2024年3月31日日曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その444)

 


「(まあ、アイツ程ではないが、中学に入る前から…)」


と、ビエール・トンミー氏が、宇部市の『琴芝小学校』の児童だった頃に、米国テレビ映画『かわいい魔女ジニー』の『姿態』を思い出し、股間に『異変」を生じさせていた自分を思い出していると、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏からオゲレツを継続するiMessageが入ってきた。



====================================


『結婚』いうんは、その頃、男女が一緒に生活するもんじゃとは分っとったけど、それ以上、どういうもんか、よう知らんかったよ。でも、なんか知らんけど、『気持ちがええ』もんのような気がしとったんよ。アンタもそうじゃなかったん?」

「アホか!ワテは、アンサンとちゃうねん。小学生の頃、股間に『異変」なんか生じとらへんかったんや」

「小学生の頃、、股間に『異変』?なんのことねえ?」

「いや、あのま、そのお、そお、アンサンのこと云うてんのや。アンサン、『松原智恵子』で『んぐっ!』しとったあ、云うたやろ。つまり、股間に『異変』が起きとったんとちゃうんか?」

「誤魔化しんさんなや。あ!アンタあ、『アッコちゃん』で『んぐっ!』しとったん?」

「はらあ?アンサン、ほんまアホちゃうか?アニメの主人公でそないなことにならへんで。今時の若モンなら、ちゃうかもしれんけど」

「あ、じゃあ、『アッコちゃん』じゃのうて、『アッコ』じゃったん?」

「何、云いたいねん?」

「『アッコちゃん』じゃのうて、『アッコ』いうたら、『和田アキ子』じゃろうがあ。『ひみつのアッコちゃん』の実写版で『和田アキ子』が『アッコちゃん』役するんを想像して『んぐっ!』したんじゃろ!?」

「『和田アキ子』でそないなことになる訳ないやんか」

「そりゃ、『和田アキ子』に失礼じゃろ。『和田アキ子』は、普段は、『女番長』、『ゴッド姉ちゃん』かもしれんけど、ご主人の前では、しおらしゅうて可愛い『オンナの子』なんじゃないんかあ、思うで」



「知るかいな」

「あ、『和田アキ子』じゃないんなら、やっぱりあっちの『あつこ』がエエん?」

「あっちの?」


====================================



「(アイツう、フランス文学修士で言葉には本当は煩いくせに、ワザと、『あっちの』なんて曖昧な云い方をして撹乱してきているんだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の策略には嵌らないよう、自身の身をぐっと固めた。


(続く)






2024年3月30日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その443)

 


「(『ひみつのアッコちゃん』は、見たことは勿論あったが、確か放送があった頃、ボクはもう中学生だったし、女の子が主人公のアニメだったから、観るのはちょっと気が引けたところもあったと思う。でも、妹も見ていたし…)」


と、ビエール・トンミー氏が、中学の学生服を着た自分がブラウン管テレビの前に座って、2歳歳下の妹と、『ひみつのアッコちゃん』を観ていたことを思い出していると(実際は、テレビを観る夕方以降の時間帯には、もう学生服を着ていなかったはずだが)、友人のエヴァンジェリスト氏から、いつもの惚けたiMessageが入ってきた。



====================================


「アンタあ、『テクマクマヤコン』で何になりたかったん?」

「あんなな。ワテ、『ひみつのアッコちゃん』放送しとった頃、もう中学生やで。そないな子ども染みたおまじないの言葉、云う訳あらへんやろ」

「アンタあ、『テクマクマヤコン』が、『子ども染みたおまじない』じゃあ云うん?」

「ああ、云うで」

「そりゃ、『テクマクマヤコン』に失礼でえ」

「何、また訳の分らんことを」

「『テクマクマヤコン』は、『テクニカル・マジック・マイ・コンパクト』を省略したもんらしいんで。こうようなちゃんとした英語を『子ども染みたおまじない』じゃなんて!元の姿に戻る時の呪文の『ラミパス ラミパス ルルルルル~』も、『スーパーミラー』を逆さにした言葉なんじゃと。どうねえ、深いじゃろう?」

「アンサン、また必死でデジタル・ハンターしたんやろけど、ワテにとっちゃあ、どうでもエエことや。そないに云うアンサンは、『テクマクマヤコン』で何になりたかったんや?」

