2021年7月31日土曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その166]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。


ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。



[『初めて』を捧げたビートル(続き5)]



「先生、先生はアホですか?」


と、生徒エヴァンジェリスト氏が、iMessaageながら、大胆にもビエール・トンミー先生批判の言葉を放った。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、『ビートル』になっていたが、ビエール・トンミー先生が最初に乗っていたクルマである『ビートル』の『1300』がパンクしたことから、パンクしないタイア『ランフラットタイア』に話が展開し、更には、『ランフラットタイア』ならスペアタイア不要で、ビエール・トンミー先生のベンツ『Eクラス』のトランクは二階建てになっており、『薬』だって隠せるということを先生が云い出していたのだ。


「なんやてええ!!!ワテをアホ云うんかあ!」

「だって、何故、私が毎朝、服用している高血圧の薬である『イルアミクス』(アイミクスのジェネリックです)を先生のクルマのトランクに隠さないといけないんですか?そんなところに隠していると、毎朝、先生のお宅まで『イルアミクス』を取りに行かなくてはいけないではありませんか」

「ワテは、変態やが、アホやあらへんで!アホは、アンタの方や」

「そうでした。私は、確かにアホです。ええ、そして、先生は、変態でした」

「何、妙に納得しとんねん?」

「『みさを』さんを隠したんですね?」

「はあ、誰や、『みさを』て?」

「ネタは上ってるんですよ、先生。『プロの旅人』の『治療の旅【江ノ島/鎌倉・編】』を読んで、先生と『みさを』さんとの関係は分ってるんです」

「あないな妄想系Blogの云うことなんか信じたらあかんて。いや、アレ書いとんのは、アンタやろ」

「『みさを』さんでないとしたら、『お局様』ですか?『お局様』との関係も、『プロの旅人』の『バスローブの男』を読んで知ってるんですよ」

「何度も云うとるが、ワテは、松坂慶子は好きやないんや」

「まあ、嫌い嫌いも好きの内、とももうしますからね。『みさを』さんでも『お局様』でもないとしても、どなたか女性を隠したか、隠すことをお考えなんですね、先生のベンツ『Eクラス』のトランクに。何しろ、『ランフラットタイア』のお陰でスペアタイア不要となり、トランクが二階建てで、本来スペアタイアを入れる場所に何だって、ええ、女性だって隠せるんでしょう?あ、そうだ!」

「何や、また、急におどかすなや」

「最近、気になっているあの女性気象予報士ですか、隠すのは?」




「おお、試しとらんが、『野坂先輩』は隠せるかもな」

「そうそう、『野坂先輩』でしたね」



(続く)




2021年7月30日金曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その165]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。


ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。



[『初めて』を捧げたビートル(続き4)]



「『ランフラットタイア』って、オゲレツなんですか?」


という生徒エヴァンジェリスト氏のiMessageは、どこか嬉しそうであった。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、『ビートル』になっていたが、ビエール・トンミー先生が最初に乗っていたクルマである『ビートル』の『1300』がパンクしたことから、パンクしないタイア『ランフラットタイア』に話が展開していた。


「『ランフラットタイア』自体は、オゲレツやあらへんねん。『ランフラットタイア』を採用したクルマは、スペアタイヤを乗せて走らんでエエちゅうことなんや」

「はは~ん、『ランフラットタイア』って、本当の名前は、『ランスロットタイア』なんでしょう?それなら確かに、オゲレツですね」

「何が、『はは~ん』やねん。『ランスロット』って何や?『ランフラットタイア』と云うてるやろが」

「不義密通の『ランスロット』ですよ。しかも、相手は、親友のアーサー王の奥さんですからねえ。あ!まさか!?」

「何や、その態とらしい驚き方は?」

「先生、『ランスロットタイア』なんかお使いになって、まさか親友である私の妻を!?」




「アンタ、アーサー王やのうて、妄想王やな」

「そんな洒落で誤魔化すおつもりですか?」

「ええか、『ランスロットタイア』なんかやあらへん。『ランフラットタイア』やで。『ランフラットタイア』を採用したクルマは、スペアタイヤを乗せて走らんでエエちゅうたやろ。これがなにを意味するかなんや。もうエエ、ゴチャ云うな。スペアタイアがないさかい、ワテの『Eクラス』のトランクが広大なんや。トランクが二階建てになっとる。普通の荷物入れる場所の下にシートがあって、その下は本来スペアタイアを入れる場所がごっそり空いとる、ちゅう訳や。ここに『薬』を隠せるさかい(注意しとくが、妙な読み方すんやないで。下手したらお縄頂戴や)、必要な時は云うてェや」



