2024年8月31日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その597)

 


「(『マツダ・キャロル』から『キャロライン』人形を連想するなんて…それも、多分だけど、『キャロライン』人形なんか、実際には存在しないんだろうし)」


と、ビエール・トンミー氏が未だ、『キャロライン』人形に囚われていると、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の方から、話を『マツダ・キャロル』に戻すiMessageが入ってきた。



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「さすがのアンタも、クルマの『キャロル』のプラモデル相手に変態はせんじゃろう」

「当り前や!クルマのプラモデル相手の変態て、どねなことすんのや?ワテが、クルマのプラモデルの『キャロル』にしたんは、変態やのうてアホなんや」

「よう分らんのお。まさか、ゴジラみたいな怪獣になったつもりで、プラモデルの『キャロル』を踏み潰したんじゃあないじゃろおし」



「お!アンサン、エエ線いっとるで。ちゅうか、ボケたつもりなんやろけど、ボケになってへんねん。むしろ、ボケてたんは、小学生のワテなんや」

「なんやあ、寝惚けてトイレに行ったつもりでプラモデルの『キャロル』にオシッコでもかけたんねえ?」

「そうかあ、あん時、オシッコかけても良かったかもしれへんなあ」

「なんねえ、アンタあ、やけに勿体を付けるじゃないねえ。早う、どうような変態をプラモデルの『キャロル』にしたんか、云いんさい」

「いつも勿体を付けてんのは、アンサンの方やないか。どや、ムカつくやろ、勿体付けられると?」


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「(そうだ!アイツには、いつもいつも勿体を付けられてきたんだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏から受けてきた仕打ちを思い出し、瞬きを止めた両方の眼球をぐっと突き出すようにした。


(続く)






2024年8月30日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その596)

 


「(結婚前は、確かに、クルマによく『連れ込んだ』もんだが…あ、違う。違う!)」


と、ビエール・トンミー氏は、甘美な記憶に酔い始めた自身を諌めて、話を元に戻すiMessageを友人のエヴァンジェリスト氏に送った。



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「ちゃうんや。ワテが、『キャロル』でアホしたんは、『琴芝』時代、つまり、子どもの頃や。まだ『連れ込んだ』りなんかしてへん時期や」

「ああ、『まだ』じゃったんじゃね」

「いや、そういうことやのうて、ワテがアホした『キャロル』は、プラモデルの『キャロル』なんや」

「いやあ、そりゃ、驚きじゃあ。アンタ、『琴芝』の小学生時代から変態じゃったんじゃね!」

「小学生時代から変態の萌芽があったことは否定はできひんけど、プラモデルの『キャロル』で変態は、ちと論理の飛躍やで」

「『キャロル』は、等身大じゃったん?」

「プラモデルで等身大な訳あらへんやろ。今時は、かなり大きなプラモデルもあるやろけど、実物を小さくしたもんが普通、プラモデルやで」

「じゃあ、アンタ、大人が『人形遊び』するようには、『キャロル』で遊ばんかったんじゃね?」

「意味不明や。なんで、『キャロル』で『人形遊び』すんねん?」

「アンタがアホしたんは、『マツダ・キャロル』のプラモデルじゃのうて、『キャロライン』のプラモデルなんじゃろ?」

「『キャロライン』のプラモデル?なんや、それ?」

「ワシは、プラモデルも作らんし、お人形さん遊びもせんけえ、よう知らんけど、『バービー』人形みたいなんで、昔、『キャロライン』人形いうかプラモデルがあったんじゃないん?『キャロライン』、通称、『キャロル』なんじゃろ?」

「アンサンの妄想力、恐ろしいで。『キャロライン』人形なんか知るか!それに、仮にそれがあったとしても、それでどう変態すんのや?」

「そりゃ、ワシの口からは云えんよおね。そりゃ、変態行為(変態的人形遊び)じゃろうけえ、普通の人が考えられんような『遊び』方なんじゃろう」



「あんなあ、もう、ほんまエエ加減にしいや」


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「(アイツの方が、よっぽど変態だ)」


と、ビエール・トンミー氏は、呆けたように微笑むアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の顔を思い出し、戦慄から身を微かに震わせた。