「ああ…ワシ、『大人』になりたかったんよ」

「え?『大人』?アンサンもあの頃、中学生やさかい、後何年かしたら、別に『テクマクマヤコン』やのうても、『大人』になれたやろが」



「早う『大人』になりたかったんよ」

「なんでや?」

「『智恵子』と『結婚』したかったんよ」

「『智恵子』?」

「ほうよねえ。『松原智恵子』よおね。あの頃、『松原智恵子』は、ワシが好きじゃった『石坂洋次郎』原作のドラマによう出とったんよ。綺麗じゃけえ、ワシ、『んぐっ!』しとったんよ」



(参照:ハブテン少年[その85]



「アンサン、中学の頃からオゲレツやったんやな」


====================================



「(いや、アイツのオゲレツは、中学に始ったものじゃないだろう。生来のものだ)」


と思うビエール・トンミー氏の表情は、生物の生態を解明する学者のものとなっていた。


(続く)






2024年3月29日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その442)

 


「(それにしても、『アッコ』を『あつこ』なんて、普段から『我田引水』的なアイツにしても、強引が過ぎる)」


と、ビエール・トンミー氏が、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の、オトボケ顔の下に隠された意固地な面を思い出していると、エヴァンジェリスト氏から、更に強引なiMessageが届いた。



====================================


「それなら、『和田アキ子』は、『アッコちゃん』役じゃったらエエん?」

「はあ?なんや、『アッコちゃん』役て?『和田アキ子』は、なんかの役をせんでも、普段からニックネームは、『アッコ』やろが」

「『アッコ』と『アッコちゃん』は違うでえ」

「『ちゃん』を付けるか、付けへんか、だけやないか」

「『アッコちゃん』は、『アキコ』じゃないんよ。『アッコちゃん』は、『加賀美あつ子』じゃけえ」

「『加賀美あつ子』?誰や、それ?」

「ああ、第1作じゃと『加賀美あつ子』じゃけど、第2作じゃと、『加賀見アツコ』じゃったらしいし、第3作じゃと、『加賀美あつこ』じゃったらしいけえ、アンタも混乱するじゃろ」

「『加賀美あつ子』も『加賀見アツコ』も『加賀美あつこ』も知らんがな?」

「ああ、ほうかあ、アンタの認識じゃと、原作の『鏡厚子』なんじゃね」

「『鏡厚子』も知らへんし、それに、なんや、『第1作』とか『第2作』とか『原作』とか、ドラマかなんかの登場人物のこと云うてんのか?」

「なんねえ、やっぱり、『テクマクマヤコン』、知っとったんじゃね」

「はあ?『テクマクマヤコン』?ああ!『ひみつのアッコちゃん』やな」



====================================



「(『ひみつのアッコちゃん』の『アッコちゃん』の名前が、『加賀美あつ子』とかなんとかだったとは知らなかった。手鏡を使って変身するから『かがみ』(加賀美)なのか。原作は、ズバリ『鏡』だし。あ、いかん、いかん)」


と、ビエール・トンミー氏は、ふと、友人のエヴァンジェリスト氏の解説に感心している自分を知り、急いで首を左右に振った。


(続く)






2024年3月28日木曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その441)

 


「(ホント、恐ろしい奴だ。アイツ、どこからでも、話をオゲレツに持っていく)」


と、ビエール・トンミー氏は、赤面した顔からすーっと血の気を引かせ、冷静とも怖れとも云えるものを含んだiMessageを、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏に送った。



====================================


『生』(なま)という言葉を聞いただけで、オゲレツな『生』(なま)を連想するんは、アンサン、異常やで」

「でも、アンタあ、『生』(なま)が好きなんじゃろ?」

「アホンダラ、ノーコメントや」

「分ったけえ、アンタ、恥ずかしんじゃね。ワシ、アンタの友だちじゃけえ、これ以上、追求せんとくけえ。で、そろそろ、『えみこ』と『あつこ』と、どっちがエエか、に話を戻してもエエ?」

「ああ、それや、『えみこ』と『あつこ』や。『白い巨塔』の『東政子』のことやったな。要するにや、『白い巨塔』の『1978年版』と『2003年版』の『東政子』を演じた女優のことやろ?」

