2024年8月18日日曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その584)

 


「(いや、アイツのことだ。オプションのことなんか、どうでもいいんだ。そうか、ボクが云った『強欲』、『理性が無くなる』という言葉から、またオゲレツなことを云おうとしているんだな)」


と、ビエール・トンミー氏が、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏のやり口を予想していると、その予想通り、というか、予想を超えたiMessageをエヴァンジェリスト氏が送ってきた。



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「ああ、アンタあ、『埋め』とうなったんじゃね!」

「そやけど、なんや、その『埋め』ちゅう表現は?怪しいで…あ!」

「アンタあ、若い頃から、『穴』があると『埋め』とうなったもんじゃったんじゃろう?」

「ヤメレ、ヤメレ!アンサン、オゲレツにもほどちゅうもんがあんのやで」

「おや?アンタあ、『穴』があると『埋め』とうなる性癖があるんじゃないん?」

「それは、まあ、否定はできひんけど、『穴』があると『埋める』ちゅうのは、ちーと直截的過ぎるがな」

「アンタあ、『穴』があると、舌舐めずりして、飛びかかるんじゃなかったん?」

「なんで、知ってんのや?いや、その『舌舐めずりして』もオゲレツ表現やで」

「アンタあ、なんで『穴』があると『埋める』んかいうたら、そこに『穴があるから』ちゅうくらいなんじゃろ?」

「まあ、最近も、その気はあんのやけど、どうも体の方が…あ、何、云わせんねん!もう、ほんまオゲレツは、エエ加減にしいや」

「アンタあ、さっきから、オゲレツ、オゲレツ云うとるけど、『穴埋め』問題を解くんの、どこがオゲレツなん?」

「え?『穴埋め』問題?」

「ほうでえ。アンタあ、試験で『穴埋め』問題解くん、得意じゃったじゃろ?」

「へ?試験のことか」



「ほうよねえ。アンタあ、何の『穴』を『埋める』こと、考えとったん?あ、まさかあ!?」

「ちゃう、ちゃう、ちゃうで!」


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「(チクショー!アイツ、引っ掛けやがったな!)」


と、ビエール・トンミー氏は、文字通り、歯軋りをした。


(続く)






2024年8月17日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その583)

 


「(でも、そうだ、そうなんだ!ボクは、『松ベンツ』のオプションのことを話していたんだ!)」


と、ビエール・トンミー氏が、奇しくも、友人のエヴァンジェリスト氏の脱線話から本来の話のテーマを思い出していると、エヴァンジェリスト氏が、その本来の話のテーマを知っているのかのようなiMessageを送ってきた。



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「そうかあ。『松ベンツ』の『余った』オプションには、『便器』はなかったんじゃね?」

「そうや。ちゅうか、どこぞにクルマの座席を便器にする者がおんねん。けど、せやねん。ワテ、『松ベンツ』の『余った』オプションのこと、話してたんや。『理想のEクラス』に装備するには、『梅』やと、オプション(1)~(7)が必要なんねやけど、そうすると、エコカー減税なんかも含めてみると、何と最上級グレードの『松ベンツ』の方が『梅ベンツ』より価格が下になってまう、いうことなんや。『松= 梅-28万円』やねん…ちゅう説明は、もう何遍目かになるけど、ここで口を挟むんやらへんで。ここんとこ説明せな、次に繋がらへんのや」

「分ったけえ。アンタに『口挟む』ことしたら、なんかアンタにキスするみたいになるけえのお」



「気色悪いこと、云わんでエエ。要するに、『松= 梅-28万円』、ここまでが「冷静に」の部分で、「血迷った」のはこらからや。『松』の場合、オプション7種類の内、4種類のオプション設定で『理想のE』が実現でけるけど、あと3種類のオプションが『余って』いるという状態が出現した、ちゅうことも説明したな。この『余って』にも、もう反応させへんで」

「安心しんさい。ワシのマイカー(自転車)には、『スーパーバルブ』みたいなオプションは、もうないけえ」

「この『余って』いるという状態がクセもんなんや。人間というものは強欲というか、時に理性が無くなるもので、この『余った』オプションが気になって仕方がなくなる。もう余った部分を埋めたくなったのでありました、ちゅうことなんや」

「え、え、ええー!」


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「(な、な、なんだ!?アイツ、『余った』オプションのこと、知っているのか?いや、今度のベンツのオプションのことなんか、何も知っていないだろうに。あ、いかん、いかん)」


と、ビエール・トンミー氏は、またもや、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の大仰な反応に反応してしまった。


(続く)






2024年8月16日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その582)

 