(続く)




2021年7月29日木曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その164]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。


ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。



[『初めて』を捧げたビートル(続き3)]



「ちゃう、ちゃう。パンクや」


と、ビエール・トンミー先生は、生徒エヴァンジェリスト氏の考えを強く否定した。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、『ビートル』になっていたが、ビエール・トンミー先生が『ビートル』の『1300』から『1303S』に乗り換えたのは、邪な考えがあったのだろう、とエヴァンジェリスト氏が云ってきたのだ。


「へええ、『1303S』って、屋根を原色にして、モヒカンにしたりしてたんですか。車体に鋲を打ったりもしてたんですか?」



「あほんだらあ!また、無理矢理、『パンク』から『パンクファッション』に話持って行くんやな。どこぞに、モヒカン頭のクルマがあんねん!...と云うても、なくはないみたいなんやけどな」

「なーんだ、やはり『1303S』の屋根は、モヒカンだったんですね!」

「ちゃうんや。『アンハイザー・ブッシュ』ちゅうビール・メーカーの『Shock Top』いうブランドの宣伝カーで、モヒカン頭にした『ビートル』の写真を見たことがあんのや。なんか、タワシみたいな毛えを縦に並べたんをのっけとった。でも、その『ビートル』は、今の『ビートル』や。『1303S』とはちゃうで」

「では、『1303S』は、スキンヘッドだったんですか?」

「普通、クルマはどれもスキンヘッドやろが。ええか、ワテが最初に乗った(アンタも乗せた)『1300』のタイヤが、パンクしたんや」

「パンクしたから、『丁度ええわい、新しいのに換えとこか』、ということだったんですね」

「会社の先輩からは、『ドイツの空気入っとんのに何でパンクすんや』と云われたけどな」

「おお、ドイツの空気入っとんのに何故、パンクするんですか?」

「それが謎でんねん。何でパンクしたのか、分らへんのや」

「私には、『ドイツの空気入っとんのに何でパンクすんや』ということ自体が、謎なんですが…」

「パンクしたんは、まあ、偶然やろ。パンクなんか、普通、しいへん。ワテ、今までパンク→タイアの交換したことないで。特に、今のクルマ(『Eクラス』やな)にはスペアタイアもないで」

「え!?そうなんですか?では、パンクしたらどうするんですか?四次元ポケットからタイヤを取り出すんですか?」

「ふん!普通のクルマやと、スペアタイア搭載せん場合は、応急充填材キットを用意してあって、パンクした場合はタイアに詰め物をしてしのぐんや。せやけとワテの『Eクラス』は、『ランフラットタイア』やさかいパンクしても、いえっち距離を一定程度のスピードで走れるんや」

「『ランフラットタイア』って?」

「簡単に云うとやな、タイアの側面のゴムを厚うしとくんや」

「先生は、『ゴム』は薄いのがお好きだと思ってました」

「アンタ、ホンマ、オゲレツやなあ。『ランフラットタイア』は、エエでえ。ただパンクしてもまだ走れるだけやないんや。オゲレツなアンタが、乗ってきそうな話になんのやけどな」



(続く)




2021年7月28日水曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その163]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。


ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。



[『初めて』を捧げたビートル(続き2)]



「ワテの2台目の『ビートル』の『1303S』のエンジン音は、ケタケタにヒューヒューちゅう音が混じってたで」


と、ビエール・トンミー先生は、生徒エヴァンジェリスト氏に、2台目の『ビートル』のの『1303S』エンジン音をiMessageで聞かせた。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、『ビートル』になっていた。