「さすがじゃあ!アンタ、やっぱり、『アソコ』だけは、超『ホット』な『クール・ビューティー』じゃ」

「オゲレツはやめれ、云うてるやろ」

「アンタは、そう、物事の本質を逃さん超理知的な男じゃ。そうなんよ。『1978年版』で『東政子』を演じたんは、『上沼恵美子』じゃのうて『東恵美子』なんよ」

「ああ、あの女優『東恵美子』いうんか。なかなかな演技やったと思うで」

「で、『2003年版』の『東政子』を演じたんが、『あつこ』なんよ。でも、間違えんさんなよ。『あつこ』は、『和田アキ子』じゃないけえね」

「またや。また、『間違えんさんなよ』や。アンタ、ワン・パターンやで。『2003年版』の『東政子』を演じたんは、『和田アキ子』やあらへん。和田アキ子』に、教授夫人役は似合わへん」

「ああ、確かに、『和田アキ子は、『女番長』じゃったみたいじゃしのお」



「それにや、『和田アキ子』は、『あつこ』やのうて『あきこ』やないか。アンサン、『和田アキ子』のニックネームが『アッコ』で、『あつこ』やと云いたんやろけど、そりゃ、ちょっと無理があんで」


====================================



「(ふん。どうせ、またアイコラ作りの為に、『和田アキ子』を持ち出してきたんだろうよ)」


と、ビエール・トンミー氏は、ハイソな教授夫人姿の扮した『和田アキ子』をちょっと想像はしてみたものの、直ぐにその像を掻き消した。


(続く)






2024年3月27日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その440)

 


「(でも、『ヒモくん』夫婦は、弟に優しい。調子に乗った弟のアイツの戯言の相手をちゃんとしてやるんだから)」


と、ビエール・トンミー氏が、大学受験の際に、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏と一緒に転がり込んだ、エヴァンジェリスト氏の兄である『ヒモくん』の下宿と、そこで『ヒモくん』が見せた優しい笑顔を思い出していると、エヴァンジェリスト氏から、調子に乗ったままのiMessageが届いた。



====================================


「『モナコ』とか、ヨーロッパにもどこか別荘を持つけえ』とも云うたんよ」

「おお、モナコ、エエやんけ。F1も生で見るでえ」

「ああ、アンタあ、『生』が好きなんじゃねえ。ふふ」

「ああ、『生』は美味いで」

「そうじゃろう、そうじゃろう。ふふ」

「『ふふ』て、なんや?なんか、気色悪いで。けどやなあ、『ラガー』もエエで。いや、『ラガー』こそ、王道云うてもエエ」

「え?そうなん?アンタあ、若い『の』が好きじゃったんじゃないん?」

「『の』て、なんや?なんか、益々、気色悪いで」

「『ラガー』云うたら、『熟成』いうか『熟したモン』のことじゃろう?あ!?そうかあ、『ラガー』とでも『生』がエエんじゃね?」

「『ラガー』でも『生』て、矛盾しとるで」

「ワシが云うたんは、『ラガー』とでも『生』、云うたんよ」

「アンサン、まさか、また、『ラガー』から話を『ラグビー』に持ってこ、としてんのやないやろな?けど、『ラガー』とでも『生』て、ラグビー選手とも『生』を一緒に飲もうと飲むまいと、どうでもエエがな」



[参照:チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その268)



「『生』を一緒に飲む、て、アンタこそ、話をビールに持って行こうとしとるんじゃろ」



「へ?話をビールに持って行くも行かんも、ビールの話してんのやないか」

「ええ!?ワシ、ビールの話なんかしとらんで」

「せやかて、『生』が好きとか云うてたやないか。…あ!」


====================================



「(アイツうううう!)」


と、ビエール・トンミー氏は、怒りからなのか、自分の生態を見透かされていることへの恥じらいからか、誰に見られている訳でもないのに、激しく赤面した。


(続く)






2024年3月26日火曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その439)

 


「(『ギブミー、チョコレート!』のチョコレートは、確か、『ハーシー』が作っていたはずだ。あ!いかん、いかん。余計なことを云うと、アイツ、また話をあらぬ方向に持って行ってしまう)」


