』の正体を『出川哲朗』やと云うと、『七色仮面』をバカにしとることになるけど、それは、『出川哲朗』のことをえろう低う見とることになって、コンプライアンス的に問題になるで、今時」

「それだけじゃないで、問題は。その云い方やと、『パイナップル』を差別的に見とることになるで」

「その問題になる云い方をしたんは、ワテやあらへん。アンサンやで」

「ほいじゃあ、ここんとこは、痛み分け、いうことにしとこうかねえ?」


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「(何が、『痛み分け』だ!?問題発言をしたのは、アイツだけだ!)」


と、ビエール・トンミー氏は、白々しくも狡猾にも自身の『罪』を認めないアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の作り笑いを思い浮かべ、両眼を閉じ、首を左右に振った。


(続く)






2024年9月25日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その622)

 


「(でも、許せなかったんだ。アイツ、自分のBlog、アイコラを『風刺派』ではない、と云いながらも、『風刺派』と並び立つもののような云い方をしてきたんだ)」


と、ビエール・トンミー氏が、自らのミスを反省したものの、やはり許すことのできない、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の物言いに、『山藤章二』が描いた悪役俳優『上田吉二郎』の似顔絵のように(本当に、その笑顔絵があったかどうかは覚えていなかったが)、 自らの口を捻じ曲げた。



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「すまん、すまん。ワシ、誤魔化しとるつもりじゃあないんよ。アンタが、『山藤章二』のこと持ち出してきたけえ、なんか、そこから話が逸れていったんよ」

「ワテのせいにすんやないで」

「アンタ、元々、『アンサール・アッラー』のこと、話そうとしたんじゃろ?」

「んふ?『アンサール・アッラー』?なんや、それ?」

「ワシも詳しゅうは知らんのんじゃけど、『アラーの使者』に似とるような気がするもんの、ちょっと違うんじゃろう、と思うんよ」

「また意味不明や。なんで、『アラーの使者』なんや?どうでもエエことやけど」

「『アンサール』は、『支持者』とか『援助者』いうような意味で、『使者』は、多分、『ラスール』とでも云うんじゃろう」

「まあ、フランス語的には、そないになるやろな」

「ふふっ。ワシを引っ掛けようとしてもダメじゃけえ。フランス語じゃないと、分っとって云うとるんじゃろ?」

「え?フランス語やあらへんのか?」

「ああ、そうかあ。アンタ、『ラスール』を『ラ・スール』(la sœur=姉妹)と勘違いしたんじゃね。でも、『アンサール』は、『un sœur』じゃないで、『sœur』は『姉妹』じゃけえ、当然、女性名詞じゃろ。じゃけえ、『un sœur』は間違いで、『une sœur』(ユヌ・サール)じゃ。あ、『sœur』の『『œ』は、『ア』でも『ウ』でもない、どっちでもあるような音じゃけえ、アンタ、『スール』と『サール』を同じように捉えたんじゃろうけど」



「ああ、せやったな。ついつい間違えてしもうたんや」

「アンタ、いくら『SNCF』の大家、フランス語経済学『優』取得者じゃあいうても、フランス文學修士じゃあないしのお」

「まあ、そこんとこは、アンサンには敵わへんなあ」

「それに、アンタ、『アラーの使者』のこと、知らんかったんよねえ」

「ああ、『アラーの使者』やったな。『アラー』は、イスラム教の神、唯一神のことやろ?せやから、『アラーの使者』は、『ムハンマド』のことやないんか?」


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「(『ムハンマド』は、『使者』というよりも、普通は、『預言者』と云われているんじゃないかと思うが、『預言者』は神の言葉を託され、伝える人のことをいうから、まあ、『使者』でもいいんだろう)」


と、ビエール・トンミー氏は、友人のエヴァンジェリスト氏とのやり取りから離れ、高校時代、得意中の得意であった教科『世界史』的思考を巡らせた。


(続く)