(続く)






2024年8月29日木曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その595)

 


「(『ちあきなおみ』には興味はないが、アイツが、『アストンマーティン』のことを持ち出してきやがったからなんだ)」


と、ビエール・トンミー氏が、友人のエヴァンジェリスト氏の戯言に付き合ってしまったことに後悔しながらも、関心がなくはないイギリスの高級スポーツカー・メーカーに思いが至り、その思いをエヴァンジェリスト氏へのiMessageに乗せた。



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「『ちあきなおみ』が『アストンマーティン』に乗ってるかどうか知らへんし、そないなことに興味はあらへんけど、『アストンマーティン』はエエで」

「やっぱりそうなんじゃね!」

「ああ、『アストンマーティンDB5』は、小学生の時の憧れのクルマや。今でも通用するデザインや。ジェームズ・ボンドの愛車やな」

「おお、さすが、『琴芝』の『ジェームズ・ボンド』!」



(参照:【ゲス児童】『くしゃれ緑』な『ウンギリギッキ』(その29)[M-Files No.5 ]



「『アストンマーティンDB5』のプラモデルも作ったんやで。プラモデルちゅうと、後は何故かマツダ『キャロル』や。今までで作ったクルマのプラモデルはこの2台だけや。『琴芝』の商店街にあった模型店で買うたんや。そう云うたら、アンサンのお父はんが設計した『戦艦大和』のプラモデルも、そこで買うたで」

「ああ、それ、多分、『オカムラ模型店』じゃね」

「さすがデジタル・ハンターや。仕事が速いで」

「ワシ、子どもの頃、父親が近所の家の『キャロル』を借りて、家族で、その『キャロル』に乗って、波多見(音戸町)まで帰省したことがあるんよ。ワシも兄たちも、まだ子どもじゃったけど、今考えたら、小さいクルマに、よう乗ったもんじゃ。今と違うて、広島市から呉市に渡る『広島大橋』もなかった時代に、翠町から波多見まで何時間もかかったんじゃけえ。でも、『キャロル』は、なんか後ろの窓が普通と逆になっとって格好良かったのお」



「ああ、確かに、『キャロル』の斜めのリアガラス、確か、『クリフカット』というんやけど、格好エカッタで。けどな、ワテ、『キャロル』でアホしましてんねん」

「ええーっ!アンタ、『キャロル』に『連れ込んだ』ん?!」

「アホか!!!」


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「(ちょっと油断すると、アイツ、すぐオゲレツに話を持って行きやがる)」


と、ビエール・トンミー氏は、怒り半分、反省半分な様子を『への字』の口で表した。


(続く)






2024年8月28日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その594)

 


「(台風10号が、ちょっと心配だが…)」


と、ビエール・トンミー氏が、iPhone14Proの画面に天気予報の台風情報を出し、眉間に『への字』のシワを寄せていると、友人のエヴァンジェリスト氏か勘のよいiMessageを送ってきた。



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「ああ、もう直ぐ納車なんじゃね。確か、8月納車じゃったけえ、今週中なん?」

「そのはずやったんやけど、まだワテの『松ベンツ』の納期は未定なんや。どうも8月下旬に日本到着して、日立の整備拠点に陸揚げして、整備完了が9月上旬になりそうなんや。7月末に、ヤナセから連絡があって、ドイツのジンデルフィンゲン工場で、2月に注文したクルマが完成したという報告が来た、いうことやったんや」

「ありゃ、それなのにまだ日本に来んの?」

「自動車輸送専用船に乗せて運んでくるちゅうことで、国際情勢でスエズ運河が通れへんさかい、アフリカの希望峰(!)周りのルートになるんで、約1ヶ月くらい輸送日がかかるんやそうや。アフリカの希望峰やで。希望峰!バスコ・ダ・ガマの世界や。大航海やで」