と、ビエール・トンミー氏は、一旦は、自身の知識の深さを披露しかけたが、冷静さを取り戻したiMessageをアイツこよ友人のエヴァンジェリスト氏に送った。



====================================


「ああ、分ってまんがな。『白い巨塔』やな、『東政子』はんも」

「ほうよねえ。で、どうなん、『東政子』は?」

「どうもこうもないで。『東政子』はんは、教授夫人や」

「ワシが訊いとるんは、『えみこ』と『あつこ』と、どっちがエエかなんよ」

「んん?『えみこ』と『あつこ』?」

「あ、『えみこ』いうても、『上沼恵美子』じゃないけえね。ワシ、兄嫁(『ヒモくん』の奥さんじゃ)から、『関東の上沼恵美男』と呼ばれたことがあるんよ」

「なんや、それ?ま、どうでもエエことやけど」

「あれ?アンタあ、もう忘れたん?どこかのBlogに書いてあったけど、大阪出身の『上沼恵美子』は、大口を叩くことで有名で、例えば、大阪城は自分が所有しとるとかの大口発言しとるじゃろ?」

「そりゃ、知らへんけど。『上沼恵美子』は確かに、そないな感じやな」

「で、ワシも大口を叩くけえ、『関東の上沼恵美男』なんじゃと」

「アンサン、大口を叩く、いうより、オゲレツ口を叩く、やと思うけどな」

「なんで『関東の上沼恵美男』か云うたら、ワシ、『ヒモくん』夫婦に、稼いで軽井沢と鎌倉に別荘を持とうと思う、云うたことがあるんよ」



[参照]

バスローブの男[その94]

バスローブの男[その95]



「持ったらエエがな。ワテも泊らせてもらいに行くで」

「『ああ、いつでも使ってえや』と、『ヒモくん』夫婦にも云うたんよ。『シドニーにも持つけえ、そっちも』とものお」

「おお、ワテも、シドニーにも行くで。カンガルーとコアラ見るんや」



====================================



「(そういえば、そんな戯言を読まされたような気もするが、あんなくだらんBlogのことなんかいちいち覚えてないからなあ)」


と、ビエール・トンミー氏は、頭の片隅の片隅に少しだけ引っかかりのようなものを感じ、その引っかかりをピンセットで取り出してふっと吹き飛ばすように、唇を窄め、息を吹いた。


(続く)






2024年3月25日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その438)

 


「(アイツが、『内田有紀』の名前を出してくるからだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏に罠に嵌められたことを悔いながらも、その罠によって微かながら生じた自身の股間の『異変』に目を落としていると、エヴァンジェリスト氏から、その股間を見透かしたかのようなiMessageが届いた。



====================================


「そろそろオゲレツな股間を触るんはやめて、話を戻そうやあ」

「え!なんやて!触ってへん、触ってへんで!」

「ほうかのお?なんか、股間の様子がおかしいような気がするんじゃけど」

「おかしいことなんか起きてへんで。『異変』なんか起きてへんで。それに、アンサンが、話をオゲレツに持って行ったんやがな。ま、エエわ。せや、話し戻そうやないか。問題は、『財前五郎』=『田宮二郎』やないとアカン、いうことや」

「『東政子』は、どうなん?」

「ん?『東政子』?」

「『北条政子』でも、『おとうちゃ~ん!』の『大屋政子』でもないけえね」

「あんなあ、アンサンがしつこいんは、アンサンと出会った高校の頃から知っとったけど、ほんま、しつこ過ぎるでえ。『大屋政子』はんのことは、前にもアンサン、妙ちくりんなアイコラ披露する為に、無理矢理、持ち出してきたやないか」



[参照:チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その26)



「ほいじゃけど、『くれない会』副会長の『東政子』は、『北条政子』にも『大屋政子』にも負けん強烈なキャラクターじゃないん?」

「『くれない会』?ああ…」

「『ギブミー、チョコレート!』の会じゃないんよ」



「へ!『チョコレート、くれないかい?』かいな。つまらんシャレや」


====================================



「(アイツ、アイコラ作りの為、無理無理、どうでもいいことを持ち出してくるんだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、冷ややかな視線を、iMessageの先にいるアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏に送った。


(続く)






2024年3月24日日曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その437)



