2024年7月31日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その566)

 


「(あ、いや、ボクは、熊みたいな大柄のオンナは好きじゃないんだが)」


と、ビエール・トンミー氏が、誰に対してというものでもない言い訳をしたものの、股間に生じた僅かな『異変』がそのままであった時、友人のエヴァンジェリスト氏から、その『異変』を見透かされたようにも思えたiMessageが入ってきた。



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「アンタあ、『ベアハッグ』されてみたいん?」

「いや、ワテは、熊みたいなオナゴはタイプやあらへんねん」

「熊みたいなオナゴ?なんのこと云うとるん?」

「やからあ、その『豊丸』いうオナゴは、熊が抱きつくみたいにして、『締め上げ』てくるんやろ、『アソコ』を?」

「『アソコ』?どこを?」

「ワテに云わせんやないで」

「あ!あ!ああー!アンタあ、なんかオゲレツなこと考えとるんじゃないんじゃろうねえ?!」

「アンサンに、オゲレツ、云われとうないで」

「なんねえ。アンタの方がよっぽどオゲレツじゃないねえ。ワシが、真面目に『人間発電所』のこと話そうとしとるのに」

「ああ、その『人間発電所』ちゅうAVビデオで、『豊丸』はんが『締め上げ』たんやろが」

「何、云うとるん?ワシが話そうとしとる『人間発電所』は、『豊丸』のAVビデオのことでも、『BUDDHA BRAND』の曲のことでもないけえ」

「ああ、『BUDDHA BRAND』のこと、アンサン、なんか云うとったな。『BUDDHA BRAND』いうヒップホップのグループは、『人間発電所』ちゅう曲出してたんかいな。そこに引っ掛けて、『豊丸』持ち出してきたんやな。ほんま強引やで」

「読者はもう、『BUDDHA BRAND』のこと忘れとったじゃろうに」

「読者?やっぱりアンサン…」

「ええね。ワシが話そうとしとる『人間発電所』は、『豊丸』でも『BUDDHA BRAND』でもないんよ。『ブルーノ』なんよ」

「ああ、せや、アンサン、『ブルーノ』云うてたんや」

「でも、『ブルーノ・マーズ』(Bruno Mars)じゃないで」

「また、『じゃない』や。そもそも、その『ブルーノ・マーズ』はんのことも知らへんし」

「『マーズ』(Mars)いうても、『火星人』じゃないけえね」



「ふん!」


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「(また、アイコラ対策か)」


と、友人のエヴァンジェリスト氏のやり口を熟知するビエール・トンミー氏の頬は、冷ややかに歪んだ。


(続く)






2024年7月30日火曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その565)

 


「(『発電所』とは、うーむ、何かまたオゲレツの臭いがするぞ)」


と、ビエール・トンミー氏が、眉間に皺を寄せることで鼻を持ち上げ、鼻腔も膨らませ、『何か』を嗅ごうとするような仕草を見せた時、友人のエヴァンジェリスト氏が、その期待に応えるようなiMessageを送ってきた。



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「そうなんよ。『豊丸』は、『人間発電所』とも呼ばれとった、いうか、『人間発電所』いう名前のAVビデオを出しとるんらしいんよ」

「やっぱりオゲレツな話やったな」

「アンタ、『人間発電所』見たん?」

「見るかいな。アンさんは、見たんか?」

「『人間発電所』を?」

「当り前や」

「そりゃ、見たことあるで。もうだいぶ前じゃけど」

『興奮』したんやろ?」

「いや、あんまり好きなタイプじゃなかったけえ、興奮はせんかったが、ああように締付けられたら敵わんじゃろう、とは思うたで」

「おお!『締付け』が凄いんか!?」

「アンタこそ、何、興奮しとるん?」

「え?!...あ、いや、そういう訳やないんやけど」

「そりゃ、あの体で、『ベアハッグ』で締め上げられたら、アンタもタマランじゃろう」

「『ベアハッグ』?」

「『ベアハッグ』知らんのん?『Bear Hug』よおね。熊が抱きつくみたいにするんよ」

「熊が抱きついてくるみたいにするんか!?」



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「(あ!イカン、イカン!)」


と、ビエール・トンミー氏は、マズイと思いながらも、自らの股間に僅かながらも生じた『異変』に、思わず笑みを零した。


(続く)






