「さ、ママ、腕を組んでもらって」
『ユキ』と呼ばれた少女が、母親を促した。
「まあ、『ユキ』ったら、ご迷惑よ。ねえ、奥様」
『内田有紀』に酷似した女性が、マダム・トンミーに済まなそうに云った。
「迷惑だなんて、逆ですわ。ウチのヒトなんかで良かったら….」
「でも、ご主人様があ…..」
『内田有紀』に酷似した女性が、上目遣いにビエール・トンミー氏を見た。
「うっ!」
「あら、ご主人、どうかなさいましたの?やはり、お嫌かしら」
「い、い、いえ。こ、こ、光栄です」
「ふん。またなの、オジサン」
「(え?『ユキ』ちゃん…..気付いたのか)」
「横からだと、丸分かりよ。でも、黙っててあげる」
もう幾度生じたか分からぬ『異変』が、股間に生じていたのだ。
「(でも、大丈夫だ。『Cook Do®️』<回鍋肉用>のパッケージを拡大やつで隠せる)」
「オジサン、さ、ママと腕を組んで」
『ユキ』と呼ばれた少女の言葉を言い訳に、妻の前で堂々と別の女性を、それも密かに『好意』抱く女性の腕を取り、カメラの前に立った。
「(んぐっ!)」
(続く)