2024年9月24日火曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その621)

 


「(要するに、どうして、わざわざ『希望峰』回りなんて、遠回りするのか、と云いたいんだな。アイツも意外に世界情勢に疎いんだな。ふん)」


と思ったビエール・トンミー氏は、自室の椅子に座った自身の背をピンと伸ばし、講師然とした姿勢をとって、その雰囲気のままのiMessageをアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏に送った。



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「アンサン、『フーシ派』知ってるか?」

「いや、ワシのBlogとかアイコラは、『風刺派』じゃあない思うで」

「はああん?当ったり前や。『風刺』いうんはやなあ、『山藤章二』はんの似顔絵みたいなもんのことなんや。アンサンのアイコラは、『風刺』のカケラもあらへん」

「ワシ、『風刺』いうような高邁なもん目指しとらんけえ」

「『目指しとらん』のやのうて、『目指せん』、『目指す力があらへん』のや」

「高邁なもんは、恥ずかしいけえ」

「アンサンに『恥』ちゅう概念があんのか?」

「ほほー。なるへそ。そう云われたら、ワシには、『恥』いうもんはないかもしれんのお」

「『ないかもしれん』のやあらへん。『ない!』んや、アンサンは『恥』ちゅうもんを知らへんのや」

「『恥』を知らん男が、『恥ずかしい』と思う、いうんは、パラドックスじゃね。あ、いけん、いけん。そうようなんは、なんか『高邁』(こうまい)で『恥ずかしい』けえ」

「ふん!『高邁』、『高邁』と笑かしてくれるやないか!」

「いや、アンタの『アレ』のことを、『細い』(こまい)、『細い』(こまい)、云うとるんじゃないけえ、勘違いしんさんなや」

「当ったり前や。ワテの『アレ』が、『細い』(こまい)ことあるかいな」

「ああ、そうじゃねえ。『巨砲』じゃけえね」

「せや….あ、あかん、あかん、あかんで」

「ほうよねえ。『マリモ』みたいなんが、2つついとるんじゃけえ」



「なんで、『マリモ』やねん?」

「じゃって、今、『阿寒、阿寒』云うたじゃないね。『阿寒(湖)』いうたら『マリモ』じゃろ?」

「アホンダラ!もう誤魔化されへんで」


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「(失敗した!最初に、ボクが『山藤章二』なんて云ってしまったのがいけなかったんだ)」


と思いながらも、ビエール・トンミー氏は、週刊朝日の最終ページの『ブラック・アングル』に描かれた数々の著名人の似顔絵を思い出していた。


(続く)






2024年9月23日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その620)

 


「(いや、あ、あ、しまったあ!迂闊なことを、また…)」


と、ビエール・トンミー氏が、一旦はいきりたったものの、直ぐに冷静さを取り戻し、友人のエヴァンジェリスト氏に隙を与えぬよう、自分の方から問題となりそうな点を回収するiMessageをエヴァンジェリスト氏に送った。



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「でも、買わへんで、アンサンが喧嘩売ってきても。『喧嘩売る気かあ』云うたら、『なんぼで買うてくれるん?』とか云うつもりやろけど。その手には乗らへん。それに、ワテ、そないに暇やあらへんのや。もう直ぐ…」

「そうよ、もう直ぐなんじゃろ、『松ベンツ』が届くん?じゃけえ、ワシ、その関係で、つい『ロジェ・マルタン・デュ・ガール』(Roger Martin du Gard)を出してしもうたんよ」