2024年7月29日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その564)

 


「(ボクたちがいた頃の『皆実高校』は、『広島大学』への進学も普通にあった多かったし、何人かは、アイツやボクのように、私立大学の雄である『OK牧場大学』や『ハンカチ大学』に進学する者もいたのに)」


と、ビエール・トンミー氏が、思い出したくないと思っていた出身高校のことを思い出していると、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏から、そんな逡巡を無視する強い口調のiMessageが入ってきた。



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「問題は、『広島皆実高校』出身のことを隠す隠さんじゃないんよ。『要田』君は、『1年7ホーム」じゃったなかったけえ、アンタが知らんでも無理はない、いうことなんよ。ワシは、2年、3年と『要田」君とは同じ『ホーム』じゃったけえ、勿論、知っとるけど」

「なんで、ワテが知ってもいいへん男のこと、話すんや?」

「じゃって、ワシが、『The Asian Wall Street Journal』の『ヨーダ』さんのことを『要田』さんと日本人と勘違いしたことを話しとったけえよね」

「それもどうでもエエことや、ワテにとって」

「でも、アンタが、『上別府』さんのことを『ウエンビュ~』と読むことに驚いたけえなんよ」

「それは驚いたことは確かやけど、『上別府』はんのこともどうでもエエんや、ワテは」

「そうなんよ。問題は、『上別府』じゃのうて『豊丸』なんよ」

「ああ、なんかそないな名前出てたなあ。確か、AV女優やったなあ。まあ、それも、どうでもエエことなんやけど、ワテにとっては」

「そうなんよ、問題は、『豊丸』じゃのうて、『人間発電所』なんじゃけえ」

「はあん?『人間発電所』?」



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「(アイツ、また妙なことを云い出してきたぞお)」


と、ビエール・トンミー氏は、友人のエヴァンジェリスト氏が派生に派生を重ねていた話が遡及され、ようやく元の場所に戻ってきたような感に緩みそうになっていた警戒心を再び、身に纏った。


(続く)






2024年7月28日日曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その563)

 


「(家内と結婚したのは、女としての魅力が一杯だったからで、親の介護を期待したものではなかったし、ボク自身の介護をしてもらおうと思った訳ではなかったんだけど)」


と、ビエール・トンミー氏が、結婚して間もない頃、新居のソファでいちゃつく自分と妻との姿を思い出し、股間に若干の『異変』を生じさせていると、友人のエヴァンジェリスト氏から、それに掛けたような、そうでもないようなiMessageが入ってきた。



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「アンタあ、若い頃も奥様に『シモ』(いや、『シタ』云うた方がええかのお)の世話をしてもろうて、もっと歳とったら、また『シモ』の世話してもらうんじゃろ」

「オゲレツはやめれ」

「アンタが、外出して『野糞』をたれた後、ケツを拭かず、そのまま履いたパンツ、ズボンも、もう自分で洗わんでも、奥様が洗うてくれるじゃろう」



(参照:【緊急衝撃特報】ナンパ老人、危機一髪![その32]



「ワテは、そないなつもりはあらへんけど、家内は、ワテのこと、放っておけへんやろな」

「じゃけえ、アンタにゃ、『ホーム』は無縁じゃあ、云うん?」

「まあ、せやな」

「けど、ワシ、その『ホーム』(老人ホーム)のこと云うとるんじゃないんよ。アンタとワシとが出会うたんは、『1年7ホーム」じゃったじゃろ?その『ホーム』のことよおね」

「『1年7ホーム!....んん?なんや、それ?ワテ、そないなもん知らへんで」

「『広島皆実高校』じゃあ、クラスのことを『ホーム』と呼んどったじゃろがあ。多分、今でもそうみたいじゃし」

「やからあ、ワテ、『カイジツ高校』なんて知らへんて」


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「(クドイ奴だ。『皆実高校』のことは、隠しておきたいのに)」


と、ビエール・トンミー氏は、頭の中に浮かぶ広島市の地図から、消しゴム・マジックでも使ったかのように、『広島皆実高校』を消そうとしたのであった。


(続く)






2024年7月27日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その562)

 