「(冒涜だ!冒涜だ!『白い巨塔』に対する冒涜だ!『田宮二郎』に対する冒涜だ!)」


と、ビエール・トンミーが、想像の中で、友人のエヴァンジェリスト氏がお得意のオトボケ顔で白衣を着ている姿を、その姿が印刷された紙を縦に横に引きちぎっていると、その引きちぎられたエヴァンジェリスト氏の顔が逆回転して再び、像を結ぶようにして、見たくもない写真付のiMessagaeを送ってきた。



====================================


「どうねえ、ワシ、田宮二郎ばりに渋いじゃろ?」

「はあああ!?アンサン、何してんねん?」

「ワシ、もうベッドに入って、横になっとるんよ。眠いんじゃけえ」



「ふん、アンタのその目ェのシワは、『田宮二郎』や。『白い枕』やな」

「本当は、枕に薄水色のバスタオルを巻いとるんじゃけど、写真じゃと、白く見てるんかのお。ワシ、『田宮二郎』の『白い影』とかの『白い』シリーズ好きじゃったけえ。ドラマ『白い枕』にも、出ることにしとこうかあ」

「ん?なんか、適当やなあ」

「『白い影』での『田宮二郎』の相手役は、『山本陽子』じゃったんじゃけど、『白い枕』でのワシの『相手役』は、『内田有紀』にしょうかあ。可愛がったるでえ」

「アンサン、すぐ『ソッチ』の方の話や」

「ドラマは、リアルさが大事じゃけえ、本番は、『本番』でやるけえね。アンタ、ワシのマネージャーじゃけえ、すぐ側で見とってもエエで」

「その前にマネージャーが、実地に確認するんや」

「なんと、なんと、『南都䧺二』!」

「『南都䧺二』はんなんか、今時の人は知らへんで」

『本番』も、アンタがワシのスタントマンするん?」

「勿論、そやで。手タレ、足タレと同じで、『珍』タレや」

「アンタあ、オゲレツじゃねえ」

「うっ!...」


====================================



「(く、く、屈辱だあ!オゲレツ中のオゲレツなアイツに、オゲレツと呼ばれるなんて)」


と、ビエール・トンミー氏は、自らの下唇を上下の前歯で噛み締めた。


(続く)






2024年3月23日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その436)

 


「(あの頃は、『ビートルズ』といっても、名前は知っていて、外国の有名なグループ・サウンズだというくらいの認識しかなく、彼らの曲の良さもまだ知らなかった。なにしろ、ボクはまだ、『琴芝』の小学6年だったんだからあ、『1966年』は!)」



====================================


「アンタ、頼むけえ、ここで、話を『ビートルズ』に持っていかんでよ」

「アンサンに云われとうないで」

「テレビドラマ『白い巨塔』は、『1967年版』が一番古いかもしれんけど、それより前、『1966年』に、映画の『白い巨塔』が封切りされて、『財前五郎』は『田宮二郎』じゃったらしいんよ」

「あんなあ、アンサン、イケズやで。『1967年版』、『1978年版』、『1990年版』、『2003年版』、『2007年の韓国版』、『2019年版』のことは云うても、『映画版』の『白い巨塔』の存在を云わかったやないか」

「何をゴチャゴチャ云うとるん?!アンタらしゅうないで。ワシが知っとるアンタは、物事の本質を逃さん超理知的な男じゃ」

「ああ、その通りやで。オナゴたちからも、『クール・ビューティー』やと、よう云われたもんや」

『アソコ』だけは、超『ホット』じゃったけどのお」

「オゲレツは、やめれ!でも、確かに、ワシに『近付いた』オナゴからは、『まあ、本当は、あったかい人、ううん、<アッツい>人なのねえ』と云われたもんけどな」

「その『頭寒足熱』のアンタなら、今、話しとることの本質は、何か分っとるじゃろ?」



「え?...ああ…あああ…」

「そうよねえ。『財前五郎』=『田宮二郎』云うことじゃろ?何年版が後でも先でも、要するに、『財前五郎』=『田宮二郎』云うことなんじゃろ、やっぱり?」

「ああ、そん通りや。それが、『本質』、ワテの云いたことやったんや」

「でも、『田宮二郎』は、もうこの世におらん。亡くなってから、何十年も経つ。でも、『白い巨塔』は、面白い話じゃけえ、また、リメイク版があってもエエんじゃないんかのお」