「おお、アンタともあろう者があ」

「なんや、文句あんのか!ワテはなあ、一日千秋の思いなんや」

「ああ、アンタ、『アストンマーティン』にも、ちょっとだけ関心があるんじゃね?」

「また来たで。意味不明や。なんでここで、『アストンマーティン』が出てくんのや?」

「じゃって、『一日千秋』なんじゃろ」

「やからあ、『一日千秋』がどないして『アストンマーティン』になんのや?」

「ワシが知っとる限り、『千秋』は、『アストンマーティン』に乗っとるらしいで」

「は?『千秋』だれや?『ちあきなおみ』なら知らんことないけど、『ちあきなおみ』が『アストンマーティン』に乗ってんのか?」



「ええ!?そうなん?」


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「(しまったあ。また、やってしまった)」


と、ビエール・トンミー氏は、友人のエヴァンジェリスト氏の戯言についつい付き合ってしまった自分を責めた。


(続く)






2024年8月27日火曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その593)

 


「(だけど、ようやく『松ベンツ』購入の経緯を説明できたあ)」


と思ったビエール・トンミー氏は、その思いを込めた締めの言葉をiMessageで、友人のエヴァンジェリスト氏に送った。



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「この度購入した『全部入り松』は、最新、最強のEクラス。そんじょそこらのEクラスは、畏敬の念を持って我が車を見ることであろう。気安く近づくでないぞ!」

「ハ、ハ、ハハアー!」

「この『最新、最強のEクラス』の購入は、ギリギリでセーフやったんやで」

「あらら、アンタ、ベンツ買うのに、『アウト、セーフ』やったん?」

「は?無視するで。ワテが、『最新、最強のEクラス』の購入した2月(2024年)は(まあ、今もそうかもしれへんけど)、半導体の影響でまだ製造はタイトらしゅうて、ベンツの中でオーダーメイドで総て指定して購入できる車種はEクラスのみ、それも2月の発売日から受注枠が埋まるまでやったんや。それも、ワテが購入した翌週で、その枠は一杯になる、いうところやったんや」

「おお、アンタあ、もうちょっとでパンツ一丁になるところじゃったんじゃね!」

「虫、虫、いや、無視、無視。その枠が一杯になったら、それ以降は、購入者が仕様を全部決めるオーダーメイドの購入はデケず、レディメイドの出来合いの中から選ぶことになる、ちゅうことやったんや。コレは、Sクラスでも同様や、いうことやったで」

「『アウト、セーフ、よよいのよい!』で、ギリギリ勝ったんじゃね」

「なんや、またオゲレツかいな。『セーフ』の一言でまた無理無理、オゲレツに持って行ったんやな」

「何、云うとるん!?『野球拳』は、オゲレツじゃないんよ、元々は。高松の実業団の野球大会で、松山から来た伊予鉄のチームが、高松商業高校OBで構成する高商倶楽部の『0-8』で大敗して落ち込んどったけえ、伊予鉄のチームのマネージャーで川柳作家の『前田五建』いう人が、親睦会の隠し芸披露の時に、即興で歌と踊りを考えてチームに教えて、チームが披露したら大受けしたんが始まりで、別に服を脱いだりはせんかったんよ」



「ふん!また、急いでデジタル・ハンターしたんやな」

「いや、このことは、前から知っとったけえ」

「けどな。アンサン、さっき、ワテが『もうちょっとでパンツ一丁になるところじゃったんじゃね!』云うたやないか。アンサンが考えとった野球拳は、オゲレツな奴やないか」

「ぎょ、ぎょ、漁業協同組合!」

「まあ、なんでもかめへん。ワテ、アンサンのくだらん話に付合うとる場合やあらへんのや」


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「(そうなんだ。もう直ぐなんだ)」


と、ビエール・トンミー氏の両方の頬骨は、期待を表現するかのように隆起した。


(続く)






2024年8月26日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その592)

 


「(それにしても、アイツ、ボクが云った『明日は明日の風が吹く』と云う言葉から、まあ、『石原裕次郎』の映画のことくらいは知っていたんだろうが、急いでデジタル・ハンターして、『内田有紀』が、『明日は明日の風が吹く』という歌を出していることを知ったんだろう。で、『内田有紀』と聞いて、ボクが直ぐに『反応』すると思ったんだろうが、アイツも甘い)」


と、ビエール・トンミー氏が、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏のしくじりに満足を覚えていると、エヴァンジェリスト氏は、まだ『内田有紀』に拘るiMessageを送ってきた。