「『1303S』は、最新式の最高グレードのビートルやったんや。尤も、生産中止やったから中古やけど、クーラーも勿論、あったし、これまた勿論、屋根も開いたで」

「私が乗せて頂いたのは、最初のだけですね?」

「そうや。大学の時に買ったんが、『1300』ちゅう型番の『ビートル』や。これはフロントウインドウが真っ平らやったで。リアランプもゴッツウ小さかったわ」

「『1300』のフロントウインドウは、まだ純であった先生と同じように、真っ平ら、真っ直ぐだったんですね。リアランプも、これもまだ謙虚だった先生と同じで、ゴッツウ小さかったんですね」

「就職して買ったんが、『1303S』ちゅう型番の『ビートル』で、これが、最終型やな。フロントウインドウも普通の車と同じに丸かったで。リアランプも巨大やつたで。今思うと、『1300』は、トラックの乗り心地やったな。『1303S』は普通の乗用車の乗り心地やったで」

「私は、『1300』に乗せて頂いた時、その乗り心地なんか、味わっていられませんでした。先生、覚えておいでですか?」

「何や?『1300』に乗った時のアンタの尻の状態なんか、知らへんで」

「尻のことなんかシリません、なんてダジャレで誤魔化さないで下さい」

「勝手にダジャレにすんやないで」

「『1300』の助手席に乗せて頂いた私は、ひたすら、すれ違うクルマや横を走るクルマ等に、『申し訳ありません』と、『1300』の中から三つ指ついて謝っていたではありませんか」




「はああ?何で、謝んねんな?」

「『皆さん、すみません。隣で運転している友人は、まだ免許取り立てで、交差点を曲がることもろくにできない男です。まだまだ『経験』不足なので、あっ、という間にイッテしまったりする(ええ、『スピード違反』です)等、ご迷惑をお掛けしております』と、先生になり代り、謝っていたんですよ」

「そんなん覚えてへんで。アンタが勝手にしてたことやろ。でも、『1300』の頃のワテは、まだクルマ乗んのも『初心者』やったんは確かやな」

「『1303S』のお乗り換えになったのは、『初心者』ではなくなったからですか?私ではなく、色々な女性を助手席に乗せるのに、乗り心地のいい『1300S』にお換えになったのですか?」

「確かに『1303S』の方が乗り心地よかったで」

「ふふ、『乗り心地』が良かったんですね」

「やめえな、もう。さっきも云うたように、『1300』はまっ平なフロントウインドウと小さなテールライトで従来の『ビートル』の継続車やったんやが、『1303S』は、『ビートル』の最終型で、少し豪華になっとんや。カーブドフロントウインドウ、大きなテールランプ、ふっくらしたボンネット、ボディサイドにも着いたウイカーなんかが特徴で、一目見て『オッ!最新型やんけ』と分ったで(ワテが買うた時は。もう生産終了やったんやが)。『ビートル』は、ドイツでの生産終了後も、ブラジルとメキシコで作られた続けられたんやが、それは、『1300』と同じデザインやったんや。せやから、『1303S』は、『ドイツ製でっせ』と確実に言える車種なんや」

「要するに、『乗り心地』がいい、という邪な考えで、『1300』から『1303S』にお換えになったのですね?」



(続く)




2021年7月27日火曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その162]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。


ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。



[『初めて』を捧げたビートル(続き)]



「ええ!?『ビートル』の次も『ビートル』って、どういうことですか?」


エヴァンジェリスト氏は、思わず、ビエール・トンミー先生に訊き返した。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、イギリス車『ミニ』となり、更に『ミニ』に関連して『ビートル』になろうとしていた。


「『ビートル』の次も『ビートル』いうんは、言葉通りや。『ビートル』の次に乗ったんも『ビートル』やったんや。最初の『ビートル』は、『1300』で次が『1303S』や」

「ああ、そういうことですか?免許を取得したその日に、スピード違反で捕まり、当時、私がいた上井草の(正確には、下石神井の)下宿近くの交差点をなかなか曲がることができなかったあの『ビートル』ですね。更には、私のその下宿前に停めていて駐車違反で捕まったんでしたね」