「ああ、せや。問題は、『SNCF』やのうて、その『ロジェなんとか』はんや。なんで、そないなお人のこと云うてくんのや?」

「じゃって、アンタが、『松ベンツ』が、『希望峰』を回ってくる、いうようなこと云うたけえよ」

「ああ、そんことやった。なんで、ほんまのこと云うたら、アカンねん?」

「アンタもあろうもんが、『希望峰』を回ってくる、云うとはのお」

「それのどこが、『ロジェなんとか』はんと関係あんねん?」

「そりゃ、『ロジェ・マルタン・デュ・ガール』の代表作いうたら、『チボー家の人々』じゃろうがいねえ」

「アンサン、まさか、『希望』を『チボー』に引っ掛けたんか?そりゃ、ちーと、いうよりも許されんくらいに強引、いうか、関係あらへんで」

「おかしいじゃろ?」

「なんや、認めんのか?そやで、おかしいで」

「そうなんよ、おかしいんよ。『希望』を『チボー』云うくらい、おかしいいんよ、『キボーホー』を『希望峰』云うんは」

「んは?意味不明や」

「そん通りじゃ。『希望峰』を回ってくる、いうんは、意味不明なんよ」

「ああ、そういうことか」


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「(アイツの話は、まさに『希望峰』回りのように回りくどい)」


と、ビエール・トンミー氏は、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏が、船に乗って『希望峰』を回る様子を思い描いた。



(続く)






2024年9月22日日曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その619)

 


「(アイツこそ、端から『カルメン』がオペラだと分っていて、ボケをかましてきやがったんだ!」


と、ビエール・トンミー氏が、傑作オペラである『カルメン』が、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏のくだらなさすぎるボケに穢されたように感じ、口を窄めて唾を吐き出そうとしたものの、そこが自室であることに気付き、寸前で口を閉ざした時、エヴァンジェリスト氏から、恐怖に慄いているようで、詰まるところは茶化すだけのiMessageが入ってきた。



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「アンタあ、怒っとるんじゃね!すまん、すまん。まあ、ワシ、自分が、何いけんことしたんか分らんけど、アンタ、怒って、ワシのケツの穴に、『ハバネロ』をぶち込んだりせんといてえね」

「なんや?!ぶち込んで欲しいんなら、何本でもぶち込んだるでえ!」

「ワシ、坐薬も入れられんかった男じゃいうこと知っとるじゃろ?やめてえや。ケツの穴は無理じゃけえ」



(参照:【緊急衝撃特報】ナンパ老人、危機一髪![その73]



「ああ、ワテもアンさんのケツの穴、見とうないし、それよりも、肝心なんは、『カルメン』の『ハバネラ』や。ワテ、久しぶりに、『カルメン』の『ハバネラ』聞いた、と云うたやろ。それでやな、今更ながら、衝撃やったんや」

「やっぱり、辛うて飛び上がったん?」

「くどい!『カルメン』の歌いうたら、スペインの塊のそのもんや。それが、フランス語で歌われてんやな。これ、衝撃やで。歌のサビの部分で『カルメン』は。確かに『ラムール:L’amour』と歌っておったで」

「アンタあ、ラーメンに『ハバネロ』じゃのうて、今度は、『ワサビ』入れたん?」



「『ワサビ』もボケもいらんで。『ラムール: L'amour』て、『愛』やな。コレは、スペイン語もフランス語も話せへんワテでも、明瞭に納得デケル言葉や」

「アンタあ、『愛』の巨人、いや、『愛』の巨砲じゃけえね。けど、ワシ、誤魔化されんよ。要するに、『カルメン』はスペイン人なのに、つまり、スペインが舞台のオペラなのに、歌がフランス語なんじゃろ?」

「ああ、衝撃やで」

「じゃったら、生粋の栃木の人が、広島弁を喋ってもええじゃないねえ。『ロジェ・マルタン・デュ・ガール』(Roger Martin du Gard)が、『SNCF』じゃのうて、『JR東日本』の電車に乗って、宇都宮辺りに行って、地元の人から、『ええ名前しとりんさるのお』云われても、な~んもおかしゅうないよおね」