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「なんねえ、開き直りかいねえ。まあ、なんにしても、ワシ、アンタが、『明日は明日の風が吹く』と考えて、『松ベンツ』にオプションをフルにつけたんは、『有紀様』の『明日は明日の風が吹く』の影響じゃあ、思うとったんよ」

「その歌知らんさかい意味が分らんわ」

「『有紀様』は、『天気がええけえ どこか行きとうなる』、とか、『なんか海なんかを見てみたい気分じゃ』、と歌うってじゃけえ」

「アホか。『有紀様』が、そないなケッタイな広島弁使う訳あらへん」

「アンタ、『有紀様』のその気持ちに応えるべく、『松ベンツ』にオプションをフルにつけたんじゃないん?」

「そりゃ、『天気がエエさかい、海に連れてってえな』と『有紀様』云われたら、湘南にでもお連れへん訳にはいかへんし」



「ありゃ、『有紀様』が、そないにケッタイな関西弁使うん?」

「五月蝿いで。それに、『有紀様』には、完璧な『Eクラス』に乗ってもらわなあかんのは、確かやな」

「『理想的なEクラス』じゃね」

「おお、それやった!いや、せやないねん。『理想的なEクラス』とは、ちゃう。ワテ、『理想のE』実現という堅実で理性的な方針を持ってたのに、「余った」オプションが気になって仕方のうなって、『毒食えば皿まで』、『当たって砕けろ』、『成り行き任せ』、『なるようになる』、『明日は明日の風が吹く』なんちゅう言葉を思い起こしつつ、『エーイッ、ヤッ!』と、『全部入り松』の獲得に血迷うたんや」

「アッチ方面と同じで、アンタ、ベンツでも、強欲じゃねえ」

「この結果、5種類のグレードのEクラスのうち(セダン3、ステーション・ワゴン2)もっとも高額のEクラスを獲得したのでした、ちゅう次第でおます」

「アッチ方面と同じで、穴を完全に埋めたんじゃね!」

「アホンダラ!」


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「(なんでもかんでも、アイツ、オゲレツに話を持っていく。ほんと病気だ)」


と思うビエール・トンミー氏の頬には、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏への嫌悪と憂慮とが入り混じった色が浮かんでいた。


(続く)






2024年8月25日日曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その591)

 


「(そうだ。今度は、『明日は明日の風が吹く』で何か妄想してくるんだな)」


と、ビエール・トンミー氏が、友人のエヴァンジェリスト氏の次の手を読もうとしていると、全く予想できなかったモノを告げるiMessageをエヴァンジェリスト氏は送ってきた。



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「アンタ、今度の『松ベンツ』に『ガルウイング』を付けることにしたとはのお。まさかやあ」

「は?なんで、『ガルウイング』付けんねん、『石原裕次郎』やあるまいし」



(参照:【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その151]



「じゃけえ、アンタ、『明日は明日の風が吹く』と、『松ベンツ』にオプションをフルに付けたんじゃろ?」

「また、意味不明や」

「『明日は明日の風が吹く』いうたら、『石原裕次郎』主演の映画じゃないねえ」

「知るかいな」

「あ!アッチの方じゃったん?!」

「またや、アッチの方や。アッチでもコッチでもドッチでもかめへん。どうでもエエこっちゃ」

「アンタあ、『明日は明日の風が吹く』のシングル盤を買うたん?それとも、『明日は明日の風が吹く』を収録したアルバム『Present』を買うたん?いや、両方?」

「何でソナイなこと、云うんや。 ソナイは曲は買うたことないで。どうせ、『石原裕次郎』はんの、その映画の主題歌なんやろけど、その曲と『内田有紀』がどう関係あんねん?『内田有紀』と『石原裕次郎』とでは、世代が全然ちゃうで。『内田有紀』は、『石原裕次郎』の映画になんか出てへんやろ?」

「アンタも訳の分らんこと云うのお。『裕さん』はもう関係ないじゃろ」

「せやかて、『明日は明日の風が吹く』云うたやないか。それに、『裕さん』いう云い方はヤメレ」

「じゃけえ、ソッチの方じゃのうて、アッチの方、云うたんよ。アッチの方、云うたんは、『明日は明日の風が吹く』が『裕さん』主演の映画じゃのうて、『内田有紀』の歌の方なんじゃろ?云うことなんよ。『有紀様』の2枚目のシングルの曲名が、『明日は明日の風が吹く』で、『有紀様』の2枚目のシングルじゃないねえ」