[参照]


【曲がったことが嫌いな男】石原プロに入らない?入れない?[その3]

【曲がったことが嫌いな男】石原プロに入らない?入れない?[その4]



「ガチャガチャゴチャゴチャ五月蝿いで。前にも云うたやろ。あの日、スピード違反で白バイに止められたんは確かやが、捕まりはせんかったんや」



[参照]


【曲がったことが嫌いな男】石原プロに入らない?入れない?[その22]

【曲がったことが嫌いな男】石原プロに入らない?入れない?[その23]

【曲がったことが嫌いな男】石原プロに入らない?入れない?[その24]

【曲がったことが嫌いな男】石原プロに入らない?入れない?[その25]



「ああ、権力を持った政治家と同じですね。罪を犯しても逮捕されないんですね」

「それにな、アンタの下宿前での『駐車違反』は、これも説明したはずやが、正確には、『無余地駐車違反』やで」



[参照]


【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その30]



「『駐車違反』であることに、まさに議論の『余地』はありません」

「あんたの言葉遊びは、もうウンザリやで」

「私、先生の乗っていらした『ビートル』のあのケタケタという音は、煩いとは思いましたが、ウンザリはしませんでした。むしろ、ケタケタが聞こえると、『ああ、先生がいらした』と嬉しく、そのことが今でも懐かしく思い出されます」

「ああ、せや、ケタケタというエンジン音に、クーラーなし、但し、屋根は開くんが、最初のふるーい『ビートル』やったんや。『1300』や。あのケタケタいう音は、空冷エンジンの音や。『ビートル』は、空気でエンジンを空気冷却する空冷なんや。空冷エンジンは珍しいで。『ビートル』と『ポルシェ』ぐらいや。両方共、フェルジナンド・ポルシェの設計やな」

「ああ、『ポルシェ』社の創業者の博士でしたね。あのケタケタという音は、『ビートル』の中で誰かが団扇で扇いでいる感じなですね」



[参照]


【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その155]





「尤も、『ポルシェ』も水冷に変えてもうたんやけどな。『こんなん<ポルシェ>とチャウ』という者もおったな」

「水冷に変えた『ポルシェ』は、愛好家から冷水を浴びせられたんですね。ケタケタと笑われたのでしょう、きっと」

「あのケタケタというエンジン音はな、2台目の『ビートル』の『1303S』ではちょっと変ったんやで」

「え、そうなんですか?」



(続く)




2021年7月26日月曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その161]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。


ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。



[『初めて』を捧げたビートル]



「ええ、今の『ビートル』も昔の『ビートル』とは違うんじゃないかと思いまして」


エヴァンジェリスト氏は、ビエール・トンミー先生が気になるであろうと見越した質問をしてきた。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、イギリス車『ミニ』についてのものとなり、BMWの『ミニ』が、BMCの『ミニ』(先生的には、本物の『ミニ』)とは似て非なるものという説明があり、それに関連して、エヴァンジェリスト氏は、『ビートル』を持ち出してきたのだ。


「ああ、ちゃうで。あんなん、『ビートル』やあらへん」

「先生にとって、『ビートル』は、『初めて』を捧げた相手ですものね」

「アンタが云うと、何でもヤラシイちゅうかオゲレツに聞こえるで」

「でも、先生は、自らの『初めて』を捧げた相手を棄てたんですね?」

「何、云うねん」

「先生は、自らの『初めて』を捧げた『ビートル』を棄てて、『ベンツ』に乗り換えたんですね?」

「はあ?ちゃうで。『ビートル』の次は、『ベンツ』やあらへん」

「え?『ビートル』や『ベンツ』以外のクルマにも乗っていらしたことがあるのですか?」

「当り前やん。『当りマエダのクラッカー』やで」

「よ!『あんかけの時次郎』!先生が、『あんかけの時次郎』の『藤田まこと』だとすると、私なんぞ、さしづめ、『珍念』の『白木みのる』ですね」




「ああ、アカン、アカン。アンタと話しとると、ついクダラン洒落云うてもうた」

「『藤田まこと』が、『てなもんや三度笠』での『あんかけの時次郎』から一気に『はぐれ刑事純情派』の『やっさん』こと『安浦刑事』になったのではなく、その途中に『必殺仕事人』の『中村主水』等があったように、先生にも『ビートル』と『ベンツ』との間がおありになったのですね?」