「(映画を観る時とか、長時間拘束される場合には、ちゃんと事前に用を済ませるようにしているし、水分は余り摂らないようにしているんだから)」


と思い、ビエール・トンミー氏が、観ている映画の終盤になると、下半身がムズムズ感に襲われることを忘れようとしていると、友人のエヴァンジェリスト氏は、もっと忘れたいことを思い出させるiMessageを送ってきた。



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「アンタあ、『漏れ』が心配なんは、『前』だけじゃないんじゃないん?」

「え?」

「『後ろ』の方が、もっと心配なんじゃないん?」

「な、な、何、云うねん。ワテ、『後ろ』の方は漏らしたことあらへん!」

「『後ろ』の方は?」

「言葉尻捉えんやないで。エエか、ワテ、『後ろ』の方のお漏らしなんか、したことないんや。読者が誤解してまうようなこと云うたらあかんで」

「ああ、そうかあ。アンタ、『後ろ』の方はお漏らしせんと、ちゃんと『野糞』をしたんじゃったね」

「その『ちゃんと』ちゅう表現に悪意を感じるけど、せやねん」

「それに、パンツ、ズボンに『糞』が付いたんも、お漏らしたけえじゃのうて、『野糞』の後、ケツを拭くもんがのうて、そのままパンツ、ズボン履いたけえなんよね?」

「そこんとこは、ほんまは触れて欲しゅうはあらへんけど、『お漏らし』疑惑を晴らす為や、仕方ない。そん通りや」

「そりゃ、『お漏らし』疑惑を持ったことはすまんかったのお。けど、『野糞』するくらいじゃけえ、『お漏らし』のリスクがあることには間違いないんじゃないん?」

「そのリスクがないとは云えへんけど、ワテ、『お漏らし』する前に、ちゃんと『野糞』しまっせ」

「ああ、そうかあ!」

「ようよう分ったかいな」

「アンタ、『後ろ』の方のお漏らしの心配もあるけえ、云うかあ、お漏らしをせん為に、座席を便器にするオプションを『松ベンツ』に付けたんじゃね!それも、『痔』の心配もあるけえ、『血迷うて』いうような表現を使ったんじゃね!」



「アンサン、なんちゅう解釈すんのや。ほんま呆れてまうで」


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「(アイツ、オゲレツだけじゃなくて『グロ』でもあるんだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、『プロの旅人』を読まなくなって久しいことで、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏のベンツの座席を便器にすると云う発想が初めてのものではないことを知らず、そう思った。



(参照:【緊急衝撃特報】ナンパ老人、危機一髪![その18])




(続く)






2024年8月15日木曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その581)

 


「(ボクは、『松ベンツ』のことを、『松ベンツ』購入にあたって、どう『血迷った』かを説明しようとしていたのに)」


と、ビエール・トンミー氏は、話の本筋を思い出し、自分の思いを邪魔させないよう、勢い込んだiMessageを友人のエヴァンジェリスト氏に送った。



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「そやねん、『松ベンツ』のこと、ワテも、『ヤナセ』の営業はんに、勧められたんやあらへんのや。ワテが『血迷うた』んは、自分自身のせいなんや。『理想のEクラス』に装備するには、『梅』やと、オプション(1)~(7)が必要なんねやけど、そうすると、エコカー減税なんかも含めてみると、何と最上級グレードの『松ベンツ』の方が『梅ベンツ』より価格が下になってまう、いうことなんや。『松= 梅-28万円』やねん」

「アンタ、ほんともういい加減にしんさい!その話、何回目ねえ。読者も、こうなったら、欠伸するんじゃのうて、怒り出すでえ!SNSに何書かれるか分らんで」

「エエから聞きいな。『松= 梅-28万円』、ここまでが「冷静に」の部分で、「血迷った」のはこらからや。『松』の場合、オプション7種類の内、4種類のオプション設定で『理想のE』が実現でけるけど、あと3種類のオプションが『余って』いるという状態が出現した、ちゅうとこまで説明したな。この『余って』に反応はもういらへんで」

「ワシのマイカー(自転車)は、、お店の試乗車を買うたけえ、『スーパーバルブ』いうオプションが付いとったんよ。『スーパーバルブ』いうんは、虫ゴムのいらん自転車用バルブなんよ。どうねえ、エエじゃろう?」

「はあ?何がエエんか、ちーとも分らへん」

「アンタも『スーパーバルブ』つけたいじゃろ?」

「益々、意味不明や。ワテ、自転車持ってへんし。ベンツには、そないなもんいらへん」

「違うよおねえ。アンタ自身の『アソコ』に付けたらええ思うんよ」

「なんや知らんが、またオゲレツやな。にしても、意味不明やで」

「『スーパーバルブ』は、『漏れ』が少ないんよ。アンタも歳じゃけえ、『漏れ』が心配なんじゃないん?」



「うっ…余計な心配や」


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「(そうだ。余計な心配、余計なお世話だ。まだ、『漏れ』ないんだ、あんまり…)」