「なんや、『内田有紀』の歌かいな。けど、『有紀様』はオナゴとしてエエんや。歌には興味ないで」

『オナゴとしてエエ』なんて、なんか直接的でオゲレツでえ」

「ほんまやから、しゃあないやないか」


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「(確かに、今時は、発言に気を付けないと、直ぐに問題発言とされるからなあ。でも、アイツとボクとのiMessageなんて、公のものではなく、単なるプライベートなメッセージ交換に過ぎないし、それに、『内田有紀』をボクが気に入っているのは、オナゴと云うか女性として、女性としての内面的なところも含めての美しさであって、彼女の歌を気に入っているからではないんだ)」


と思ったビエール・トンミー氏は、自身の股間に視線を落とし、そこがどうやら、自身の思い通り、冷静さを保っていることに安堵した。


(続く)






2024年8月24日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その590)

 


「(『松ベンツ』を購入したのは芝浦だし、ドイツで作られて日本に陸揚げされ、整備されるんは、ワテの『松ベンツ』の場合、日立だし…)」


と、ビエール・トンミー氏が、芝浦の『ヤナセ』や、日立ではないが、行ったことのある豊橋のベンツの新車整備センターのことを思い出していると、友人のエヴァンジェリスト氏からは、思いもしなかった地名を告げるiMessageが入ってきた。



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「『成田』よね」

「なんや、八王子、立川かと思うたら、今度は、『成田』かいな。どうでもエエけど、全く意味不明や」

「アンタが、『成田行きは任せた』云うたんじゃないね」

「そないなこと云うてへん」

「『成田行き』云うたら、『成田エクスプレス』のことじゃろ?」

「やからあ、そないなこと云うてへんねん」

「『成田エクスプレス』は、今年(2024年)の3月のダイヤ改正で、八王子、立川方面からのがのうなったんよ。じゃけえ、今はもう、『成田エクスプレス』に、『成田行きは任せた』とはならんのんよ」

「くだらん話に付き合いとうあらへんけど、アンサン、ちと強引ちゅうもんが過ぎるで。『成田行きは任せた』とも『成田エクスプレス』のことも、ワテ、云うてへんし、八王子、立川方面からの『成田エクスプレス』が廃止になっても、ワテには関係あらへん。横浜からの『成田エクスプレス』があればエエんや」

「そうかあ。まあ、ワシも、八王子、立川方面から『成田エクスプレス』がのうなっても、普通の電車を乗り継いだり、立川からの空港リムジンバスで成田空港に行きゃあええんで、まあ、なるようになる、いうことじゃね」

「おお、せや!ちゅうか、話ちゃうねん。成田空港にどないして行くかやのうて、『松ベンツ』購入のことや。けど、ワテ、『毒食えば皿まで』、『当たって砕けろ』、『成り行き任せ』と同時に、『なるようになる』とも思うたんや。『明日は明日の風が吹く』ちゅうことやな」

「ああ、そういうことなん」

「なんや、ようよう理解でけたか、ワテの『血迷うた』こと」


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「(いやいや、アイツを甘く見てはいかん。んっ!)」


と、ビエール・トンミー氏は、椅子に座ったまま、iPhone14 Proを持たぬ左手で、履いているパジャマの腰の部分を持ち、キュッと褌でも閉めるかの如き仕草をとった。



(続く)






2024年8月23日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その589)

 


「(どうせ、プロレスのことなんだろうけど、でも、『巌流島』でプロレスなんかする訳ないだろうし…)」


と、ビエール・トンミー氏が、どうでもいいと思っていることに反応してしまったことを後悔しながらも、まだ、そのどうでもいいと思っていることに囚われていると、友人のエヴァンジェリスト氏から、またもやその思考を見透かしたかのようなiMessageが入って来た。