「(『要田』という人に会ったことはないどころか、そんな『姓』があることすら知らなかった。『依田』なら知っているけど)」


と、ビエール・トンミー氏が、その必要もないのに、つい『依田』という『姓』のことを思ってしまっていると、それを察したかのようなiMesageが、友人のエヴァンジェリスト氏から入ってきた。



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「そうかあ。アンタあ、『依田』なら知っとるんじゃろうけどのお」

「ああ、『要田』という名字は知らへんかったけど、『依田』なら知ってるで」

「やっぱりそうかあ。アンタあ、博識じゃけえ、『依田義賢』さんのことでも思い出しとったんじゃろ」

「『依田義賢』はん?」

「そうよね。脚本家にして、『大阪芸術大学映像学科教授』でもあった『依田義賢』さんよね。『依田義賢』さんは、『溝口健二』監督の映画の脚本をよう書いとってじゃったじゃろ」

「そうかあ。で、それがなんやねん?」

「『ジョージ・ルーカス』は、『溝口健二』監督のファンで、『スター・ウォーズ』を作った時、『ヨーダ』の名前を『依田義賢』さんからとったとも云われとるらしいじゃないねえ」

「アンサン、また猛烈にデジタル・ハンターしたんやな。でも、その『依田義賢』はんは、『依田』はんであって『要田』はんではないやろ」

「そうなんよ。ワシが、『The Asian Wall Street Journal』の『ヨーダ』さんのことを日本人じゃあ、思うたんは、名前の『ヨーダ』から『要田』くんのことを直ぐ思い出したけえなんよ。『ヨーダ』さんは、『要田』くんの親戚なんじゃろうかあ、思うんたんよ。で、会ったら、『要田』くんのこと知っとるか、訊いてみょうと思うとったんよ」

「やからあ、誰やねん、その『要田』はんて?」

「アンタ、同じ『ホーム』になったことなかったんじゃったね」

「なんや、ワテはまだ『老人ホーム』には入ってへんで」

「そりゃ、アンタ、10歳も若い奥様がおってじゃけえ、アンタは、『老人ホーム』入れんでも、奥様が介護してくれるじゃろ」



「えへっ!そうでんねん」

「ようできた奥様なんじゃろ?お姑さんのシモの世話もちゃんとしてくれたんじゃろ?」

「ああ、せやねん。なんの躊躇ものう、何を厭うことものう、やってくれたんや」


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「(そうなんだ。家内は、介護が必要となった、同居する母の面倒を最期までみてくれたんだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、足腰も弱り、自身では殆ど何もできなくなっていた母親の世話を、ごく普通にしてくれた妻の姿を思い出し、胸に何かがこみ上げてくる感を覚えた。


(続く)






2024年7月26日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その561)

 


「(『スター・ウォーズ』も、そこに出ていた『ヨーダ』もどうでもいい。興味なんかないんだ。アイツだって、そうじゃないのか?アイツ、そもそも『スター・ウォーズ』なんて観たことすらないだろうに)」


と、ビエール・トンミー氏が、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏が、『スター・ウォーズ』の『ヨーダ』を持ち出してきた意図を図りかねていると、エヴァンジェリスト氏から、『ヨーダ』への無関心を諾うiMessageが入ってきた。



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「ワシ、『スター・ウォーズ』観たことないし、じゃけえ、そこに出とるらしい『ヨーダ』のことも知らんのんよ」

「やっぱり、そうかあ。せやないか思うたんや」

「ワシが『逆じゃったけど』云うた『ヨーダ』は、『The Asian Wall Street Journal』の人じゃったんよ」

「またいきなり想像もせえへんかったもん持ち出してくるなあ」

「そうなんよ。ワシも想像もせんかったんよ。まさか、『ヨーダ』さんが、外国人じゃったとはのお。少のうても、『The Asian Wall Street Journal』の『ヨーダ』さんは、見た目は、所謂、欧米人じゃったけえ」