と、ビエール・トンミー氏は、弱々しい目線を下半身に送った。


(続く)







2024年8月14日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その580)

 


「(『FREE POWER』の自転車がいいことは間違いないが、今、そのことを話そうとしていたんではないんだ)」


と、ビエール・トンミー氏が、自身が話そうとしていたことを思い出していると、友人のエヴァンジェリスト氏は、まだ話を混ぜっ返そうとするiMessageを送ってきた。



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「ああ、何、驚いたんかあ、思うたら、そうなんじゃね。『楽チン』じゃったんは、『FREE POWER』のせいだけじゃない、と思い出したんじゃね」

「え?ちゃうで」

「まあ、ええけえ。ワシには分るけえ」

「何、勝手に分んねん?」

「楽『チン』じゃったんじゃね?」

「は?ああ、楽チンやったで、『FREE POWER』は。けど、なんや、楽『チン』て?怪しい、ちゅうか、オゲレツ臭プンプンやで」

「ワシの自慢のマイカー(自転車)の自慢は、『FREE POWER』だけじゃのうて、『Realine』(リアライン)もあるけえ」

「『Realine』?」

「『骨盤トレーニングサドル』よおねえ」

「ああ、あの妙な凸凹があるオゲレツ・サドルかいな」

「やめんさい!『サイクルオリンピック』にも、『蒲田和芳』さんにも失礼じゃ」

「その『蒲田』はん、また、知らん名前や」

「『蒲田和芳』さんは、『サイクルオリンピック』のブランド『MIRA*CLE LAB』(ミラ*クル ラボ)と企画して『Realine』(リアライン)を共同開発した『日本人の骨盤を知り尽くしている理学療法士』じゃないねえ」

「アンサン、『サイクルオリンピック』のまわしもんか?」

「じゃって、『骨盤トレーニングサドル』の『Realine』(リアライン)は、のっとるだけで骨盤が整うて姿勢がようなったりするんじゃけえ」

「サドルのあの凸凹でなんで骨盤が整うのか、ほんまに整うとるんか、よう分らへんかったで」

「まあ、アンタのことじゃけえ、あの『凸凹』で別の刺激を受けたんじゃろう。少しは、楽『チン』になって、アソコは『元気』になったんじゃないん?」



「ああ、またオゲレツや。ほんまエエ加減にしいや」

「ワシ、『FREE POWER』も『Realine』も、『サイクルオリンピック』の人に無理に勧められたんじゃないんよ。特に、『FREE POWER』はテレビ(『がっちりマンデー』)で見て知っとって、良さそうじゃあ、思うとったんよ」

「ああ、そこや!無理に勧められたんやあらへんのや」


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「(アイツ、ほんと油断ならん男だ)」


と思うビエール・トンミー氏の口の中は、苦々しさで満たされた。


(続く)






2024年8月13日火曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その579)

 


「(ボクは、『松ベンツ』購入にあたって、『血迷って』しまったことを説明していたんだ。それなのに、アイツ、くだらん方向へとどんどん話を逸らしていきやがって)」


と、ビエール・トンミー氏が、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏が、『松ベンツ』をロープで、泥だらけの道へと引っ張っていく像が浮かび、不快感を眉間の皺で表していると、エヴァンジェリスト氏から、逆批判のiMessageが入ってきた。



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「そうよお。ワシ、アンタが『松ベンツ』購入で『血迷うた』ことを話してもらおうとしとったのに、アンタ、どこかに『迷って行って』、全然、『血迷うた』ことを話してくれんのじゃけえ」

「なにい!それは、アンサンが…いや、まあ、エエ。そこんとこ突いていくと、アンサン、また話を逸らしてまうさかいな。問題は、ワテが『松ベンツ』購入でどう『血迷うた』かや」

「じゃけえ、『ヤナセ』の営業も、ワシみたいな『ウラナイ(売らない)営業』で、営業が巧みじゃった、いうことなん?」

「まあ、『ヤナセ』の営業も、無理にモノを売ろうとはせん、エエ営業はんやけど、ワテが『血迷うた』んは、自分自身のせいなんや。『理想のEクラス』に装備するには、『梅』やと、オプション(1)~(7)が必要なんねやけど、そうすると、エコカー減税なんかも含めてみると、何と最上級グレードの『松ベンツ』の方が『梅ベンツ』より価格が下になってまう、いうことなんや。『松= 梅-28万円』やねん」