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「アンタ、『猪木』と『マサ斎藤』との戦いのことなんか、興味ないんじゃろうけど、2人が観客もレフェリーもなしで2時間余り戦うたんが(『マサ斎藤』は、『猪木』に負けたんよ。当たって砕けたんじゃね)、『巌流島』じゃったけえ、そこに引っ掛かったんじゃろ?何しろ、アンタ、山口県出身じゃけえ」

「ワテは山口県出身とチャウで。 福岡県出身の九州男子や」

「アンタ、山口(宇部市琴芝)で小学生時代を過ごしたんじゃけえ、立派な山口出身者じゃ。本籍は山口県かもしれんけど、山口県で生まれ育っとらんかったのに山口出身面しとった『云々』(デンデン)と違うて、アンタは、確実に山口出身者じゃ」



「ソナイナことあらへん。福岡には思い入れはあるけど、山口にはなーんの思いもないで。でも、広島には思い入れあるで」

「ほうなん!?ほいじゃあ、アンタあ、やっぱり立派な『広島皆実男児』じゃ!エエでえー!」

「広島には思い入れあるけど、ワテは、『カイジツ』とは何も関係ないで。広島は、ワテにとって『牛田』なんや。そこんとこ、間違えんやないで。『成り行き任せ』で、『カイジツ』と関係ある、とはならへんのや。あ、せや!ワテ、山口とか広島とかのこと話してたんとチャウんや。『松ベンツ』購入のことや。『毒食えば皿まで』、『当たって砕けろ』やったし、そう、『成り行き任せ』やったんや」

「そうかあ、アンタが、『松ベンツ』購入を決めた時には、まだ、八王子、立川から乗れたんじゃね」

「え?え?ええー?なんや、それ、いつも以上に意味不明やで。ツマランことに反応なんかするつもりはあらへんけど、それ、余りに意味不明やで」


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「(そうだ。『成り行き任せ』が、どこをどう通ったら、八王子、立川に行くんだ?)」


と、ビエール・トンミー氏は、立川を起点として、JR中央線やJR南武線を思い描いたが、何の解も見出せず、その落ち着かなさに、座った椅子の上で尻を動かした。


(続く)






2024年8月22日木曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その588)

 


「(アイツ、ボクが何を話そうとしているか、総て分っていて、聞き間違えた振りをしたり(いや、見間違えた振り、であろうか)、誤解していた振りをしたり(いや、曲解の振りか)、でも、ここで余計なことを云うと、また、アイツの思うツボだ)」


と、なんとか冷静さを取り戻したビエール・トンミー氏は、自分を翻弄してほくそ笑んでいるであろうアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏に対して、敢えて、肯定返しのiMessageを送った。



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「あ、ああ、せやで。アンサンの云う通りや。ワテ、『余った』3種類のオプションが気になって仕方のうなったんや」

「で、『血迷うた』んじゃね?」

「せや。もっと云うと、『毒食えば皿まで』や」

「え?アンタ、『桂場』みたいに皿を食うたん!?」

「は?『桂場』?いや、誰や、とは訊かへん」

「じゃあ、ワシも、今放送しとるNHKの朝ドラ『虎と翼』の登場人物で、『松山ケンイチ』が演じとるんじゃ、とは説明せんけえ」

「ふん!松山ケンか愛媛県か知らへんが、別の云い方すると、『当たって砕けろ』や」

「松山ケンイチは、青森県出身じゃけど、『当たって砕けろ』じゃったら、松山ケンイチじゃのうて、『マサ斎藤』じゃね」

「無視、無視」

「ほうなんよ。『マサ斎藤』は、あの時、警官を無視したら良かったんじゃろうのお」

「『あの時』?いや、どの時でもかめへん。いらんでそないな情報」

「アメリカのウイスコンシン州のホテルで、同室じゃった同僚のプロレスラー『ケン・パテラ』が、器物破損容疑で警官たちが部屋に押し入って来た時、それを無視してな~んもせんかったら良かったのに、警官たちをなぎ倒して逮捕されてしもうて、結果、1年半、服役することになったんよ」

「また、プロレスラーの話かいな」

「でものお、『マサ斎藤』のモットーは、『Go for broke』(当たって砕けろ)で、服役したんも、それまでの戦いで痛めた体を休めて鍛え直すええ機会じゃと捉えたんよ。しかも、シャバに復帰後、『監獄固め』いう技も編み出したんじゃけえ、大したもんじゃ」