「なんで、その『ヨーダ』はんのこと、外国人やと思わへんかったんや?」

「じゃって、会う前に電話で話した時は、極めて、云うか、日本じゃないかもいう疑いを1ミリも持たせるようなこともない、極々普通の日本語を話しとってじゃったんよ」

「そりゃ、日本生れで日本育ちの外国人はんかているやろから、そないな人は、ネイティブな日本語を話すんとちゃうんか」

「でも、名前が『ヨーダ』なんよ」

「それがなんや、ちゅうねん」

「アンタも、『琴芝』時代、日本人なのに、『ジェームズ・ボンド』みたいな少年(外国人みたいな美少年)と思われたとったんじゃろ?それと同じように、『上別府』(ウエンビュ~)さんが外国人みたいな名前にきこえるのに普通の日本人じゃった、いうんと逆なんよ、『ヨーダ』さんは」



(参照:【ゲス児童】『くしゃれ緑』な『ウンギリギッキ』(その29)[M-Files No.5 ]



「どこが逆やねん?ワテが、『ジェームズ・ボンド』みたいな少年と見られとったんは事実やけど」



「『ヨーダ』いうたら、『要田』くんじゃろうがあ。アンタあ、知っとらんの?」

「はああん?知るかいな」


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「(ああ、覚えないぞ。ボクの人生の中で、『要田』という人に会ったことはない)」


と、ビエール・トンミー氏は、頭の中で自分の来し方を、俗な表現ではあるが走馬灯のように振り返ってみた。


(続く)






2024年7月25日木曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その560)

 


「(仮にどんなに衝撃的でも、『上別府』の読み方なんか、どうでもいい)」


と思ったビエール・トンミー氏は、ケリをつけるかのような投げやりなiMessageを友人のエヴァンジェリスト氏に送った。



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「あんなあ、『上別府』が、『ウエ~ン、ビュ~!』でもなんでも、かめへんねん」

「ありゃ、アンタあ、人が悪いのお。知っとったんじゃね!」

「はれ?」

「そうなんよ、『ウエ~ン、ビュ~!』なんよ」

「もう泣くのはヤメレ」

「じゃけえ、ワシ、泣いとらん云うとるじゃろ。アンタの云う通り、『上別府』は、『ウエンビュ~』なんよ」

「え?ま、まさか、『上別府』は、『ウエンビュ~』と読むんか?」

「さっきからそう云うとるじゃろ。でも、『上別府』が、『ウエンビュ~』でもなんでも、アンタあ、どうでもええんじゃろ?」

「ほんまに、『上別府』は、『ウエンビュ~』と読むんか?考えられへん。まるで、外国人みたいやないか」

「『ヨーダ』は、逆じゃったけどのお」

「『ヨーダ』?...んん?どっかで聞いたことあんような気もせえへんでもないけど」

「アンタ、どっちの『ヨーダ』のこと、思うたん?」

「どっちの『ヨーダ』?」

「緑色の方なん?」

「緑色?...んん?あ…ああ。そういうたら、なんかそないな感じやったんやろか?」

「アンタあ、『スター・ウォーズ』の『ヨーダ』のこと、思うたんじゃね」



「ああ、ワテ、『スター・ウォーズ』のことはよう知らへんけど、あれに出てたんか、その『ヨーダ』はんは?」


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「(あ?!なんで、そんな質問してしまったんだ?)」


と、ビエール・トンミー氏は、既にしてしまっている質問を今更ながら止めるように、自らの口を、iPhone14 Proを持たぬ左手で抑えた。


(続く)






2024年7月24日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その559)

 


「(鹿児島あたりには、変った苗字が多いのは確かだ。『豊丸』じゃないが、『徳丸』という苗字もあったと思う)」


と、ビエール・トンミー氏が、自分の両親の出身地である鹿児島の苗字事情について思い出していると、友人のエヴァンジェリスト氏から、それを察したかのようなiMessageが入ってきた。



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「『上別府』も、宮崎発祥の苗字らしいんじゃけど、今は、鹿児島に多いんじゃと。で、この『上別府』さんの名前の呼び方、知っとる?元々」