「いや、問題は、その『ロジェなんとか』はんが、なんで、『SNCF』やのうて、『JR東日本』の電車に乗って、宇都宮辺りに行くんや、ちゅうことや?」

「そりゃ、当り前じゃないねえ。『SNCF』は、フランス国鉄で、日本では『SNCF』の電車走っとらんけえ」

「アンサン、ワテに喧嘩売っとんのか!」


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「(いくら友人だからといって、おちょくるような物言いは、許せん!)」


と、ビエール・トンミー氏は、いきりたった自身の頭から、そこに生えてもいない猟犬のような2つの耳が、獲物を見つけた時のようにピンと立つのを感じた。


(続く)






2024年9月21日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その618)

 


「(それにしても、アイツ、『ハバネラ』を『ハバネロ』と聞き間違えた(見間違えた、か?)フリをするのはまだしも、『カルメン』を『ラーメン』と聞き間違えた(見間違えた、か?)フリするとは、強引も強引、強引が過ぎるというもんだ)」


と、思いながらも、ビエール・トンミー氏が、自身の若い頃の女性に対する強引さを思い出し、頬を染めた時、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏から、怪しくも卑屈なiMessageが入ってきた。



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「ああ、ああ!こらえてつかあさい!」

「こらえたらん!アホばかしぬかしおって!」

「いや、今気付いたんじゃけど、アンタあ、『ラーメン』じゃのうて『カルメン』とでも云うたんかのお?」

「なぬう!『今気付いた』あ?!!!!」

「いやの、アンタが何回も、『口にするもんやのうて、聞くもんやで』云うたんを思い出したんよ。ということは、『カルメン』いうんは、歌なんじゃろ、1977年頃の?」

「ようよう分ったんか。いや、1977年とは限らへんし、まあ、正しくは、歌いうより、『アリア』を歌うオナゴいうた方が…」

「ああ、『ありゃあ』、2人のオナゴたちじゃろ」

「2人?いや…」

「あの娘たちは、『透明人間』になったり、『シンドバッド』になったり、『胡椒の警部』になったり、『孫悟空』、『パイレーツ』、『サウスポー』、『モンスター』になったりしたもんじゃけえ、『UFO』が出てきて、『SOS』出したりするようになったんかのお?」

「んんがあ????意味不明、全く意味不明や」

「あの娘たちは、『ピンク』なんじゃろう?でも、ワシ、女で『ピンク』と聞いたら、『林家パー子』を思い出すんよ。『林家パー子』は、元々は、演歌歌手を目指して、作詞家の『石坂まさお』に弟子入りしたらしいしのお。じゃけえ、『石坂まさお』門下の『藤圭子』は、妹弟子言うことになるらしいじゃないねえ」

「何をまた、ゴチャゴチャと。でも、分ったで、『ピンク』で。アンサン、『ピンクレディ』のこと、云うてたんやな。『ピンクレディ』が、『カルメン』を歌うてかどうかは知らへんけど」

「『ピンクレディ』が歌うとったんは、『カルメン』じゃのうて『カルメン ’77』じゃ」

「そないなこと、どうでもエエ!ワテが云うてたんは、オペラの『カルメン』や。『ハバネロ』は、その中の『アリア』である『ハバネロ』なんや。いや、ちゃう、『ハバネラ』や」



「ほいじゃったら、端からそう云うたらええんよ。遠慮しんさんな」

「おんどりゃあ!」


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「(ああ、ああ、ああ!本当に、アイツのケツの穴に、『ハバネロ』をぶち込んでやりたい!)」


と、ビエール・トンミー氏は、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の『ケツの穴』を想像してしまい、思わず噦いてしまいそうになった。


(続く)






2024年9月20日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その617)

 


「(アイツ、『天地創造』を『天地真理』と惚けたふりして、こっちを油断させていたんだ。ああ…)」


と、ビエール・トンミー氏が、窮地に追い込まれた状況から如何に脱するか、と考える間も与えず、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏は、ビエール・トンミー氏が予期していた通りの質問をiMessageで投げてきた。