「知るか!当たって、なんぼでも砕けたらエエねん」

「『巌流島』で負けて砕けても本望だったみたいじゃ」

「『巌流島』?」



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「(しまった!反応してしまった…)」


と、ビエール・トンミー氏は、自室の椅子に座ったまま、両手を下げ、天井を仰いだ。


(続く)






2024年8月21日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その587)

 


「(モルディブまで行くのは、直行便はなく、大変だったけど、でも、結果として乗ることになったシンガポール航空は、最高だった)」


と、ビエール・トンミー氏が、シンガポール航空を、と云うか、シンガポール航空のCAの姿を思い出していると、その脳中を覗き見たかのようなiMessageが、友人のエヴァンジェリスト氏から入ってきた。



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「おお、おお、アンタ、『サロンケバヤ』(シンガポール航空のCAの制服)に鼻の下伸ばしたんじゃろ?」

「また、オゲレツや。ヤメレ!」

「アンタ、『サロンケバヤ』を着たスチュワーデス(今は、CAかの)が、サービスしてくれて、ワインは赤と白のフルボトルを掲げて『どちらかエエですか?』ちゅうて選ばせてくれたんじゃろ。他の航空会社じゃったら、エコノミー・クラスは、フルボトルじゃのうて小瓶のところをシンガポール航空はさすがで、その違いに、アンタ、『ワテはシンガポール航空に乗ったで』と満足したんじゃろ」



「おお、せやで。なんで知ってんねん?」

「でも、アンタ、ワインのフルボトルをワイングラスに注ぐのに、『ネエちゃん、ワテの隣に座って注いでえな』と我儘を云うたり、もっとそれ以上の『サービス』を求めようとしたんじゃろ?」



(参照:【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その68]



「こりゃ!オゲレツは、ヤメレ!また、そうやって話逸らすんか。それに、その妄想、どっかで聞いたことあるで。いや、んん?そういうたら、アンサンのシンガポール航空の話こそ、聞いたことあるで。アンサンの云う30年以上前に会うたスチュワードちゅうんは、シンガポール航空便のスチュワードやな。その話聞いたことあるで。いや、聞いたことあってものうても、そのこと、もう話さんでええ。兎に角、なんで、ワテがスチュワードになってスチュワーデスのシフトの『穴』を埋めんのや。『穴を埋める』ちゅうことから、アンサン、態と誤解するように、誤解するように話を持って行ったんやな。ほんま呆れてまうで」



[参照]

アメリカに自由はあったか(その1)【米国出張記】

アメリカに自由はあったか(その2)【米国出張記】

アメリカに自由はあったか(その3)【米国出張記】



「あ、違うたん?そうじゃろうのお。アンタが、スチュワードしたいうんは聞いたことは、やっぱりないけえ。まあ、ええ。アンタ、要するに、『松ベンツ』を買うのに、オプション7種類の内、4種類のオプション設定で『理想のE』が実現できたあ、思うたけど、あと3種類のオプションが『余って』いるという状態が出現して、その『余った』オプションが気になって仕方のうなって、もう余った部分を埋めたくなった、いうことなんじゃろ?」

「あんなあ」


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「(ア、ア、アイツぅー!)」


と、もう幾度目かになる歯軋りをしたビエール・トンミー氏の眼球には、惚けたように微笑むアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の像が映っているようであった。


(続く)






2024年8月20日火曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その586)

 


「(いや、ボクがいくら変態だといっても、女装してスチュワーデスと、なんて)」


と、ビエール・トンミー氏が、自らの女装姿をに寒気を感じながらも、スチュワーデスとのあらぬ想像に、自身の『ある部分』だけは熱くさせていると、友人のエヴァンジェリスト氏から、その熱さを引かせるような、もうあまり聞かなくなった言葉のiMessageが入ってきた。



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「ああ、スチュワードじゃったんじゃね。でも、アンタが、スチュワードしたいうんは聞いたことがなかったのお」