「へ?『ウエ・ベップ』?『カミ・ベップ』?」

「確かにのお、『ウエ・ベップ』とか『カミ・ベップ』とか読む場合もあるんじゃろうけど、ワシが会うたことのある『上別府』さんは、そうようなんじゃないんよ」

「そないなん、どうでもエエがな」

「ウエ~ン、ウエ~ン、ビュ~、ビュ~!」

「あは?泣いてもあかん。アンサン、どうでもエエことばっかし云い過ぎやで」

「違うけえ。ワシ、泣いとらんで」

「意味のない泣き真似かいな」

「ウエ~ン、ウエ~ン、ビュ~、ビュ~!」

「くどいで。ヤメレ。今年(2024年)、70歳になってもうた爺さんのやることやあらへん」

「ウエ~ン、ビュ~!」



「短うしてもアカンもんはアカン」

「『上別府』よおね」

「やからあ、そないなん、どうでもエエがな、と云うてるやろ」

「こうように衝撃的なのにい?」


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「(泣いて見せたかと思ったら、今度は、勿体付けか)」


と、ビエール・トンミー氏は、うんざりを感じることもない程にうんざりしたのか、ただ両眼を虚空に泳がせた。


(続く)






2024年7月23日火曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その558)

 


「(なんで、アイツのケツのことを話さないといけないんだ?)」


と思いながら、ビエール・トンミー氏が、自らの尻になんだかむず痒さを感じ、片尻を上げ、iPhone14 Proを持たぬ左手で掻いていると、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏から、懲りぬ尻メッセージ(SiriMessage)が入ってきた。



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「まあ、当然、ワシの尻より『豊丸」の尻の方が良かったんじゃろうのお」

「やからあ、ワテ、その『豊丸』はんのこと、知らへんて」

「アンタとは『変態』同士いうことで、『豊丸産業』の方は知っとる、いうことなん?」

「益々、意味不明や」

「え?『豊丸産業』は、『パチンコ機製造・販売』の会社じゃろうがいねえ」

「ワテ、パチンコもせえへん」

「ワシもよう知らんけど、凄い革新的な製品を出していっとるけえ、『変態メーカー』云われとるらしいじゃないねえ」



「どうでもええことや」

「そうかあ、やっぱりAV女優の『豊丸』(とよまる)の尻の方がエエんじゃね」

「そないなAV女優のことなんか、ワテ、知っとる訳あらへんやろ」

「本名の『豊丸愛子』(ゆたかまる・あいこ)なら、知っとったん?『豊丸』いう苗字は、元々は、都城あたりにあるもんなんらしいいんよ。AV女優の『豊丸』は、鹿児島県出身らしいんじゃけど、都城は今、宮崎県じゃけど、明治時代、鹿児島県になったり、宮崎県になったりしたところなんじゃけえ」

「アンサン、またまた無理無理、デジタル・ハンターしたんやろなあ」

「ありゃ、アンタ、やっぱり『豊丸』のこと、知っとったんじゃねえ。ほうなんよ。『豊丸』のこと、普通に調べても(Wikipediaなんかじゃ)、本名は簡単に分からんのよ」

「ご苦労なこっちゃな」


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「(ホント、ご苦労なことだ。まあ、不要な苦労だが)」


と、ビエール・トンミー氏は、皮肉の笑みを頬に浮かべた。


(続く)






2024年7月22日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その557)

 


「(アイツ、ボクを引っ掛けたんだ。)」


と、ビエール・トンミー氏は、北叟笑んでいるであろう、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の顔を思い浮かべ、その顔に向け、唾を吐くように口を尖らせたが、エヴァンジェリスト氏はまた新たな意味不明なiMessageを送ってきた。



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「ワシが、『トランクス』を履いとったあ、云うたんは、『BUDDHA BRAND』のことじゃあないけえね」

「んん?」

「あ!なんねえ、アンタあ、『豊丸』の方のこと、思うとったん?!」

「ヤメレ、ヤメレ!ったく意味不明やで」

「『BUDDHA BRAND』のことも『豊丸』のことも知らんのん?」

「知るかいな」

「『BUDDHA BRAND』いうたら、どうやら、伝説の日本のヒップホップグループらしいいんよ」

「アンサン、ヒップホップに興味なんか持ってたんか?」

「いや、ヒップには興味はあるけどのお。アンタもヒップは好きじゃろ?」

「そりゃまあ、でも、人によるで(オナゴやで)」



「ワシ、大学生の頃、Gパン履いとったら、ヒップアップしとったけえなんか、同級生たちから(男じゃけど)、『エエ尻』しとると褒められたんよ」

「ワテ、その頃(まあ、今もやけど)、アンサンのケツじっくり見たことあらへんし、見たいとも思わへんかったで」

「それでええんよ。アンタのことじゃ、ワシのお尻見て、『エエ尻』じゃあ思うたら、掌で下から撫で上げたじゃろう。そりゃ、気持ち悪いけえ」

「アホか!」


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「(誰が、アイツのケツを見て興奮なんかするもんか!)」


と、ビエール・トンミー氏は、振り返ったアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏が、『いや~ン!』と色目を使ってくる様を想像してしまい、口に入ってきてしまった汚物を吐き出すように、自らの舌をまさにベローっと出した。