「『藤田まこと』の経歴とワテのクルマの遍歴とを一緒クタにすんのはどうかあ、思うけど、まあ、せやで。でも、正確には、『ビートル』の次も『ビートル』やったんや」



(続く)




2021年7月25日日曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その160]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。


ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。



[『ヤング』なミニ(続き6)]



「『ミニ』の魅力は、あの箱型のデザインと小ささに尽きる、と云うたやろ」


というビエール・トンミー先生のiMessageに、躊躇は全く見えない。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、イギリス車『ミニ』についてのものとなったものの、何故か、東京オリンピック批判となっていたが、再び、BMWの『ミニ』への批判が始っていた。


「やのに、なんや、アレは!?BMWの『ミニ』の大きさはどの位か、実物見てみい」

「ああ、スーパー・マンをしている時に、駐車場で、ちょっと大きめの『ミニ』をよく目にします。あれが、BMWの『ミニ』何ですよね?」

「あれを「ミニ」と呼ぶのは中身詐称やで。普通の車と変わらんやんけ。絶対アカン車や」

「ああ….また、そのお、それは、先生の個人的な見解でえ…」

「BMWの『ミニ』に比べたら、本物の『ミニ』の小ささは「異常」やで。それに、本物の『ミニ』のあのデザインは、『クルマは、出来るだけ小さく。居住スペースは最大限に』ちゅう課題を解決したら、『どうしてもこんなデザインになりましてん』という必然性があるんや。今では当たり前の前輪駆動も『出来るだけ小さく』を実現するために初めて実現したんやで」

「先生、申し訳ありません。私、恥ずかしながら、工藤さんが絶倫であることが、クルマにどんな影響を与えるのか、全く理解できません。絶倫であるなら、『小さく』ではなく、むしろ…」

「はあ?アンタ、云うにことかきよって、何、云い出すねん、寝ぼけんのもエエ加減にせええよ。『絶倫工藤はん』やのうて、『前輪駆動』や」

「へええ、まあ、私には、『絶倫工藤はん』にしても『前輪駆動』にしても、何のことやらサッパリ分りませんが」




「もうエエわ。アンタの云うことは、ただの絵空事で、ちーとも面白うないで。要するにや、BMWの『ミニ』は、そんな本物の『ミニ』の外見だけを真似したマガイモンや。『ほら、現代的な<ミニ>でっせ。先代と同じく可愛いでっしゃろ。買うてな』という意図がミエミエや」

「ああ、あざといのですね」

「せや、あざといんや」

「先生があざといのを好まないのは、『プロの旅人』に通じるところがありますね」

「また、何、関係あらへんこと云い出すんや」

「『プロの旅人』が、どうして、あんな面白くもないことを、しかも、ただただオゲレツなことを日々、書いているのか、理解できません。そうする意図が、全く見えないんです」

「ああ、あんなんを面白うがっとる奴なんかおらへん思うで」

「『プロの旅人』氏は、自分の意図がミエミエになるのを恥じているのだと思います。大衆に面白いと思われることを恥じているのだと思います」

「ちゃう、ちゃう。あんなん、ただ面白うないだけや」

「大衆に迎合しないんです。猪木さんと同じです」

「『プロの旅人』に大衆なんかおらへん」

「『底が丸見えの底なし沼』なんだと思います」

「はあ?意味分らへんし、分りとうもないわ」

「『井上義啓』です。『I編集長』の言葉です」

「どこの井上か知らんし、知りとうもないさかい、説明すんやないで」

「『井上義啓』さんは、『週刊ファイト』の名物編集長でした。通称が『 編集長』で、プロレスのことを評して『底が丸見えの底なし沼』と仰ったんです、つまり、『編集長』的に云うと、BMWの『ミニ』は、『底が丸見えのただの沼』というところでしょうか」