「いや、いらへん。『1978年版』を見たらエエんや。それに、『田宮二郎』を超える『財前五郎』を演じられる男は、いーへん」

「いやの、次にリメイクするんじゃったら、ワシが、『財前五郎』したってもエエ思うとるんよ」


====================================



「(アイツう、云うに事欠いて、自分が『財前五郎』を演じるだってえ!?)」


と、ビエール・トンミー氏は、呆れた思いで、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏がお得意のオトボケ顔で白衣を着ている姿を想像してしまった。


(続く)






2024年3月22日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その435)

 


「(『村上弘明』て、うーむ、名前は聞いたことがあるようなないような…『韓国版』は論外だ。『1967年版』の『白い巨塔』にの『佐藤慶』の『財前五郎』は見てみたい気もするが、やはり『財前五郎』=『田宮二郎』だなあ)」


と、ビエール・トンミー氏の脳裡には、モノクロの『佐藤慶』の像が消え、カラー画像で教授回診に隊列の中心を威厳を持って歩く『田宮二郎』の姿が浮かんできた。



====================================


「アンタあ、『佐藤慶』もエエかもしれんけど、やはり『財前五郎』は、『田宮二郎』じゃ、と思うたじゃろ?」

「ああ、せや。『佐藤慶』はんの方が先に『財前五郎』したんかもしれんけど、『財前五郎』=『田宮二郎』はんやで」

「え?誰が、『佐藤慶』の方が先に『財前五郎』演ったあ、云うたん?」

「はあ?アンサンやないか!」

「ワシ、そうようなこと云うとらんで。テレビドラマ『白い巨塔』は、『1978年版』、『2003年版』、『2019年版』以外にも、『1967年版』(『財前五郎』は、『佐藤慶』)、『1990年版』(『財前五郎』は、『村上弘明』)、『2007年の韓国版』(『財前五郎』いうか『チャン・ジュンヒョク』は、『キム・ミョンミン』)がある、云うたんよ」

「アンサン、アホか?いや、アンサン、高校時代はよう勉強もでけたし、天下の『OK牧場大学』にも入り、そこでフランス文学の修士様にまでなったんやさかい、元はアホやないけど、オゲレツばっかししとる内にアホになったんとちゃうか?『1967年』は『1978年』より前(つまり、古い) やいうことも分らんようになったんか?」

「アンタあ、ワシをバカにしんさんなよ、いや、アホにしんさんなよ。『1967年』の方が『1978年』より昔くらい分っとるけえ。ほいじゃったら、逆に訊くけど、『1966年』と『1967年』は、どっちが昔なん?」

「おどりゃあ!エエ加減にしいや。誰が、『1966年』のこと話してんや」

「ワシよおね?」

「はっ?」

「『1966年』は、『ビートルズ』が初来日しただけじゃないんよ」



「おお、覚えてるで。『ビートルズ』は、JAL機からJALの法被を着て、タラップを降りてきたんや」


====================================



「(あの『ビートルズ』の姿を覚えているのは、その年(1966年)に、見たからなのか、後に、テレビや雑誌て見た記憶なのか?)」


と、疑問を持ちながらも、ビエール・トンミー氏は、『ビートルズ』に向かって必死で手を振り、物凄い熱狂で迎える1960年代の若い日本人女性たちの姿を思い出していた。


(続く)






2024年3月21日木曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その434)

 


「(どこから、『白い巨塔』から『哀れなるものたち』へと話が逸れていったのか、もう分らないが、)」


と、ビエール・トンミー氏は、話が逸れていったのは、友人のエヴァンジェリスト氏が自身について『哀れなモンなんじゃろうか』と云ったことから、最近見た映画『哀れなるものたち』を自分が連想したからであったことを思い出せないでいると、エヴァンジェリスト氏から急かすようなiMessageが入ってきた。



====================================


「要するに、アンタあ、『岡田准一』と『沢尻エリカ』とが、アナイナことやコナイナことしとる『2019年版』の『白い巨塔』には興味はあるけど、見とらんけえ、『1978年版』と『2003年版』とについて語りたいんじゃろう?で、要するに、『田宮二郎』と『唐沢寿明』とどっちがエエん?」