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「ええー?!アダムとイブは、英語喋っとったん!アダムとイブは、西暦5世紀頃以降の人間なん?」

「アホか。『アダムはん』と『イブはん』は、この世界の最初の人間や。西暦5世紀どころか、それよりずっとずーっと昔の人間や」

「なんじゃあ、まだ言語としての英語が成立しとらんかった時の人でも英語しゃべれるんじゃないねえ。ほいじゃったら、生粋の栃木の人が、広島弁を喋ってもええんじゃないん?」

「アンサン、転んでもただでは起きん男やなあ。まあ、しゃあないかもしれへんな。わてな、最近、久しぶりに、『カルメン』の『ハバネラ』聞いたんや」

「ああ、そりゃ、よう効くじゃろう。相当なもんじゃろう」

「なんや、アンサンにしては珍しいやんけ、『カルメン』の『ハバネラ』を知っとるとは」

「いや、実際、口にしたことはないんよ」

「妙なこと云うやないか。『ハバネラ』は、自分が口にするもんやのうて、聞くもんやで」

「ワシ、口に入れたも経験ないけど、ありゃ、耳に入れても相当なもんじゃないんかのお。で、アンタあ、どれのを口にしたん?」

「どれもこれもあるかいな。自分が口にするもんやのうて、聞くもんやで」

「ああ、辛さが耳にまで来て飛び上がるような感じになるんじゃね。『喜多方』と『平田村』のコラボした方なん?それとも、『エースコック』のなん?」

「はああ???『平田村』は、知らへんけど、『喜多方』とか『エースコック』とか、ラーメンじゃあるまいし」

「何云うとるん?『喜多方ラーメン』の『河京』と『激辛ハバネロ』の栽培をしとる『日本一辛い村』の『平田村』のコラボした『ハバネロ味ラーメン』を食べたんか、それとも、『エースコック』の『辛旅 生地獄ジャン入り 喜多方激辛醤油ラーメン』を食べたんか、と訊いとるんじゃないねえ。『寿がきや』の『辛辛魚ラーメン』なんかも『ハバネロ』を入れとるらしいけえ、他にももっと『ハバネロ』を入れたラーメンはあるんじゃろうけど」



「アンサン、ほんま懲りん奴っちゃなあ。誰が、『ハバネロ』の話ししてんねん。そないに『ハバネロ』が好きやったら、アンサンの口と耳だけやのうて、眼にも鼻にも、臍にも、ケツの穴にも、身体中の穴ちゅう穴に『ハバネロ』入れたろか!」


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「(ほんと、アイツが、『ヒーフー』云って、転げまわるところを見てみたいもんだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏がその辺をのたうちまわる様を想像して笑みを零した。


(続く)






2024年9月19日木曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その616)

 


「(『天地創造』から『天地真理』なんて、アイツ、無理過ぎで、全く関係ない!....と云いたいところだが、『興奮』した、ということは、あながち….いや、ボクは、『天地真理』で『興奮』はしてないぞ。『天地真理』の『そんなもん』は、見たことないんだし)」


と、ビエール・トンミー氏が、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏に会話をループさせられているだけではなく、自身で自身の思考もループさせてしまっていると、エヴァンジェリスト氏から、『天地真理』を『天地創造』にまだ執拗に紐つけるiMessageが入った。



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「アンタ、『天地真理』の『にっかつロマンポルノ』なんかの映画やビデオも、マガイモンじゃあ、思うん?」