「なんか知らんし、どうでもエエ」

「でも、それって、今の『ビートル』も同じ感じなんですかね?」

「ぬぬ、『ビートル』?」



(続く)




2021年7月24日土曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その159]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。


ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。



[『ヤング』なミニ(続き5)]



「ああ、マガイもんや、BMWの『ミニ』はな」


というビエール・トンミー先生のiMessageに、躊躇は全く見えない。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、イギリス車『ミニ』についてのものとなり、更に、BMWの『ミニ』について言及が始っていた。


「ええーっ!えーと、それは、あくまで先生の個人的なご見解でえ..,」

「何、またゴチャゴチャ云うてんねん。やっぱり、ワテとアンタとのiMessageを『プロの旅人』ででも公開しとんのやなあ!」

「いえ….はあ….ああ、そんなことは多分ないと思うのですが…先生と私とのiMessageは、安心・安全で…」

「何、云うとるんか、さっぱり分らへんで」

「いずれにしても、東京オリンピックが開催されましたので、仮に公開されたとしても、特例としてえ……ええ、オリンピックは、特別ですので」

「エエか、ワテは、オリンピックには、もう完全に興味ないんや。せやから、テレビも見いひんのや」

「確か、先生は、女子新体操のチケットが当選されていたと思いますが、無観客となったので、会場にはいけないものの、テレビ観戦されるのかと思っていました」

「新体操を見たかったんは、家内や。他にも応募したんやが(馬術とか)」

「ああ、先生は、『じゃじゃ馬』を乗りこなすのがお得意ですものね」




「また、オゲレツやな。その手には乗らへん」

「『じゃじゃ馬』にはお乗りになるのに。ふふ」

「ええか、唯一当選したのが新体操やったんや。それにやで、コロナ感染がどんどん増えとる今の東京の状況見てみい。観戦どころか感染で大変や」

「よ!座布団2枚!」

「ワテ、オリンピック開催大反対なんや。こんな状況でデケル訳ないやろ」

「では、有観客でも観戦にはいらっしゃるおつもりはなかったのですか?」

「それとこれとは別や。チケットあんのやから、そりゃ、観に行くわな」

「ええ~っ!先生って、そんな方だったんですか!?」

「五月蝿いでえ。もうオリンピックには興味ない、云うたやろ。これ以上、オリンピックのことでゴチャゴチャ云うんやないで。おお、せや、『ミニ』の講義やったな。オリンピックとおんなじで、アカンでBMWの『ミニ』は」



(続く)




2021年7月23日金曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その158]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。


ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。



[『ヤング』なミニ(続き4)]



「今の『ミニ』は、お上品になったんですか?」


エヴァンジェリスト氏は、ビエール・トンミー先生宛のiMessageに意外の感を滲ませた。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、イギリス車『ミニ』についてのものとなり、先生が、ロンドンで道を訊いた相手に『ミニ』に乗せてもらったことがあると話したところ、『ミニ』の狭い車内からの発想から、エヴァンジェリスト氏が例によって、話をオゲレツに持って行こうとしていたが、ビエール・トンミー先生が今の『ミニ』の言及してきたのだ。


「アホ、昔の『ミニ』かて上品やったんやで。アンタが、話を下品に持っていくだけやんか」

「では、どうして、今の『ミニ』ではオゲレツに持っていけないんですか?」

「今の『BMW』の『ミニ』はやなあ、ありゃ、『ミニ』やないで」

「一口に『ミニ』といっても、BMCの『ミニ』とBMWの『ミニ』とがあるんでしたよね?何のことか分ってませんが」

「ああ、せやで。1994年にBMWが、『ミニ』の権利を持つようになって、2001年から発売するようになったんが、BMW『ミニ』なんや。それ以前の『ミニ』、つまり、BMC『ミニ』を作っとった会社は、ワテ、よう分らん」