「アンサン、何、云うてんねん?」

「アンタ、 国際線の荷物の取り下ろしのバイトのシフトの『穴』を埋めたんでもなく、女装して、スチュワーデスの『穴』埋めたんでものうて、スチュワードとして(つまり、男装のままで)スチュワーデスの『穴』埋めたんじゃね!」

「オゲレツのようでそうでもないようで、意味不明や。『男装のままで』ちゅう表現もなんか、腸捻転になりそうで、しかも、気色悪いで。それに、『スチュワード』ちゅう言葉、久しぶりに聞いた気がするで」

「ワシも、あの時以来、スチュワードには会うたことがないと思うで」

「『あの時』?」

「ああ、もう30年以上前のことじゃけど、アメリカ出張した時なんよ。ワシ、上司と後輩と一緒にJALでアメリカに行く予定じゃったんじゃけど、京成上野駅まで行くのに乗った自宅近くの駅で乗ったタクシーの運転手さんが、京成上野駅がどこにあるかよう知らんかったんよ」

「それがなんやねん?」

「まあ、聞きんさい。スカイライナーで成田空港まで行くけえ、京成上野駅まで行こうとしたんよ。でも、首都高速が混んで、上野まで行くのにかなり時間がかかった上に、タクシーの運転手さんが、京成上野駅がどこにあるかよう知らんかったけえ、京成上野駅の少し手前で道を間違えてしもうて、結局、乗るはずじゃったJAL便に間に合わんようになったんよ」

「アンサン、話が長いで」

「でも、出張手配を頼んどった旅行代理店に急いで連絡したら、JAL便の代わりに、シンガポール航空の便を手配してくれたんよ」

「おお、シンガポール航空か!シンガポール航空は、エエで。航空会社の人気ランキングで一位の常連や。ワテも、モルディブでダイビングしに行った時に乗ったで。モルディブまで直行便がないさかい、JALでシンガポールまで行って、シンガポールからモルディブ間がシンガポール航空やったんや」



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「(モルディブでのダイビングは、良かった、綺麗な海だったあ)」


と、ビエール・トンミー氏は、自室で虚空に視線を遣り、そこにモルディブの海中を見ていた。


(続く)






2024年8月19日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その585)

 


「(そうだ、アイツ、引っ掛けてきたんだ。ボクが得意だったのは、別に『穴埋め問題』だけじゃないんだ。論述式問題だって得意だったし、試験全般、得意だったことは、アイツだって知っているくせに!)」


と、ビエール・トンミー氏が、歯軋りする歯を剥き出しにして、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏への敵意を見せた時、エヴァンジェリスト氏から、また別の意味不明なiMessageが入ってきた。



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「そうかあ。アンタも学生時代、羽田空港で国際線の荷物の取り下ろしのバイトしとったんじゃったね?」

「え?せやけど、それが、何やねん?あ、CAやな。当時は、スチュワーデス云うてたけどな」



「え!アンタ、スチュワーデスの『穴』埋めとったん!?」

「やからあ、その『穴』『埋める』ちゅうオゲレツ表現は、ヤメレ、云うてるやろ」

「いくらアンタでも、スチュワーデスの『穴』埋めることはできんかったんじゃないん?」

「確かにな、国際線の荷物の取り下ろしの仕事場とスチュワーデスはんたちの仕事場は、同じ羽田空港いうてもちゃうさかい、仕事場そのものでは出会いはあらへんかったんや」

「なんねえ、『仕事場そのものでは』て、勿体つけた云い方するのお。あ、そうか!羽田空港への行き帰りにモノレール使うけえ、そこでスチュワーデスとの接点はあったんじゃね!それで、スチュワーデスの『穴』埋めたん?」

「やからあ、そのオゲレツ表現は、ヤメレ、云うてるやろ」

「どうなん?」

「まあ、そこんとこは、ノー・コメントや。アンサン流に云うと、『事務所を通してくれ』ちゅうとこやな」

「いや、なんぼなんでも、やっぱりアンタ、スチュワーデスの『穴』埋めることはできんかったあ、思うけどのお」

「ふふ」

「アンタ、女装したん?」

「え?」


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「(え?ボクが女装?スチュワーデスの『穴』埋めるのに?)」


と、ビエール・トンミー氏は、思わず自分が女装した姿を想像し、寒気に体を震わせた。


(続く)