「『1978年版』と『2003年版』と両方見た感想は、『財前五郎』は、やっぱり『田宮二郎』はんや」

「『唐沢寿明』じゃ、『田宮二郎』にゃあ敵わんじゃろ。ワシの憧れの人じゃけえね。じゃけえ、ワシ、『田宮二郎』の猟銃自殺のニュースを聞いた時のことを覚えとる。確か、田舎(波多見)に帰るクルマの中でラジオのニュースで聞いたんじゃ。ショックじゃった。ワシ、結構、精神的には強い人間なんじゃけど、ありゃ、ショックじゃった」

「そやった。アノ事件は、最終回の前やったさかい、視聴率凄かったでえ」

「死に方は違うんかもしれんけど(『財前五郎』は、ガンで亡くなったんじゃろ?)、ドラマを地で行った感じなんは、なんか、やっぱり『田宮二郎』は凄いのお。原因は、『M資金』とか『植毛』とか云われとるみたいじゃけど」



「他の役者も、『1978年版』の方がエエで。こないな感じやで。


1979年版 →  2003年版

=======     =======

山本学 →  江口洋介

中村伸朗 →  石坂浩二

小沢栄次郎 →  伊武雅刀


どや?」

「ワシ、どっちも見とらんし、原作も読んどらんけど、『里見』は、ほうじゃねえ、やっぱり『山本学』じゃろうねえ」

「『里見』?あ!『左遷』された『里見』て、ああ、『山本学』が演ってた役や。ようよう判ったで」

「テレビドラマ『白い巨塔』は、『1978年版』、『2003年版』、『2019年版』以外にも、『1967年版』(『財前五郎』は、『佐藤慶』)、『1990年版』(『財前五郎』は、『村上弘明』)、『2007年の韓国版』(『財前五郎』いうか『チャン・ジュンヒョク』は、『キム・ミョンミン』)もあるらしいんじゃけど、やっぱり『田宮二郎』がエエ」

「『韓国版』まだあったんかいな。アンサン、さすがのネット師や」


====================================



「(へええ、『田宮二郎』の『1978年版』が最初だと思っていたが、『1967年版』があったのかあ)」


と、ビエール・トンミー氏は、『1967年』は宇部市『琴芝』から『広島市』に引っ越した、まだ戦後の跡の残る年であることを思い出し、『1967年版』の『白い巨塔』について、自然とモノクロの映像を思い浮かべた(実際、『1967年版』の『白い巨塔』は、モノクロ放送であった)。


(続く)






2024年3月20日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その433)

 


「(『財前五郎』は、存在感の大きい人物なんだ。にしては、『岡田准一』はちょっと小柄だったような気がするが…)」


と、ビエール・トンミー氏が、『白い巨塔』の主人公『財前五郎』を演じた『田宮二郎』、『唐沢寿明』、そして、『岡田准一』とが並び、その順に段々、身長が低くなっている像を思い浮かべていると、それを見透かしたかのようないMessageが友人のエヴァンジェリスト氏から入った。



====================================


「ワシ、『白い巨塔』はどれも見たことないけえ、よう知らんけど、アンタあ、『財前五郎』は、身長180cmの『田宮二郎』と175cmの『唐沢寿明」までで、それより小さい169cmの『岡田准一』は、語るに足らん、とでも思うとるん?」



「そないなこと云うんは、『岡田准一』はんに失礼やろ。ワテは、『岡田准一』はんが主演した『2019年版』の『白い巨塔』は見てへんさかい、その『白い巨塔』についての論評は避けとくで」

「『岡田准一』と『沢尻エリカ』とが、アナイナことやコナイナことしとるんを見んかったんは、ちょっと残念なんじゃろ?」

「ああ、確かに….いや、どうでもエエ、云うたやろ。アンサン、オゲレツはええ加減やめれ」

「なんねえ、折角、話を『白い巨塔』に戻したぎょうとしたのに」

「ああ、せやった。ワテ、『白い巨塔』を語ってたんや」

「なのに、アンタあ、云うたら、『哀れなるものたち』いうオゲレツ映画のことばっかし話し出すんじゃけえ」

「あんなあ、『哀れなるものたち』は、オゲレツ映画やあれへん。でも、確かに、話を『白い巨塔』に戻さなあかんな」


====================================



「(悔しいが、確かに、ボクは、『白い巨塔』のことを話していたのに、いつの間にか『哀れなるものたち』のことばかり話していた)」


と、ビエール・トンミー氏は、誰が見ている訳でもないのに、誰かに謝罪するかのように、両眼を伏せた。


(続く)