「クルマ博士の先生でも、よくお分利にならないことがあるんですか?」

「元々は、BMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)なんやろが、イギリスの自動車会社は企業統合とか合併としかしとって、よう分らへんし、そこんとこは、ワテ、あんまし興味あらへんのや。まあ、そんなことで、BMC『ミニ』は、『ローバー・ミニ』と呼ばれてたり、『ブリティッシュ・レイランド・ミニ』とか色んな呼び方されてきてんのや」

「え?ロバの耳ですか?」




「もう、態とらしい『聞き間違い』には付き合わへんで」

「そういえば、『ミニ・クーパー』なんてのも聞いたことがあります」

「ああ、『ミニ・クーパー』かあ。『ミニ』と『ミニ・クーパー』をおんなじやと思うとる人もようけおるんやろが、ホントはちゃうんやで。『ミニ・クーパー』は、スポーツタイプなんや。これはモンテカルロ・ラリーの優勝車として有名や。『ミニ』の設計した『アレック・イシゴニス』の友だちやったクーパー・カー・カンパニーの『ジョン・クーパー』がチューニングしたんや」

「おお、またチューニングですか!『プロの旅人』氏の友人でいらっしゃる先生が、Blog『プロの旅人』をチューニングして、『プロの旅人・トンミー』を作るようなものなんですね」

「ことにかこつけて、無理矢理な発想せんでエエ。おお、そうや、『ミスター・ビーン』の愛車も『ミニ』やったな。あの『ミニ』ホンマ、悪さばかりやっとったわ。アンタとおんなじや。でもどないに悪さしても、『ミスター・ビーン』の『ミニ』もホンマもんの『ミニ』、BMCの『ミニ』やったんや」

「と云うことは、今のBMW『ミニ』は…」



(続く)



2021年7月22日木曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その157]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。


ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。



[『ヤング』なミニ(続き3)]



「なんや、また妙含み持たせた云い方するやないけえ」


と、ビエール・トンミー先生は、iMessageで警戒心を見せた。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、イギリス車『ミニ』についてのものとなり、先生が、ロンドンで道を訊いた相手に『ミニ』に乗せてもらったことがあると話したところ、エヴァンジェリスト氏がその相手について、どこかイヤラシイ想像をしてきたようであったのだ。


「先生がロンドンで道を訊いたのは、『オリビア』ですか?それとも『エミリー』ですか?」

「はあ?『オリビア』?『オリビア・ハッセー』か?ワテが道を訊いたんは、『オリビア・ハッセー』とちゃうで。『エミリー』は知らへんが、それともちゃうで」

「『オリビア』といっても、『ロミオとジュリエット』の『オリビア・ハッセー』ではありませんし、『エミリー』といっても『高見エミリー』ではありません」




「なんや、『高見エミリー』て?『高見山』の娘か?」

「それ、本気でお訊きですか?『高見山』の本名は、『渡辺大五郎』ですし、『高見山』には、息子はいても娘はいません。『高見エミリー』も本名は、『鳩山エミリー』です。亡くなった『鳩山邦夫』の奥さんですからね。でも、『高見エミリー』の母親は、広島県呉市出身で、呉の海軍工廠に勤めていたこともあるそうですので、私と縁がなくはありません。私、今は呉市になっている音戸町の出身ですし、父は、先生もご存じの通り、呉の海軍工廠で設計技師をしいましたので」

「何、ごちゃごちゃ云うとんねん。知らんわあ。そんなんどうでもエエでえ」

「だってえ、先生が『高見エミリー』って誰か、とお訊きだったではありませんか」

「なんでもエエけど、ワテがロンドンで道を訊いたんは、男や」

「なーんだ。私は、てっきり、『オリビア』とか『エミリー』とかいうロンドン娘の『ミニ』に乗せておもらいになったんだと思っていました」

「残念やけど、せやないんや」

「狭い『ミニ』の車内で、『オリビア』か『エミリー』と体と体が触れ合って…ふふ」

「また、話をオゲレツに持っていきよるな。でも、アンタ、今の『ミニ』ではオゲレツに持っていけへんで」



(続く)