(続く)






2024年7月21日日曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その556)

 


「(でも、どうして『ブルーマ』なんて云ってしまったんだろう?そうだ、よく知らない言葉だけど、アイツが、『ブルーマ』みたいなことを云ってきたからだ)」


と、ビエール・トンミー氏が、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏が送ってきたiMessageを見返せば分ることながら、エヴァンジェリスト氏が送ってきた『ブルーマ』のような言葉を思い出せないでいると、エヴァンジェリスト氏から、その言葉を思い出せるようで、更に、混乱を褪せてくるようなiMessageが入ってきた。



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「『ブルーノ』が履いとったんは、『ブルーマ』じゃのうて『トランクス』じゃったけえ」

「は?『ブルーノ』が『ブルーマ』?いや、じゃないって、ことか?いや、『トランクス』?」

「あ、間違えんさんなよ。ワシ、『ブルマ』とか『トランクス』いうても、『ドラゴンボール』のこと話しとんじゃないけえね」

「ワテ、『ドラゴンボール』のことなんか全く知らへんで」

「ああ、『ドラゴンボール』のこと知っとったら、自分が云うたんは、『ブルーマ』じゃのうて、『ブルマ』で、『ブルマ』は、『ブルーマウンテン』から来とる、と言い訳したじゃろうねえ」

「え?あ!おお、せや、ワテは、『ブルーマ』じゃのうて、『ドラゴンボール』の『ブルマ』云うつもりやったんや。で、勿論、『ブルマ』は、『ブルーマ』のことじゃのうて、『ブルーマウンテン』のことやったんや。わて、『ブルーマウンテン』好きやねん」



「ふふ」

「なんや気色悪いで」

「あののお、『ドラゴンボール』の『ブルマ』は、『ブルーマウンテン』から来とる、いうんは、ガセネタなんじゃと」

「へ!?」

「『ドラゴンボール』の『ブルマ』は、やっぱり、オナゴが履く『ブルーマ』のことなんよ。じゃけえ、アンタあ、やっぱりオゲレツじゃ」

「いや、あ、そのお…ワテ、ほんまのところ、『ドラゴンボール』のことは全く知らへんのや」


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「(いや、本当だ。本当に、ボクは、『ドラゴンボール』のことは知らないんだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、iMessage越しに自分を攻めてくる友人のエヴァンジェリスト氏に向けて、という意味で、右手に持つiPhone14 Proの画面に向かって、大きく大きく頭を左右に振った。


(続く)






2024年7月20日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その555)

 


「(アイツ、今度は、その『アラン・ケイ』とやらの愛車がベンツではないか、とでも必死になって調べているんだろう)」


と、ビエール・トンミー氏が、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の所業を予想していると、『アラン・ケイ』の愛車情報を見つけられなかったからなのか、珍しく観念したようなiMessageを入れてきた。



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「ワシ、どっちにしても、『アラン・ケイ』の電話番号もメール・アドレスも知らんけえ、アンタのベンツEクラス購入のことを『アラン・ケイ』に話したりせんよおね」

「『石原まき子』はんが、アンサンの電話番号知らへんかったさかい、アンサンに『石原プロ』入りの勧誘できへんかった、いうんと同じ理屈やな」



(参照:【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その182]