「せやから、『そんなもん』は、見たことない、云うてるやろが?」

「あれ、アンタ、そう云うた?」

「あ、そう思うただけやった……いや、そういうこと、どうでもエエ。要するに、ワテは、『天地真理』の『そんなもん』は、見たことないんや」

「ああ、ワシも見てないけえ、はっきりは知らんけど、アンタの研究対象の『イ●モー』が映っとらんけえ、アンタ、見んのんじゃね」

「アンサンがしつこいんは知ってるけど、ちと、しつこ過ぎるで。ワテが、『興奮』したんは、『天地真理』やあらへんのや」

「ああ、やっぱり『興奮』したんじゃね?!」

「もう一回云うで。大型派手派手時代錯誤ハリウッド時代劇モンは究極のマガイモノやけど」

「個人の感想です」

「けどな、『天地創造』だけは、良かったんや。聖書の創世記の物語や。但し、エカッタのは、アダムとイブの楽園追放の場面だけやけどな。理由は、アンサンなら分かるな?見た当時、小学生やってワテはドキドキしながら見たんや」



「おおー!『イ●モー』じゃね!?」

「あああ…それがやなあ。後年見返してみると、『何や!ちゃんと映ってないやんか!→イブの長い髪で巧妙に隠しとる』とガッカリしたで」

「なんじゃあ。ほいじゃったら、『天地創造』もマガイモノじゃないねえ」

「まあ、今からしたらやな。でも、最初に見た時は、ドキドキモノやったんや」

「で、アダムとイブは、何語喋っとったん?」

「んむ?え、英語や」


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「(アイツーぅ!)」


と、ビエール・トンミー氏は、口の端をイーッと左右に引っ張ることで、悔しさを示していた。


(続く)






2024年9月18日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その615)

 


「(個人の感想も何も、大型派手派手ハリウッド時代劇モンは、本当にヒドイ。まあ、古代エジプト語や古代ヘブライ語を俳優たちに話せ、というのも、それはそれで無理ではあるんだが)」


と、ビエール・トンミー氏が、『大型派手派手ハリウッド時代劇モン』への一定の理解を示していると、友人のエヴァンジェリスト氏から、想定外に方向へと誘うようなiMessageが入ってきた。



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「ほうなんじゃね。ハリウッド時代劇モンは、マガイモノなんじゃね。ワシ、『ベンハー』も『十戒』も録画したまま見とらんのじゃけど、見んと消してしまった方がええかの?あ、『天地創造』も録画したまま見とらんのじゃけど」

「なに!?『天地創造』?」

「どしたん?何を興奮しとるん?あ!勘違いしとるんじゃね!」

「へ?」

「『♩ひとりじゃない』けえね」

「また、何、ほざいてんのや?そりゃ、『天地創造』は、2人やないと始まらへんやろ」

「相手を『♩テニスコートで待つ』んじゃないけえね」

「アホか、あの時代、どこにテニスコートがあるちゅうねん。いや、待ちいな。なんや、『♩』は?」

「そりゃ、歌じゃけえ」

「歌?」

「まあ、『にっかつロマンポルノ』なんかにも出るようになったけえ、ただ、歌手とは云えんけどのお。アンサンは、その歌手じゃない方の活動で、『天地真理』に『興奮』したん?」

「アンサン、まさか『天地創造』の『天地』から『天地真理』持ってきたんか!?それまた強引すぎるで」

「じゃけえ、『♩ひとりじゃない』とか歌うとったんじゃあないけえ、云うたじゃろうがあ。ワシは、『天地創造』と云うたんで、『となりのヴェリテさん』、いや、『となりの真理ちゃん』こと、『天地真理』じゃないんじゃけえ」



「『天地真理』は『天地真理』であって、どこにも『創造』はあらへん」

「んんや、『天地真理』は芸名じゃけえ(本名は、『青木眞理』、結婚前の旧姓じゃと『齋藤眞理』なんじゃと)、ある種、『創造』した名前じゃし、何より、アンタ、『天地真理』を『ソーゾー』して興奮したんじゃないん?」

「ふん、アホくさ。エエか、大型派手派手時代錯誤ハリウッド時代劇モンは究極のマガイモノや」

「個人の感想です」


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「(くどい奴だ。アイツのせいで、話がループしてる)」


と、ビエール・トンミー氏は、学校のグランドをランニングで周回する自身を想像した。


(続く)