「アンタ、ほんともういい加減にしんさい!その話、何回目ねえ。読者も欠伸しとるで」

「やからあ。ここんとこ説明せな、次に繋がらへんのや。エエか。『松= 梅-28万円』、ここまでが「冷静に」の部分や。「血迷った」のはこらからやねん。『松』の場合、オプション7種類の内、4種類のオプション設定で『理想のE』が実現でける…………。と、いうことは、あと3種類のオプションが『余って』いるという状態が出現した、ちゅうことになるんや」

「『余った』もんは、ワシがもろうたってもええで」

「アンサン、ベンツおろかクルマも持ってへんやないか」

「ワシ、『FREE POWER』搭載のマイカー持っとるで」

「ああ、自転車やな。アレは、ワテも乗させてもろうたが、確かになかなかエエ自転車や」

「『サイクルオリンピック』で買うたんじゃけど、電池のいらんアシスト・ギアの『FREE POWER』は元々は、宮崎の発明家で企業経営者の『濵元陽一郎』が発明したもんなんじゃと」

「確かに、『FREE POWER』は、電動アシスト自転車より軽いし、安いし、でも、坂道も楽々登れて、ほんまに楽チンや。あ!」



「どしたん?」


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「(いかん、いかん。また、アイツのペースに嵌ってしまっている)」


と、ビエール・トンミー氏は、座っている椅子の上で、姿勢を正した。


(続く)






2024年8月12日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その578)

 


「(表向きは、ボクは真面目な西洋美術史研究家なんだ。裏ではいくら『インモー』に興奮しているとしても、その姿は誰も知らない)」


と、ビエール・トンミー氏が、独りいる自室の壁の鏡に映る自身の顔が、口をだらしなく開け、イヤらしく舌舐めずりする様を想像していると、それを見透かしたのかと思わせるiMessageが、友人のエヴァンジェリスト氏から入ってきた。



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「おお、そこじゃ!」

「え!な、な、な、なんだ!?」

「そう、問題は、『ウラナイ』なんよ。裏表のあるアンタと違うて、ワシは『裏がない(ウラナイ)』人間じゃけえ、その意味では、アンタが思う通り、ワシは『裏がない(ウラナイ)営業』なんじゃけど、尊敬する先輩の天才SEがワシのことを『ウラナイ営業』云うたんは、別の意味なんよ」

「別の意味でもその意味でもどうでもエエけどな」

「『ウラナイ(売らない)営業』いう意味じゃったんよ」

「なら、最初から、そう云うてきたらエエやろ。でも、それも意味不明やで。営業なのに『売らない』とは、これ如何に?」

「先輩の天才SEは、ワシに云うたんよ、『エヴァン君、(モノ、システムを)売らないよね」と」

「アンサン、営業やったんやろ。営業は、売るんが仕事やあらへんのか?」

「じゃろ。普通は、そうじゃろう。でものお、ワシ、確かに、『売ろう』とはせんかったんよ」

「アンサン、営業として実績、かなり上げとったんやなかったんかいな?」

「確かに、結果、実績は残してきたで。でも、ワシは確かに『売ろう』とはせんかったんよ。先輩の天才SEは、やっぱり『天才』じゃけえ、ワシのことをよう見とってじゃった。ワシ、お客さんに、(モノ、システムを)買うて、とは云わんかったんよ」



「でも、お客はんの方が、買う、云うてきた、ちゅうことか?」

「まあ、そうじゃねえ。ワシは、お客さんに、(モノ、システムを)買うて、とは云わんで、他社(同業他社)の状況なんかを説明するんよ。お客さんが知りたがっとってじゃけえ。他社は、カクカクシカジカのことで困っとられるとか、コウヨウなことをしょうかあ、と思うとってじゃ、いうことなんかを紹介するんよ。そうすると、お客さんは、『ああ、ウチも同じようなことで困っとる』とか『ウチも同じようなことをしようかと考えとる』とか云うてきてんよ。で、『他社は、どうしてとってなん?』とか訊いて来られるけえ、ワシは、そういう問題を解決する自分の商品を紹介して、他社もそれを買われた、いうようなことを説明するんよ。そうしたら、お客さんの方から、自分のとこもそれを買いたい、云うてきちゃってじゃったんよ。それだけよ」

「アンサン、エエ営業やったんやな、オゲレツやけど。ワテも、モノを売ろうとしてくる営業からは買わへんさかいな」

「じゃ、『ヤナセ』の営業も『ウラナイ(売らない)営業』じゃったん?」

「おお、せやった!」


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「(そうだったんだ。『松ベンツ』の話をしていたんだ)」


と、ビエール・トンミー氏の脳裡に、久方振りに、納車を待ち焦がれている『ベンツ』の新型Eクラスの姿が蘇って来た。


(続く)