「なんか、巷の噂では、『まき子』夫人は、ワシを『石原プロ』に入れたかったらしいのお」

「アンサンが出した噂やろ。それにしても、『アラン・ケイ』はんの知り合いでもあらへんくせに、アンサン、ようもまあ、『アラン・ケイ』はんのことに触れてくるなあ」

「ワシ、今は、『アラン・ケイ』のことを話すよりも、アンタのベンツEクラス購入のこと、どう『血迷うて』購入したんか、知りたいんよ」

「おお、そこやで。『理想のEクラス』に装備するには、『梅』やと、オプション(1)~(7)が必要なんねやけど、そうすると、エコカー減税なんかも含めてみると、何と最上級グレードの『松ベンツ』の方が『梅ベンツ』より価格が下になってまう、いうことなんや。『松= 梅-28万円』やねん」

「その話、もう聞いたで。アンタ、繰り言が多うなったのお。歳のせいか?大丈夫か?」

「アンサンが、話の腰を折るからやないか」

「ワシ、『ブルーノ』じゃないけえ」

「はああん?『ブルーマ』?」

「やめてえや、オゲレツに話を持っていくんは!」

「いや、『ブルーマ』のどこが、オゲレツなんや?」

「アンタあ、若い娘が好きなんは知っとったけど、『ブルーマ』を履いた女学生が好きじゃったとはのお」

「ちゃう、ちゃう。ワテが若い娘好きなんは、そん通りやけど。『ブルーマ』を履いた女学生いうたら、子どもやないか。ワテ、ロリコンやないで」


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「(ボクは、確かに、若い娘好きだし、変態でもあるけど、それはない)」


と、ビエール・トンミー氏は、頭の前に、iPhone14 Proを持たぬ左手を上げ、左右に振って、意図せず脳裏に浮かんできた『ブルーマ』を履いた女学生の像を振り払った。




(続く)






2024年7月19日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その554)

 


「(だけど、今は、全く別の意味で、いや、全く逆の意味で、あの『部分』は制御不能なんだ…)」


と、ビエール・トンミー氏が、独りいる自室で項垂れて、何を話していたのかも忘れていると、話を逸らせてきたはずだった友人のエヴァンジェリスト氏から、我を取り戻させるiMessageが入ってきた。



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「でも、新しいEクラスは暴走させたらいけんよ」

「お!せやった、新しいEクラスや!ワテ、今回のEクラス購入は、『冷静に血迷って』決定した、云うたんや」



[参照:チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その525)



「ほうよねえ。アンタあ、しっかりしてえや。ワシ、アンタが、Eクラスを購入するのに、どう『血迷うた』んか、早う知りたいのに」

「いや、アンサンが直ぐに話をあらん方向に持っていくんやないか。それに、また今度は、どう『血迷うた』んか、早う知りたい、やなんて、なんか怪しいで」

「ワシ、アンタのベンツEクラス購入のことを『アラン・ケイ』に話したりせんけえ」

「『アラン・ケイ』?ほら、また来たで。また、訳の分からんこと云い出しよって」

「なんねえ、アンタの方が、話をアランの方に持っていくんじゃないかあ、云うてきたんじゃないねえ」

「ワテは、『あらん方向に持っていくんやないか』と云うたんや。『話をアランの方に持っていく』なんて云うてへん。アンサン、直ぐに、書き文字を聞き間違えてみせるいう摩訶不思議な特技を持ち出して来んなあ」

「あれ、ほうじゃったん。ワシ、『あらん』と聞いたら、そりゃ、敬愛する『アラン・ケイ』に思いが至ってしまうんよ。すまんのお。アンタ、『アラン・ケイ』にのことは知っとるじゃろ?」

「知らん、知らん。知らへんし、やからといって、『アラン・ケイ』はんが誰か、説明もいらへんで」

「『アラン・ケイ』が、『パーソナル・コンピューター』いう概念を生み出した『『パーソナル・コンピューターの父』と呼ばれる存在じゃあ、云うことは説明せんで」




「もう説明しとるやないか!」

「ワシが、説明するまでもなく、『プロの旅人』で何回も『アラン・ケイ』のことは採り上げられとるじゃろ」



[参照]


美しくなければいけない(後編)


スティーブに先見性はなかった.....


決定?】『紅白』の総合司会は君だ!


【牛田デラシネ中学生】変態の作られ方[その212]



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「(アイツ、また、『プロの旅人』を持ち出してきやがった)」


と、ビエール・トンミー氏は、隙間のないところにも手を抉じ入れてくるアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏のぬるっとした手が、自らの脇に入ってくる感を覚え、思わず、身を引いた。


(続く)